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はつ恋 の商品レビュー

3.6

37件のお客様レビュー

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2024/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

解説を書かれているのが小手鞠るいさんなのが、まず最高。 冒頭で小手鞠の花が出てくるところも伏線のようで嬉しい。 小手鞠さん同様、私もこの小説を読んで初めてわかった。 私も恋愛体質である。 でも、人生を幸せに生きるために、それっていいことなんじゃないかなとも思う。 ハナちゃんがちはるちゃん夫婦と合う席に同席するシーン。 そしてそれをちはるちゃんが望んでいる事実。 これらを含めたラストシーンは夢のようだった。 でも、可能性は0じゃないということも教えてくれた。 ずっと持っていたい一冊。 ”一緒に過ごせるのはあと数時間。でも離れてもこの関係が終わるわけじゃない。終わらせないと感じるしその努力もするであろう自分を感じられる。こんなことは初めてだ。この感情をなんという名前で呼べばいいのかわからない” ”せっかく今を一緒に過ごしているのに、また離れなくてはいけなくなることばかりを考えて、悲しさや寂しさを先回りして感じてもなにも意味はない” ”人は、その時の精いっぱいで行き、流れ流されて何処かへ辿り着く。流れ着いた先で日々を愛おしく思えるなら、それを幸せと呼ぶのだろう” ”人生にはとっておきなんてない。毎日がとっておきなのだから” ”あなたは余命1ヶ月と宣告されました。最後の日々を誰と過ごしたいですか?” ”誰にされても不快だった「頭ぽんぽん」がトキヲにされると心地いい” ”台所と風呂とトイレの掃除にはクエン酸とハッカ油を少し加えると水垢も落ちて香りもいい” ”過去を美化し過ぎて、自分を責めて後悔するのはあかん” ”自分のことすら好きでいられなかったら、人生を愛おしみ、日々の生活に花を飾ろうとも思えないだろう” ”お互いの記憶の一つ一つが二人を繋ぐ物語になる”

Posted byブクログ

2024/01/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

40代の大人の恋愛話。房総と大阪の遠距離恋愛を、季節の移り変わりと共に書かれた小説。年老いた親や嫁に行く娘の話しなどこの世代にある話が盛り込まれていました。タイトルのはつ恋は、主人公ハナの相手トキヲが、幼馴染みのハナに幼少期に抱いていた恋心。展開はそんなに激しくないので、ゆったりした物語好きにはよいかもと思います。

Posted byブクログ

2023/11/19

40代で再開した幼馴染の2人の恋模様を描いた作品で、始終2人の甘い雰囲気と小気味良い掛け合いを楽しめる作品でした。 本作の主人公は小説家である「ハナ」と大工である「トキヲ」。幼馴染である2人はそれぞれ2度の結婚と離婚を経験したのち、恋人となる。本作は月ごと+大きな出来事があった...

40代で再開した幼馴染の2人の恋模様を描いた作品で、始終2人の甘い雰囲気と小気味良い掛け合いを楽しめる作品でした。 本作の主人公は小説家である「ハナ」と大工である「トキヲ」。幼馴染である2人はそれぞれ2度の結婚と離婚を経験したのち、恋人となる。本作は月ごと+大きな出来事があった時の15個の章に分かれ、2人のその時々のやり取りが描かれるといったストーリー。 全体として2人が寄り添い合う姿が印象的な作品でしたが、それが2度の結婚と離婚を繰り返した40代の主人公たちが繰り広げているということに意味がある作品かなと。 本作でも触れられているのですが、大人になるにつれ分別がつくようになり「恋の賞味期限」が切れたのではないかと悩める方も多いのかと思います。 しかし、想い人の行動に胸がときめくことも、お互いふざけ合って笑い合うことも、子どものように喧嘩することも年齢は関係ないんだよと言わんばかりの展開で、恋に億劫になっている大人の人を励ましているように感じました。 ただ個人的には、ちょっと甘い部分に若干胃もたれしたこともあって評価としては普通になりました。

Posted byブクログ

2023/09/22

40代の落ち着いた恋愛のお話 房総の古い日本家屋に住む四十代半ばの小説家ハナ 幼少期に家が隣で姉弟のように過ごした4歳下のトキヲ 二人はお互いに二度の結婚と離婚の末に出会い、普段は千葉と大阪と遠距離な恋愛をしている 季節の移り変わりと共に描かれる、ハナとトキヲの大人の物語 ...

40代の落ち着いた恋愛のお話 房総の古い日本家屋に住む四十代半ばの小説家ハナ 幼少期に家が隣で姉弟のように過ごした4歳下のトキヲ 二人はお互いに二度の結婚と離婚の末に出会い、普段は千葉と大阪と遠距離な恋愛をしている 季節の移り変わりと共に描かれる、ハナとトキヲの大人の物語 文学性に関しては、解説の小手鞠るいさんが指摘しているように 「雨」という単語を使わずに雨の降り始めを表現していたりと 五感のすべてを動員して想像させられるような文章が美しい 一年間に渡る四季折々の情景や生活に密着した季節感は、流石は村山由佳さんだと思う お互いの想いにしても、激しい感情ではないけれども 落ち着いた心持ちの中で本当に相手の事を想い、また想われているというのがわかる 遠距離な事情、親や家族との関係など、若い頃にはなかった事情が付帯しているけれども、大人の恋愛はこうありたいと思わせられる雰囲気を感じる 読んでいる途中で作家の経験がどこまで投影されているのか、不安になる 作中でも、エッセイと小説のどちらの方がフィクション要素が強いかについて語られている エッセイはどこまで出すのか線引きができるけど、物語の場合は境界線を引くことができない これは正にこの物語が自伝的なものである証左なのではないかと思った 離婚歴や房総での季節に密着した生活、そして幼い頃からの想い人との関係 若干の差異はあるものの、かなり自己を投影して書かれてあるのでは?と邪推してしまう 村山由佳さんの作品の中で、黒ムラヤマ色が出始めてからはあまり好みではないなと感じていた 四半世紀に渡って刊行されたシリーズが完結してしまった後は、もう白ムラヤマの作品は読めないのかと思った この作品は、黒ムラヤマ要素はない(ちょっとだけ顔を覗かせかけるけど) かといって消去法で白ムラヤマ作品というわけでもなく それなりに人生経験を積んで、紆余曲折があった末の二人の関係性に感じる 母親との確執 親に読まれると何を言われるかという強迫観念からの白い物語 認知症を患った母親からの開放 それらを経てこの物語に至ったと考えると、純白な白ムラヤマ作品だけでなく今後の作品にも期待が持てた

Posted byブクログ

2023/07/06

2度離婚した者同士の幼馴染の恋物語。月毎に章が区切られてて、その月の季節を感じられるのが良かった。忙しなくて季節を感じる余裕もないから、周りに目をやってゆっくり生きていきたくなる。元から恋愛の熱量が薄い方やからこの熱量が新鮮だった。

Posted byブクログ

2023/04/23

身を焦がれるような若い頃の恋愛小説は多いけれど、一緒にいることが落ち着く、日常と恋愛というか、大人の恋愛小説というのはなかなか新鮮でした。

Posted byブクログ

2023/02/01

自分と同じ関西人で同年代、幼なじみ同士のほっこりする恋愛物語で、最後まで幸せな気持ちになれるストーリーだった。

Posted byブクログ

2023/01/28

昔、村山先生にハマってそればかり読んでいた頃がある。 けど、今になってみると綺麗すぎるなぁ。 こんなに綺麗事だけで終わっていかないと知ってしまった。

Posted byブクログ

2023/01/09

しっとりと、心地よく読みました。 身の回りの物や、自然や風景の描写が美しくて、 こういう一つ一つを大切にする暮らしを私もしたいとしみじみ思いました。 春の夜に、灯りを落として ひとり読みたい一冊です。

Posted byブクログ

2022/10/12

えっと、、、村山由佳先生のTwitterを拝見していたので、少し思ったのですが、、ハナが村山先生でトキヲは背の君さんでしょうか、、、何か2人のあれやこれがまんますぎて、ちょっとしらけました、、、

Posted byブクログ