1,800円以上の注文で送料無料

木曜殺人クラブ の商品レビュー

3.5

90件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    32

  3. 3つ

    31

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2023/05/15

エリザベスをはじめ、リタイアした高齢者たちが、知恵と行動力で事件を解決していく様は、爽快感さえ感じる。読み出したら止まらない面白さがある。老いや死についても、考えさせられるのだが、それ以上に、小説全体に活力と明るさがあり、読後、なんとなく元気になった。

Posted byブクログ

2023/04/21

ポケミスならではの、洋書っぽいサイズ感と装丁が素敵な本書。 高級高齢者施設〈クーパーズ・チェイス〉。 そこの住人からなる「木曜殺人クラブ」は、過去の捜査ファイルを元に未解決事件の調査を趣味とするグループです。 メンバーは、エリザベス・ロン・イブラヒム・ジョイスの4人で、創設メン...

ポケミスならではの、洋書っぽいサイズ感と装丁が素敵な本書。 高級高齢者施設〈クーパーズ・チェイス〉。 そこの住人からなる「木曜殺人クラブ」は、過去の捜査ファイルを元に未解決事件の調査を趣味とするグループです。 メンバーは、エリザベス・ロン・イブラヒム・ジョイスの4人で、創設メンバーだった元警官・ペニーは病の為末期療養棟に入っている状況です。 さて、施設の開発拡大について経営者と住人が揉めている最中、建設業者兼共同経営者が殺されてしまい、“本物”の殺人事件を解決しようとはりきる「木曜殺人クラブ」の面々ですが・・・。 まさに“お達者シニア探偵団”といった感じで、元気なご老人たちの活躍が微笑ましいです。 内容は、クラブのメンバーで元看護師・ジョイスの手記のパートと他の登場人物による三人称パートが交互に展開する構成となっております。 テンポも良く楽しく読めるのですが、登場人物の多さと、色々盛り込み過ぎてその辺がゴチャっとした印象を受けました。 謎解きとしては、トリック云々ではなく、所謂フーダニットとホワイダニットに焦点をおいた流れとなっていて、疑わしい人物が二転三転したり、過去の事件と繋がっていく過程は、上記に書いたようにゴチャつき感はあるものの、引き込まれて面白く読めました。 キャラクターとしては、手記パートの語り手・ジョイスの無邪気さが何ともチャーミングで好きでした。 あと、老人たちに振り回されがちだったクリス警部のトホホ感が良かったです。 終盤でクリス警部にようやく春が来たのかな・・という展開になっていましたが、どうなるのでしょう?彼には幸せになって頂きたいですね。 そして、結局エリザベスの経歴が謎のままでしたが、続編が出ているようなので、そこで明らかになるのでしょうか?是非そちらも読んでみようと思います~。

Posted byブクログ

2023/03/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読了、40点。 翻訳ミステリとしての、自分にとって合わない点が凝集したような作品。 冒頭で発生する事件は魅力的で、主要登場人物数名は読み手に馴染むように少しずつ情報量が増えて造形を捉えていける点は良かった。 その一方で、短い章で構成され視点がコロコロ代わり集中できず、セリフや地の文の言い回しも遠回しの抽象的で結局事実として何が起きていたのかが非常にわかりにくい。精読すればわかるかも知れないが精読したくなるだけの魅力は、物語後半では既に失われていた。 登場人物にしても、物語の真相が語られ始める後半に突然情報量の増える登場人物が非常に多くとにかく混乱した。 そして何より一番きつかったのは推理が二転三転する割に、その繋がりが有機的じゃない点およびそれまでの推理がひっくり返るのがロジックや物証ではなく人物評や後出し情報によるものだった点でしょうか。

Posted byブクログ

2023/03/06

元気いっぱいの高齢者が鬼アツ!ユーモラスたっぷりに殺人事件と老化に挑むミステリー #木曜殺人クラブ ■あらすじ セレブ療養所に暮らす老人たちは、木曜殺人クラブと称したグループを作り、未解決事件の検討会をして楽しんでいた。ある日、施設内にある綺麗な丘〈永遠の眠りの庭園〉を巡って、...

元気いっぱいの高齢者が鬼アツ!ユーモラスたっぷりに殺人事件と老化に挑むミステリー #木曜殺人クラブ ■あらすじ セレブ療養所に暮らす老人たちは、木曜殺人クラブと称したグループを作り、未解決事件の検討会をして楽しんでいた。ある日、施設内にある綺麗な丘〈永遠の眠りの庭園〉を巡って、施設の経営者や不動産業者らが怪しい動きをしはじめる… ■きっと読みたくなるレビュー これはぜひ映像で見たい作品! 自然と優しさが溢れた街並み、有閑で小粋な登場人物、ウィットに富んだ会話、そして殺人事件。すごーく昔にテレビで放送されていた、白黒の海外ドラマみたいな世界観。これは好きな人にはたまらないでしょうね。 本作の一番の読みどころは、やっぱり登場人物ですね。 木曜殺人クラブの面々は、とても高齢者とは思えない行動力と頭の切れを持ち合わせている。さらに底が知れない経験と知識、そしてなんといっても「迫力」がある。 特にエリサベスの引力は半端なく、世の中にできないことはまるでない能力の持ち主。怖いわっ またジョイスの好奇心満々な様相とお気楽ぶりがキュートで、心が奪われちゃうんですよね。 そして忘れちゃいけない警察官のクリスとドナ。 木曜殺人クラブの面々に少しずつ心を許していく様が、真剣なのに可愛くてイイ! 文章構成も凝っていて、三人称視点で語り手が次々変わる。途中途中にジョイスの日記が挟まれ、まとめてくれると思いきや、むしろ発散の連続。読みはじめは迷子になりがちですが、慣れてくると癖になる面白さです。 まさに古典的な海外ミステリーで、喜劇と悲劇が目白押し。 真相も破天荒で、全編にわたってニヤニヤが止まらない作品でした。 ■推しポイント ここに出てくる主役となる木曜殺人クラブのメンバーはみんな高齢。誰しも自身の能力や未来に不安を持っているにも関わらず、そんなことはおくびにも出さず、人生が豊かになるように楽しんでいる。 超絶切れ者であるエリサベスですが、自身にクイズを定期的に出題し、自らの認知能力が衰えていないか確認する一節がある。老いすら前向きに、日々を楽しんでいるのです。 渋沢栄一の名言です。 四十、五十は洟垂れ小僧、六十、七十は働き盛り、九十になって迎えが来たら、百まで待てと追い返せ。

Posted byブクログ

2023/03/02

お年寄り達の面白さと悲しさが、ストーリーと見事にマッチしている。刑事のキャラも良い。エリザベス、何者?

Posted byブクログ

2023/02/06

書名だけでアガサ・クリスティーの「火曜クラブ」を思い出した。本作品は老人会で事件を解決する感じかな。連続殺人を解決するのだけど、なかなか凝った真相になっている。長く生きていると良いことも悪いことも経験してしまうということだろうか。物語はテンポよく進む。著者がテレビ関係の人もあって...

書名だけでアガサ・クリスティーの「火曜クラブ」を思い出した。本作品は老人会で事件を解決する感じかな。連続殺人を解決するのだけど、なかなか凝った真相になっている。長く生きていると良いことも悪いことも経験してしまうということだろうか。物語はテンポよく進む。著者がテレビ関係の人もあってか、映像がポンポンと切り替わるテレビドラマのようになっている。シリアスな感じもあるがときどき笑わせるところを入れてくるのが楽しい。

Posted byブクログ

2023/02/05

わかりやすいか、わかりにくいかで言うとわかりにくい作品。時々入ってくる日記が読むのに心地よいテンポを作ってくれる。複数の要因が絡まり合った複雑な作品。

Posted byブクログ

2023/02/04

本屋で結構推されてて、図書館で見かけたので読んだのだけど、なんか冗長。自分の街で起きた殺人事件を切れ者が揃った?おじいちゃんおばあちゃんグループが解決する、というお話なんだご、別にトリックとかがあるわけでもないし、単に登場人物がたくさんいて、長く生きてる分みんなそれなりに秘密をか...

本屋で結構推されてて、図書館で見かけたので読んだのだけど、なんか冗長。自分の街で起きた殺人事件を切れ者が揃った?おじいちゃんおばあちゃんグループが解決する、というお話なんだご、別にトリックとかがあるわけでもないし、単に登場人物がたくさんいて、長く生きてる分みんなそれなりに秘密をかかえているのがこんがらがって事件が起きた、っていうお話し。ミスリードさせるための伏線が雑?というか、お見事じゃない 2023.2.3 19

Posted byブクログ

2023/01/12

リーダビリティ低い。冗長さは必要性を感じないものがほとんど。様々な人間が脈絡なく登場するのは意識の流れ系だから仕方がないけれども、必要を感じない部分が多い。それでもクスッとできればラッキーだが、イラッとすることが多い。

Posted byブクログ

2022/12/25

70年代に人気だった『ドーヴァー警部』シリーズ(ジョイス・ポーター作)をひさしぶりに思い出させてくれたいかにも英国らしいライト且つユーモアたっぷりな作品。(アガサ・クリスティは読まないけれど雰囲気が似てることは分かる。) 老人ホームに起居する高齢者達をただのジーサン、バーサンと思...

70年代に人気だった『ドーヴァー警部』シリーズ(ジョイス・ポーター作)をひさしぶりに思い出させてくれたいかにも英国らしいライト且つユーモアたっぷりな作品。(アガサ・クリスティは読まないけれど雰囲気が似てることは分かる。) 老人ホームに起居する高齢者達をただのジーサン、バーサンと思い込みがちだが、一人一人に蓄積してきた経験と知恵があると同時に、現在進行形で人生を謳歌していることを悟らせる物語でもある。

Posted byブクログ