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はつ恋 の商品レビュー

3.6

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    11

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2024/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大人の少し余裕があるけれど、若い頃にはなかった悩みがプラスされてからの恋愛。 作者の私小説なのか?と勘ぐったりして。 小手鞠るいさんの解説の熱量がとても良かったです。

Posted byブクログ

2024/07/24

大人の恋愛小説。 著者のエッセイなどを読んでいる人はすぐ分かると思うけど、これは著者自身の私小説?と思うような設定の数々。本当のところはどうなのでしょう。 特に何か大きなことが起きるわけではないけれど、房総の自然の描写・季節の移り変わり・隣のお爺ちゃんとの交流など優しい部分と、...

大人の恋愛小説。 著者のエッセイなどを読んでいる人はすぐ分かると思うけど、これは著者自身の私小説?と思うような設定の数々。本当のところはどうなのでしょう。 特に何か大きなことが起きるわけではないけれど、房総の自然の描写・季節の移り変わり・隣のお爺ちゃんとの交流など優しい部分と、恋人との深く濃い愛情のつながり、高齢親との関わり方などが交わって、なんとも言えない情緒のある作品だった。 読後調べてみると、著者のデビュー25周年記念作品で、やはり編集者から「今のパートナーとの幸せな感じを小説でかいてほしい」との要望で書かれたものらしい。 それなら、かなり赤裸々だなぁとも思った。

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2024/06/30

大人の静かな恋愛小説。 酸いも甘いも経験してきたからこそ出来る、お互いを思いやり情愛深い生き方。 ドキドキするような事件や展開はないけど、 たまにはこういうのもいいね。 四季折々の自然の描写、ていねいな暮らしの主人公。自分には出来ないだろうけど憧れる

Posted byブクログ

2024/05/07

甘すぎない大人の恋愛小説。 とにかく描写が綺麗で、季節や温度を感じられる心地の良い文章にうっとり。 関西弁好きの私は、トキヲのセリフにいちいちとろけました(笑) 高齢の親や仕事のことで若い人ほど突っ走れないけどこんな恋愛素敵だな。 小手鞠るいさんの解説に共感しすぎた笑

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2024/05/02

キュンとする作品でした。 と言っても、青春ラブロマンスではなく、 恋の駆け引きでもなく、日常を切り取って描いた作品でした。 なんかホッコリしました。

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2024/04/17

田舎の静かな生活が描かれたお話が好きなのですが、どちらかというと男女の愛情がメインに感じました! しかし、作中に出てくる季節の移り変わりを感じる花の名前を覚えたくなりました!

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2024/04/15

読み進むと、語り手となっている主人公のハナと作者の村山女史とがピタリと重なってくる。 ハナは、自身が自覚しているかなり強烈な恋愛体質、人一倍の寂しがりや、過去に2度の離婚歴、そして千葉の南房総での猫との暮らしなどを考えると、村山女史そのものではと想像してしまう。 生まれて半世紀...

読み進むと、語り手となっている主人公のハナと作者の村山女史とがピタリと重なってくる。 ハナは、自身が自覚しているかなり強烈な恋愛体質、人一倍の寂しがりや、過去に2度の離婚歴、そして千葉の南房総での猫との暮らしなどを考えると、村山女史そのものではと想像してしまう。 生まれて半世紀になろうとしているハナは、もしも自らの心を占める男性が再度出現した時でも、常に恋人気分を味わっていたい性分だ。 がしかし、そんな詮無い願いを語っても寂しいばかりと悟り、これからは一人の豊かな人生後半を過ごそうと、理想郷を求めて千葉南房総へ移り住んだ。 そんな時、38年振りに弟のような存在だった幼馴染のトキヲと再開する。 トキヲもまた2度の離婚歴があるのだが、二人は何故かお互いに繕うことなく素直な付き合いが始まり、3度目の結婚に至る。 トキヲは地元の大阪で一人親方として建築仕事に従事していることもあり、南房総と大阪との遠距離夫婦としての生活だ。 人生の山も谷も越えてから再会した二人は、南房総の美しい牧歌的な風景を背にして、まるで初恋のような瑞々しい恋愛をする。 実際に、人生経験豊富な男女が中年になって落ちた恋なら、ハナとトキヲ夫妻のように、お互いを拘束することなく自然体で付き合えるのかも知れないなと思った。

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2024/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

解説を書かれているのが小手鞠るいさんなのが、まず最高。 冒頭で小手鞠の花が出てくるところも伏線のようで嬉しい。 小手鞠さん同様、私もこの小説を読んで初めてわかった。 私も恋愛体質である。 でも、人生を幸せに生きるために、それっていいことなんじゃないかなとも思う。 ハナちゃんがちはるちゃん夫婦と合う席に同席するシーン。 そしてそれをちはるちゃんが望んでいる事実。 これらを含めたラストシーンは夢のようだった。 でも、可能性は0じゃないということも教えてくれた。 ずっと持っていたい一冊。 ”一緒に過ごせるのはあと数時間。でも離れてもこの関係が終わるわけじゃない。終わらせないと感じるしその努力もするであろう自分を感じられる。こんなことは初めてだ。この感情をなんという名前で呼べばいいのかわからない” ”せっかく今を一緒に過ごしているのに、また離れなくてはいけなくなることばかりを考えて、悲しさや寂しさを先回りして感じてもなにも意味はない” ”人は、その時の精いっぱいで行き、流れ流されて何処かへ辿り着く。流れ着いた先で日々を愛おしく思えるなら、それを幸せと呼ぶのだろう” ”人生にはとっておきなんてない。毎日がとっておきなのだから” ”あなたは余命1ヶ月と宣告されました。最後の日々を誰と過ごしたいですか?” ”誰にされても不快だった「頭ぽんぽん」がトキヲにされると心地いい” ”台所と風呂とトイレの掃除にはクエン酸とハッカ油を少し加えると水垢も落ちて香りもいい” ”過去を美化し過ぎて、自分を責めて後悔するのはあかん” ”自分のことすら好きでいられなかったら、人生を愛おしみ、日々の生活に花を飾ろうとも思えないだろう” ”お互いの記憶の一つ一つが二人を繋ぐ物語になる”

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2024/01/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

40代の大人の恋愛話。房総と大阪の遠距離恋愛を、季節の移り変わりと共に書かれた小説。年老いた親や嫁に行く娘の話しなどこの世代にある話が盛り込まれていました。タイトルのはつ恋は、主人公ハナの相手トキヲが、幼馴染みのハナに幼少期に抱いていた恋心。展開はそんなに激しくないので、ゆったりした物語好きにはよいかもと思います。

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2023/11/19

40代で再開した幼馴染の2人の恋模様を描いた作品で、始終2人の甘い雰囲気と小気味良い掛け合いを楽しめる作品でした。 本作の主人公は小説家である「ハナ」と大工である「トキヲ」。幼馴染である2人はそれぞれ2度の結婚と離婚を経験したのち、恋人となる。本作は月ごと+大きな出来事があった...

40代で再開した幼馴染の2人の恋模様を描いた作品で、始終2人の甘い雰囲気と小気味良い掛け合いを楽しめる作品でした。 本作の主人公は小説家である「ハナ」と大工である「トキヲ」。幼馴染である2人はそれぞれ2度の結婚と離婚を経験したのち、恋人となる。本作は月ごと+大きな出来事があった時の15個の章に分かれ、2人のその時々のやり取りが描かれるといったストーリー。 全体として2人が寄り添い合う姿が印象的な作品でしたが、それが2度の結婚と離婚を繰り返した40代の主人公たちが繰り広げているということに意味がある作品かなと。 本作でも触れられているのですが、大人になるにつれ分別がつくようになり「恋の賞味期限」が切れたのではないかと悩める方も多いのかと思います。 しかし、想い人の行動に胸がときめくことも、お互いふざけ合って笑い合うことも、子どものように喧嘩することも年齢は関係ないんだよと言わんばかりの展開で、恋に億劫になっている大人の人を励ましているように感じました。 ただ個人的には、ちょっと甘い部分に若干胃もたれしたこともあって評価としては普通になりました。

Posted byブクログ