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ノースライト の商品レビュー

3.9

147件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

    62

  3. 3つ

    39

  4. 2つ

    6

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2024/09/11

初、横山秀夫。横山秀夫っぽくないという声もあるけど、個人的にめっちゃ良かった。 バブル崩壊以降、ずるずる生きてきた建築家の青瀬稔。渾身の建築、Y邸と、そこに残された一脚の椅子を巡る壮大なお話だった。 最初の方はどういう方向に落ち着くの?って思いながら進めていって、途中から、まさか...

初、横山秀夫。横山秀夫っぽくないという声もあるけど、個人的にめっちゃ良かった。 バブル崩壊以降、ずるずる生きてきた建築家の青瀬稔。渾身の建築、Y邸と、そこに残された一脚の椅子を巡る壮大なお話だった。 最初の方はどういう方向に落ち着くの?って思いながら進めていって、途中から、まさか、まさか、、?ってなってって最後泣けちゃった。 ミステリーと人間ドラマ要素がいい感じに入り混じってて、終わり方も明るくて好きだな。 岡嶋の最期と、建築事務所メンバーで一丸となってコンペに挑むところと、ラストがとても良かった。泣ける。アツい。 そこまでうまくいく?とかはナシにして、純粋に感動できた。 過去の自分を脱却して、自分が住みたい家を建てた青瀬が、いつか元奥さんと娘に素直になって、ノースライトが降り注ぐ家で幸せに暮らしていてほしい。そして吉野淘汰とカリエを招待してね。

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2024/09/11

横山秀夫っぽくない小説。 横山秀夫=警察or新聞記者ではなく、主人公は建築家。 北側からの採光を取り入れ、自分が一番住みたい家を設計施工し、引き渡したが、空き家になっている様子。 おまけに施主は行方不明... 小説自体は面白いのだが、横山秀夫感を期待すると裏切られるかも。 ...

横山秀夫っぽくない小説。 横山秀夫=警察or新聞記者ではなく、主人公は建築家。 北側からの採光を取り入れ、自分が一番住みたい家を設計施工し、引き渡したが、空き家になっている様子。 おまけに施主は行方不明... 小説自体は面白いのだが、横山秀夫感を期待すると裏切られるかも。 映画化されているが、面白いのかな?

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2024/09/08

少し流れに無理があるところもあるかなという気がするのと、シーンが大きく変わるので、理解しながら読むのに時間がかかったが、後半は面白く読み進めることができた。 最後に頑張った岡嶋設計事務所の面々もそれぞれに報われるといいな。

Posted byブクログ

2024/08/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

登場人物皆が美しく、読後感が良い。 岡嶋の死に対し、設計事務所を守るべく皆が一丸となってコンペに立ち向かう場面は感動した。

Posted byブクログ

2024/08/23

横山秀夫さんの書いた本だからというきっかけで読むと、違和感がある作品だと思う。 途中離脱しそうになったが(タウトの痕跡をたどるくだりなど)、後半は一気にドラマチックになる。 伏線がどんどん回収されていくのは気持ち良い。 読むのに少し時間がかかったが、最後まで読んでよかった。

Posted byブクログ

2024/07/30

25/07/29 山あり谷ありの人生で、自分が手がけたモノに謎が起きた事を知った。なぜそうなったのか?自分が全霊を傾けたモノならば、事情が知りたくなるだろう。 最後の方は主人公の気魄と謎の解明、明るい兆しが見えてイッキに読了

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2024/06/30

家の中のいつもの場所で、寛ぎながら読んでいると、家に護られているように感じた この家も、誰かが図面をおこし、色々の人の手を加えて、建てていただいたのだ 改めて感謝 優しい思いも交差する人間味深いミステリー

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2024/06/20

半年前に父を亡くしたので、ことさら刺さる作品だった。 生前の父の背中を思い出して何度か涙が出た。 それぞれの登場人物にそれぞれの守りたいもの、愛や信念が詰まっていて、内側が紐解かれる度に、心で温かいものを飲み込んでいた。 次の本を読み始めるのに少し時間がかかりそうな、いい意味で余...

半年前に父を亡くしたので、ことさら刺さる作品だった。 生前の父の背中を思い出して何度か涙が出た。 それぞれの登場人物にそれぞれの守りたいもの、愛や信念が詰まっていて、内側が紐解かれる度に、心で温かいものを飲み込んでいた。 次の本を読み始めるのに少し時間がかかりそうな、いい意味で余韻の残る一作。

Posted byブクログ

2024/07/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

十数年前、我が家を建てたときのことを思い出した。ハウスメーカーが所有する土地を購入したので、設計したのはそこに所属する建築士、こいつが嫌な野郎だった。 昔ながらの“夫は外で仕事、妻は家にいるもの”という感覚を持ったおっさん(たぶん私たちと同じ世代)で、私や子どもたちを施主である夫の従属物としかみなしていなかった。打ち合わせの際に言われた言葉の数々が、悔しくて忘れられない。 不思議そうに「奥さん…、聞くところによると、仕事を持っておられるらしいですなぁ?」と訊く。確かに子どもたちは未就学で経済的にも(家を建てようってくらいだから)余裕はあるけれど、平成十年代にそんな言い方はありえない。ちなみに、妊娠出産で正社員からパートタイムになるまでは夫より収入が多かったし、頭金の一部は私の貯蓄から出ている。他人から“食わせてもらっている家族”扱いされる筋合いはない。 更に、見取り図を見ながら私が「本棚やパソコンはどこに置こうかな」と呟くと「そんなもん、何に使うんだ」と言い放つ。2階のトイレに、トイレ本体についている手洗いとは別に小さな水栓が欲しいと言えば「そんなもん必要ない」と頭ごなしに否定する。 水栓の件は今でも悔しい。2階の掃除の際に雑巾を濯ぎたいときとか、ベランダの植木に水をやりたいときとかに、いちいち階下の洗面所に行かなきゃならないから。 入居した後、洗面所にタオルハンガーがついていなかったので電話したら「それ、必要ですか?」と言って(当たり前だろう)、自分のミスを認めない。結局ハンガーはつけにきたけれど、リビングを見て家具の配置にいちゃもんをつける。 奴にとってお客様は夫だけで、妻である私に敬意はなかった。そんな奴が設計した家で、家族の中で一番長い時間を過ごし、日常の家事を行う訳。 夫は、奴のような考え方は一切ない。お互いに対等なパートナーとみなし、敬意を払っている。だからこの件は、建てた当初に伝えて以来、夫とは話していない。ほんとしょっちゅう、思い出し怒りしちゃうんだけどね。 本作の主人公(ようやく物語に触れるぞ)となら、どんな家になったのだろうと思う。少なくとも、あの不快感はなかったんじゃないかなと。 ネタバレです 横山秀夫のミステリ、だと思って読み始めたが、半ばまで読んで、あれ、殺人事件が起こっていないぞ? 否、失踪した人物が実は殺されていて、主人公が素人探偵になるパターンだな? ……素人探偵は素人探偵だけれど、結局過去にも現在にも、事件は一切起こっておらず、悪人がひとりもいなかった。(あ、不法侵入と器物損壊は事件っちゃ事件だけど)そんなパターンだったのね。 建築業界の話は、いままで触れたことがなかったので、とても興味深かった。美術は好きだけれど、絵画や音楽にしか眼が行っておらず、建造物や家具に興味はなかった。たぶん私が視覚で美を感じるのは2次元どまりなんだろう。これから建造物への見方が変わるかどうかはわからないけれど、設計の意図に興味を持つことは、あるかもしれない。 ラストシーンの希望に涙した。みんな幸せになれ! (2024-06-18L)

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2024/05/04

本の表紙にそそられて購入したものの、数ページ読んで一年程放置。久しぶりに手に取り読み進めると引き込まれた。横山秀夫の作品は初めて読んだが、人間の描写が細かくかつ多彩で驚いた。横山秀夫は建築家だったのか?と思わせるほど、建築に関する記載も細かい。 岡嶋と青瀬のやりとりが好きだ。表面...

本の表紙にそそられて購入したものの、数ページ読んで一年程放置。久しぶりに手に取り読み進めると引き込まれた。横山秀夫の作品は初めて読んだが、人間の描写が細かくかつ多彩で驚いた。横山秀夫は建築家だったのか?と思わせるほど、建築に関する記載も細かい。 岡嶋と青瀬のやりとりが好きだ。表面的には多く言葉は交わさないが、お互いを信頼し合っている。(途中)

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