ノースライト の商品レビュー
何の予備知識もなく図書館で借りてみたが、北向きの窓からの光=ノースライトがキーワードだった。 我が家も北向きに窓がたくさんあって、良いとされる南や東からのハイテンションな光よりも断然好きだ。 本の内容は、会心の出来の「Y邸」に住んでもらえなかった謎解きと、ある絵描きの美術館の設...
何の予備知識もなく図書館で借りてみたが、北向きの窓からの光=ノースライトがキーワードだった。 我が家も北向きに窓がたくさんあって、良いとされる南や東からのハイテンションな光よりも断然好きだ。 本の内容は、会心の出来の「Y邸」に住んでもらえなかった謎解きと、ある絵描きの美術館の設計に心を燃やす、2つの話が交互に進んでいくというもの。 どちらかというと物静かに見える主人公が、終盤へ向けて一気に熱くなる様子が面白かった。
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個人的には「64」以来の横山秀夫さん。懊悩や葛藤、願いなど、心の機微を掬い上げて深掘りされた心情描写に人間ドラマが相まった長編。がっぷり四つに組んで、読ませていただきました。 実はハードカバー版が出た頃に読んでみたものの、当時は挫折していた作品でもあるのですが、あの頃ではこの作...
個人的には「64」以来の横山秀夫さん。懊悩や葛藤、願いなど、心の機微を掬い上げて深掘りされた心情描写に人間ドラマが相まった長編。がっぷり四つに組んで、読ませていただきました。 実はハードカバー版が出た頃に読んでみたものの、当時は挫折していた作品でもあるのですが、あの頃ではこの作品を味わえる感性は育ってなかったなと感じてます。例えるなら、ビールを美味しく感じられるようにはなってなかったというか笑 時間が経ってから読める作品もあることを教えてくれた大切な一冊になりました。
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いきなりのネタバレ。 「殺人のないミステリ小説。」 人は死ぬけど。。。 前半はちょっと休憩しながら読んでたのもあり、読み進めるのが少しつらかった(集中力がもたないという意味で) 青瀬の苦悩や過去。 元妻、ゆかりやライバルとのエピソード。 吉野家の失踪の謎。 実在する建築家、タウトの成し遂げたこと。 画家、藤宮春子の作品。 ものすごく長かったからこそ、終盤の事務所が一体となったシーンで胸が熱くなった。 個人的には馴染みのある地名がたくさん出てきたのも、ストーリーに入り込めて楽しかった!
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バブル崩壊の負け犬建築家の青瀬稔。 そんな青瀬を拾ってくれた大学時代の親友の岡嶋。 「あなたが自身が住みたい家を建ててください」と依頼され、青瀬が魂を込めて作った家。Y邸(吉野邸)。 しかしその依頼主は一度も住むことなく行方不明になっていた…吉野の消息を追っていくうちにつながる自分の過去… 前半なかなか進まなかった…この展開いるのなぁー…みたいな………途中でお!?って思ったけど、予想的中しちゃったのもあり盛り上がれず… あと主人公の青瀬が元妻に未練タラタラなのも、モヤっとしたし… 親友で雇い主の岡嶋の弔い合戦はよかったし感動した。
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2024.09.15 自分が住みたい家 施主の失踪 タウト 芸術家の記念館のコンペ バブル期 真相 前半はなかなか進まなかったが後半は怒涛の展開。久々の清々しい読後感。さすが横山秀夫。
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初、横山秀夫。横山秀夫っぽくないという声もあるけど、個人的にめっちゃ良かった。 バブル崩壊以降、ずるずる生きてきた建築家の青瀬稔。渾身の建築、Y邸と、そこに残された一脚の椅子を巡る壮大なお話だった。 最初の方はどういう方向に落ち着くの?って思いながら進めていって、途中から、まさか...
初、横山秀夫。横山秀夫っぽくないという声もあるけど、個人的にめっちゃ良かった。 バブル崩壊以降、ずるずる生きてきた建築家の青瀬稔。渾身の建築、Y邸と、そこに残された一脚の椅子を巡る壮大なお話だった。 最初の方はどういう方向に落ち着くの?って思いながら進めていって、途中から、まさか、まさか、、?ってなってって最後泣けちゃった。 ミステリーと人間ドラマ要素がいい感じに入り混じってて、終わり方も明るくて好きだな。 岡嶋の最期と、建築事務所メンバーで一丸となってコンペに挑むところと、ラストがとても良かった。泣ける。アツい。 そこまでうまくいく?とかはナシにして、純粋に感動できた。 過去の自分を脱却して、自分が住みたい家を建てた青瀬が、いつか元奥さんと娘に素直になって、ノースライトが降り注ぐ家で幸せに暮らしていてほしい。そして吉野淘汰とカリエを招待してね。
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横山秀夫っぽくない小説。 横山秀夫=警察or新聞記者ではなく、主人公は建築家。 北側からの採光を取り入れ、自分が一番住みたい家を設計施工し、引き渡したが、空き家になっている様子。 おまけに施主は行方不明... 小説自体は面白いのだが、横山秀夫感を期待すると裏切られるかも。 ...
横山秀夫っぽくない小説。 横山秀夫=警察or新聞記者ではなく、主人公は建築家。 北側からの採光を取り入れ、自分が一番住みたい家を設計施工し、引き渡したが、空き家になっている様子。 おまけに施主は行方不明... 小説自体は面白いのだが、横山秀夫感を期待すると裏切られるかも。 映画化されているが、面白いのかな?
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少し流れに無理があるところもあるかなという気がするのと、シーンが大きく変わるので、理解しながら読むのに時間がかかったが、後半は面白く読み進めることができた。 最後に頑張った岡嶋設計事務所の面々もそれぞれに報われるといいな。
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横山秀夫さんの書いた本だからというきっかけで読むと、違和感がある作品だと思う。 途中離脱しそうになったが(タウトの痕跡をたどるくだりなど)、後半は一気にドラマチックになる。 伏線がどんどん回収されていくのは気持ち良い。 読むのに少し時間がかかったが、最後まで読んでよかった。
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