みらいめがね(2) の商品レビュー
生きていると色々な制約とか枠組みとかが幾重にも張り巡らされていて、それに引っかからない様にする術を身につけるのが今までの教育だったのでしょうか…。これからはそれを飛び越えていける術を身につけるのが教育となって欲しいと思います。
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こうして両祖母のことを思い出しながら書いていても、二人の内面のことはよくわからない。ただ振り返れば、僕が生きているだけで、喜びを覚える人がこの世にはいたのだという事実が、今になって意味を持つ。老いや死は、その人の足跡までをも小さくはしない。 . 常に何かを、しかも同時並行で行っていないと気が済まない時間貧乏性。お風呂でも本を読んだり、動画を見たりするし、寝る前のストレッチの時も漫画を読んでいたりする。筋トレの時も映画やアニメを見るし。インプット過多で、咀嚼不足。つくづく、一つに集中するのが苦手である。 . 「ミッドライフ・クライシス(中年の危機)」なんて、勝手に決めつけてはいけません。ある立場から見たらクライシスでも、別の立場から見たらレボリューションかも。他人から見たら逸脱でも、その人にとっては成長かもしれないのだ。財布の中身は危機ですけども。 . 弱さを語るボキャブラリーが少ないと、「ボキャブラリーの罠」に陥ってしまう。世の中に流通している「性的いたずら」という言葉で、経験を矮小化してしまうところだった。語彙を拡張してくれる人は、いつも希少だ。 . ファッションにおいて「好き」は片思いで、「似合う」は両思いだというようなコピーがあったが、それだけがファッションではあるまい。自分の彩り方を決めるは自分だ。 . 寂寥よりも義務のほうが、孤立よりも不自由のほうが、僕にとってはしんどいのである。 . 当然ながら、無趣味というのも、人の自由である。趣味がない人を、あたかもつまらない人間であるかのように位置付けるのも、偏った考えだ。(中略)「趣味がない」ことを笑う人は、「趣味」以外の話題が乏しいために戸惑っているだけかもしれない。 . 趣味は、何かを目指すもの、未来への投資、いつかのための努力だという意識がどこかにあった。それは「六十の手習い」に理解を示せない人生であった。ただ楽しむ。その瞬間を味わいながら過ごす。そうした時間のあり方を豊かに思えるようになったのは、最近のこと。今の快楽は怠惰であり、今の苦痛はいつかのため、それはなかなかに窮屈な解釈であった。 . 他人の趣味を否定することは、他人の時間を否定すること。誰かの時間を否定せずとも、自分の時間を豊かにする方法はある。 .
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荻上チキさんとヨシタケシンスケさん、おふたりのバランスが絶妙で、とても読みやすかったです。 「道具の魔力」や「時間帯に暮らす」お話、メガネの例えがおもしろかったです。 私自身がとても苦手だと感じる状況に言葉が与えられた感覚を抱けたのが「噂話」についてのお話でした。 「噂話」を...
荻上チキさんとヨシタケシンスケさん、おふたりのバランスが絶妙で、とても読みやすかったです。 「道具の魔力」や「時間帯に暮らす」お話、メガネの例えがおもしろかったです。 私自身がとても苦手だと感じる状況に言葉が与えられた感覚を抱けたのが「噂話」についてのお話でした。 「噂話」を使って何をしようとしているのか、という視点の説明に深く納得しました。 ほっとして、すっきりする。そして「私も気をつけなきゃ」と思える知識や物の見方の紹介がほどよく詰まった一冊でした。
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主人を失ったその家からは、いくつもの匂いが消え、代わりに線香花火に一本分の香りが加わった。 当たり前の切なさ 37 子どもの頃 教師はいじめっ子に仲良くしなさい いじめられている者に隙を見せないように立ち向かってみなさい ランドセルを焼却炉に捨てられたので相手のランドセルを池...
主人を失ったその家からは、いくつもの匂いが消え、代わりに線香花火に一本分の香りが加わった。 当たり前の切なさ 37 子どもの頃 教師はいじめっ子に仲良くしなさい いじめられている者に隙を見せないように立ち向かってみなさい ランドセルを焼却炉に捨てられたので相手のランドセルを池に沈めた 集団で蹴られたので一人になったところに鼻に膝蹴り罵声を浴びせられ椅子を投げつけた いじめリーダーに体格で負けるので刃物を握りしめてとびかかった。 担任にめちゃくちゃ怒られた これだけ頑張ったんだから誉められてしかるべしだよね??怒られるとか意味不。言う通りにしましたやん! 自虐ポリス ファットシェイミング ボディシェイミング ルッキズム エイジズム
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最初に 実は伊達眼鏡だったという著者の告白があり、かなり驚いた。衝撃的。ここから始まる。 「会話の作法」 書かれていることに思い当たる。 他人を嗤うような表現や性的な表現には嫌悪感を覚えるが、過去には自分もそれらの表現で笑ってもいたことを思うと すごく気持ちが悪い。 その中で...
最初に 実は伊達眼鏡だったという著者の告白があり、かなり驚いた。衝撃的。ここから始まる。 「会話の作法」 書かれていることに思い当たる。 他人を嗤うような表現や性的な表現には嫌悪感を覚えるが、過去には自分もそれらの表現で笑ってもいたことを思うと すごく気持ちが悪い。 その中で 非モノガミー(一対一の恋愛関係ではないこと)、うつなどここまで書くのはすごい。 ラジオを聞いても、自分をうまくコントロールできる、冷静な方だと感じ、本でもやはり落ち着いて俯瞰して自分を見ていると思う。会話は苦手、とのことだったが、滑舌よく頭の回転が速いことがわかる素晴らしいパーソナリティー。滑舌悪く、どもり気味なので羨ましい。文章も読みやすく、すっと染み入る。 ページ数の色が何ページかおきに変わっている。どうしてなのかな。気になります…
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世の中で捉え方が揺れていること、定まっていない事柄について言葉にしてみるって良いことだと思う。それでも、これが「暮らしの手帖」で掲載されて読まれていたのが、2018年11月から2021年1月っだったのだ。時が経つって何だろう。
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メモ→ https://twitter.com/nobushiromasaki/status/1630137225261498368?s=46&t=mhQqkpmPKwL6z-EN7kHWAA
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①とは異なり眼鏡にマスクが加わった~(エッセイ)~なるほど!暮らしの手帖に連載しているのかぁ…っぽいなぁ。エッセイに共感を持てる所が少なくて,ヨシタケさんの絵は納得がいく…だけどリョウリグマだけは意味が読めなかった。文が☆1でイラストが☆5なので足して割って☆3
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エッセイはあまり好きではないけど、ヨシタケさんの絵が気になり図書館で借りた。 立場の違う人のエッセイは、こんな考え方もあるのかと勉強にもなった。 性被害、自傷行為、薬物、精神科医とのやりとりなど、普段マスコミ程度でしか得られない情報が、本人の手で映像もなく文字だけで書かれており、興味深く読めた。 ブログなどを書くにはこのように、人が知らない、知りたくなるような世界を書くことで、読者も増えるのかなと感じた。
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好きなミュージシャンが薦めていたから読んでいる荻上さんの本。 なるほど、と思うこともあるし、うーん、と思う事もある。 否定はしないけれど、自分とは合わないなと思う所も半分くらいあるかな、、、。
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