母親からの小包はなぜこんなにダサいのか の商品レビュー

原田ひ香(著者)

2023/03/08

短編小説。それぞれの話にそれぞれダサい小包が届く。タイトルからほんわかした話かと思いましたが、母親との確執など、辛い部分も多くありました。母親というのは有り難くもあり面倒臭くもあり、足枷でもありますね。娘と母親の関係って難しい。
「最後の小包」が1番印象的で泣けました。

2023/02/17

小包に纏わる6話収録の短編集。

参った。
何度もぐっと来たけれど最終話で涙腺崩壊。
拭っても拭っても後から後から涙が溢れ出る。

6つの物語は、そのまま自分の記憶を呼び起こし、両親が今まで送ってくれた沢山の小包を思い出させる。

18歳で県外へ出てから四度に渡り住所が変わっても、ずっと小包を送り続けてくれた父。
父亡き後は母がそれを引き継いでくれている。

お米に野菜、肉や魚、お漬物、どこでも手に入りそうな物達だけど、今なら中身以上の愛情が詰まっていた事を実感する。

今はもう言えない「ありがとう」の言葉を父に届けたくなる読後。

2023/02/01

やっぱり、原田さんの食べ物に関する話は大好き。
北海道の甘納豆のお赤飯、いももちは、絶対作って食べてみたい‼️

紅はるかの焼き芋も、早速作って食べました。

母親からの小包、私は、もらったことも送ったこともないけど、ダサくてあったかくて、いいですね。

2023/01/23

「三千円の使いかた」よりも楽しく読めた。
題名だけでは、母親のダサい、古い考えの送り物を、否定しているのかと思ったのだが、内容は、その反対であった。

6話の話があり、それぞれ、立場は違っても、受け取る側の思い、そして送る側の思いが、描かれていて良かった。

ママはキャリアウーマンは、舟和の芋羊羹、東京バナナ、東京のお土産では、これが定番だろうし、ババシャツも、ヒーテックでない所が、良い。
ババシャツのようにホンワカしている。

疑似家族の話も、送ってもらうがも、送料の方が高いし、こんな品物どこでも買えるのに思いながらも、受け取っているのが、お野菜定期便で、実家からのものでなかったのだけど、・・・・
受け取った女性の生い立ちについての嘘に対して、定期便を経営している側のアドバイスも、良かった。

北の国からの話は、謎の送り主が、誰なのか？
少し興味深々で、一気読み。
しかし、この送り主は、この昆布を送ってきたことを、息子に告白するのだけど、この事は、墓場まで持って行くべきではなかったのか？
聞いた息子は、この事について、最後まで、この事が、頭に残ることである。
聞いて納得出来たものでないだろうと、少し、この女性自己満足さに嫌悪を感じてしまった。

最後の小包は、病気になっても、わが娘に送りたかったことは、野菜だけでなく、自分の無くなった後、再婚相手側の家族との縁の糸を送ったのだと、思う。

そんな送って、貰って、これなんだ？というような品物を宅急便で、時折子供に送っている私。
子供達には、「コレ何だ！」送ったから受け取って！と、連絡する。（笑）
こんなの、東京のどこでも売っているのに・・・送料もバカにならないのに・・・アマゾンで買えるのに・・・と思われながらも、少し、迷惑なものも、送っている。
だから、余計に、この本が面白く読めた。

2022/12/17

私の母の小包もかなりダサい。学生の頃や若い頃は「こんなの送らなくても良いのに」とよく思ってた。でも、近頃は送ってくれるというと何だか泣きそうになる。高齢の身なのに、まだ娘を心配するのかと思う。「擬似家族」の愛華は小包を送ってくれる人はいない。小包を送ってもらえるのは、幸せなことなんだと思う。あと数年すると自分も送る側になるかもしれないが、さて、自分は小包に何を入れるのだろう

2022/12/17

初めてのレビューです。評価の基準がまだ決まっていないので、とりあえず4に。特にマイナス点があるわけではありません。興味深く読めました。

オムニバス形式の短編集です。
一つをのぞいて母と娘のストーリー。
私はもう親を思う年ではないけれども、母性と言うものを考えると胸が締め付けられるようにギュッとなることがあります。そのギュッの意味はなかなか言葉にできないけれど、、、

少なくとも一つの話で私はポロポロ泣いてしまいました。

2022/11/26

ダサいと言われつつ、うらやましい。両親が同じ県内にいると、小包を送るという事もない。自分の親だったら何を入れてくれただろうか、少し想像してみた。
物語は短編なので物足りない所もあるが、最後は幸せな結末になるんだろうと想像出来る。
最終話はじわっときた。小包の中身とかタイミングとか…

2022/11/09

自分は今だに実家住みなため母親からの小包を受け取った経験はない。だけど、靴下とかババシャツとか入ってるというのは何故か分かる。母親ってそういうところあるし。
どの話も途中までの展開が気になるんだけど、何かオチが弱いというかそんな感じか…と途中までのワクワクが消化不良になる感じが私はした。サクサク読める短編集。

2022/11/05

母親からの小包にまつわるいくつかの物語。
確かに、色んなものを入れてくる(^_^;)
自分の経験を思い出した。
でも、きっと自分も息子にするんだろうな。

2022/11/03

主に母から娘への小包の話。
自分は実家の親から小包ないなぁ。そういうカタチの愛情下手タイプ。
で、我が子には送るから小包あるあるも感じつつ、思いのほか切ない話が多くてじんわり来た。
伝えたいのに伝わらない思いの詰まった小包は嬉しかったり、重かったり。