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赤と青とエスキース の商品レビュー

4.3

1247件のお客様レビュー

  1. 5つ

    574

  2. 4つ

    447

  3. 3つ

    152

  4. 2つ

    19

  5. 1つ

    5

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2024/03/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最後のエピローグで全てがつながり納得 レイが突然立ち上がりブーと抱き合うシーンは、その美しいシーンが目に浮かぶほどきれいな描写でした

Posted byブクログ

2024/03/10

繊細な心理描写と巧みなセリフ回しにより、作品の世界に上手く引き込まれる連作短編集。 それぞれの物語が最後で結び付くラストは圧巻。心に残るスッキリとした読了感の名作。

Posted byブクログ

2024/03/10

オーストラリアと、絵。 青山さんらしい2つのテーマに沿ってふんわりとつながる物語4章+謎解き的なエピローグ。 個人の内側の細かな心情のゆらぎが描かれていて、とても共感できてしまう。 ああ、いい絵だ。 をまねして…ああ、いい物語だ。

Posted byブクログ

2024/03/10

赤と青、エスキースがモチーフの連作短編集。「エスキースって何?」と思い読み始め、『エピローグ』で全てが繋がり、すっきりとした読後感だった。 赤い金魚と青いカワセミ。 赤いワンピースと青い鳥のブローチ。 赤い東京タワーと青いアーツ・センターのタワー。 赤いトマトジュースと青いバタ...

赤と青、エスキースがモチーフの連作短編集。「エスキースって何?」と思い読み始め、『エピローグ』で全てが繋がり、すっきりとした読後感だった。 赤い金魚と青いカワセミ。 赤いワンピースと青い鳥のブローチ。 赤い東京タワーと青いアーツ・センターのタワー。 赤いトマトジュースと青いバタフライピー。 赤鬼と青鬼。 これらが織り成す赤と青の物語のなかにいつもある、ジャック・ジャクソンの水彩画、エスキース。 人の心の移り変わりや情熱、そして何よりも頑張りすぎていたと気づかされたときのことは、心にスッと入り込み、私のなかで思うことがあった。始めのほうに書かれていた、『難しいのは、続けること。どこが最終地点なのかわからないまま、変わりながら、だけど変わらないで、ただ続けること』についても、考えさせられた。 気がつくと31年の月日が流れていた、素敵な物語だった。

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2024/03/09

登場人物たちの台詞、心理描写がとても巧みで、美しく、世界に入り込むことができた。それぞれの物語が最後に結びついた時は、とてもスッキリ。

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2024/03/09

繊細な心の動きをうまく表現している。繊細すぎて、面倒クサくなるけど、エピローグで、スッキリしました。

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2024/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

つながりはよかったけれど、レイの後半の話を読んでいてなんだか苦しくなってしまった部分も。 あの雑誌や他の作品の人物と会えるのは嬉しい。 そしてジャクソンが男だと思い込んでました。笑

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2024/03/07

5つの物語でそれぞれ楽しめるけど、それが一つのストーリーにまとまっているところがよかった。 読み返して、30年以上に及ぶ2人のストーリーを垣間見できたんだと気づく。ブーとレイの寄り添いに感動して泣いた。

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2024/03/04

短編オムニバス。 ひとつの絵画を中心に、最後は物語がぐるっと1周するのがとても気持ちよかった。 そしてどの話もじんわりあったかいストーリーで、多くを語らずとも登場人物たちの心の内が伝わってきて、ほんのりうるっとした。 ブーとレイの話ももちろん良かったけど、 個人的には額縁職人...

短編オムニバス。 ひとつの絵画を中心に、最後は物語がぐるっと1周するのがとても気持ちよかった。 そしてどの話もじんわりあったかいストーリーで、多くを語らずとも登場人物たちの心の内が伝わってきて、ほんのりうるっとした。 ブーとレイの話ももちろん良かったけど、 個人的には額縁職人の話が印象に残ってる。 あまり知られてない職人って、羊と鋼の森みたいで良い。 1周読み終わったらまた最初から読み返したくなるような本でした。

Posted byブクログ

2024/03/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1章1章、優しく切なく、そして最後には心暖まる物語で語られており、各章ごとに物語は完結しているように見えていてもその実、根本ではペインディング・ナイフで描かれた赤と青が特徴的な絵画「エスキース」で繋がっていることが分かるようになっている。赤いブラウスと青い鳥のブローチ。登場人物や主役は違っていても、絵画「エスキース」がその人たちの心を写し出してきたことも分かる。 第1章、メルボルンから始まるレイとブーとの「期間限定のお付き合い」は、1年間の期限間際になって「レイを描きたい、エスキースでいいから」と言うブーの友人の売れない画家の手によって、本来下絵にすぎなかったはずのエスキースを1枚の完成された絵として2人に残した。 その絵はやがて日本に渡り、まだ弟子の身分でありながら、その絵に魅せられた見習い額縁職人の熱意と思いによって、その絵に合ったより素晴らしい額縁が出来上がることとなり、そしてその絵と額縁は2つ揃って1つの完璧な絵画となった。 天才漫画家とその天才を育てたメチャクチャ運の悪い師匠との背景を飾るのは、赤と青が象徴的な絵画「エスキース」だ。 30年間連れ添った「茜」と「ブルー」の別れを見てきたのもやはり「エスキース」かも知れない。でも、「茜」と「ブルー」の復縁は「エスキース」も見ていない。作者であり、有名な画家となったジャックのもと、オーストラリアにあったからだ。 22才の時、メルボルンに思いを残しながら日本へと向かった「茜」と、その「茜」を追いかけてきた「ブルー」。それ以降色々なことがあっただろうが、常に「エスキース」は側にあった。いい時も悪い時も。でも別れた時、「ブルー」は「エスキース」を手離した。それは「茜」が2度と戻ってこないと思った訳でない。「茜」が戻ってきた時、下絵の「エスキース」でなく本番の新しい絵を2人で描くために。 本当に読み終わった後、美しい小説だなあと思った。それは、言葉とか表現とかではなく小説の内容として。22才の淡い恋は、30年の歳月を経て深い愛へと昇華されたのかも知れない。 それにしても、オーストラリア英語で「blue」と発音すると日本人には「ブー」と聞こえ、「茜」は英語でred、それをオーストラリア英語で発音すると日本人には「レイ」と聞こえるなんて、本当知らなかった。赤と青ねぇ!

Posted byブクログ