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ブルースRed の商品レビュー

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24件のお客様レビュー

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2021/10/20

桜木作品はほぼコンプリートしたけれど、中でも好きな作品の一つがブルース。影山博人という男の魅力に取り込まれた。 この作品はその続編であり、完結編とも言える作品。ヒロト亡き後もヒロトに囚われ続ける女たちの生き様が描かれるが、それは死してなお女たちの心を掴んで離さない、ヒロトの魅力を...

桜木作品はほぼコンプリートしたけれど、中でも好きな作品の一つがブルース。影山博人という男の魅力に取り込まれた。 この作品はその続編であり、完結編とも言える作品。ヒロト亡き後もヒロトに囚われ続ける女たちの生き様が描かれるが、それは死してなお女たちの心を掴んで離さない、ヒロトの魅力を描いているに他ならない。 ヒロトの息子に亡きヒロトを重ね合わせ、裏社会のフィクサーとして彼を国家の中枢に押し上げることを人生の目的とする莉菜。ワルに徹しながらも、ふと過ぎる女としての思いが切ない。 短文が多い桜木さんの作品は、スピード感と潔さを湛え、同時に独特の表現で北の地で生きる女たちの哀切を描き出す。 その比喩や言葉の選び方が好きだけど、この作品は言葉選びが今までに増して難解になっているように感じた。凝りすぎた?印象。 もう少しストレートな表現でもいいのにと思う箇所も多々あり。 好きな作品とは言え細部忘れているところもあり、ブルースを再読して臨むべきだったと後になって後悔しました。

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2021/10/18

彼女が書く小説は、北海道を地にして描くものがほとんどだと思うが、今回も釧路の街を裏社会から牛耳る女を軸にしている。 街の風景もある種の昏さと色気を醸し出す表現は流石だと思う。 女のワルもほどほどに小気味良く感じた。 歳を重ねて最後の地で何を思うのか… 余韻が残る。。

Posted byブクログ

2021/10/07

2021/09/24予約  3 主人公の莉菜の男、父親ヒロトの周りの女たちの話。 ヒロトを継ぐ男役をする莉菜の生涯。 運転手兼ボディガードの弥伊知と妹の支靜加、松浦酒店の女将とその息子・武博。 ヒロトの女3人、莉菜と女将、莉菜の母親の人生を絡めながら、その女たちの間をうまく漂...

2021/09/24予約  3 主人公の莉菜の男、父親ヒロトの周りの女たちの話。 ヒロトを継ぐ男役をする莉菜の生涯。 運転手兼ボディガードの弥伊知と妹の支靜加、松浦酒店の女将とその息子・武博。 ヒロトの女3人、莉菜と女将、莉菜の母親の人生を絡めながら、その女たちの間をうまく漂う武博。 寂れた地方都市の裏社会を束ねる莉菜、そのカゲヤマ家の廃れと地方都市のますますの寂れが同時に進行して、そこにかつての敵の娘が市長になり… 話の中のことといえばそれまでだけど、ドクターにまでなった娘が地方都市の市長に魅力を感じるか、そして何期も続けるか、話の展開が突飛なところが幾つもあり、ついていけなかった。 いつも桜木紫乃の作品は楽しみにしている。 そして裏切られたことはなかった。 だけど、今回は、少なくとも自分には何も響かなかったのが残念でたまらない。 次は好きな作品でありますように。

Posted byブクログ

2021/08/17

【死に場所を求め、生きる女。裏切りの果てに辿り着いた終焉の地とは。】釧路を牛耳る影山莉菜。父の血をひく青年を後継者に育てようとするも苦難が降りかかる。究極の後始末をつけようとする女は強く儚い。

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