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忌名の如き贄るもの の商品レビュー

3.8

36件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

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    11

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2021/08/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。 私にとってこのシリーズは最早『鉄板』なので、そこは間違いない…のだが、 長編、短編合わせるとこのシリーズはもう結構な数が出版されており、そういう作品はどうしても予定調和的になるのが常なんだけれど、毎回このシリーズには何かしらの仕掛けが施されていて、常態予防になっている…んだけど、今回はそのギミックが上手く機能していなかった様に感じた。 さりとて、よくよく練られた作品には違いはない! あと、 個人的には最近では偲ちゃんの出番が少なくて、二人の仲が全く進展しないと、物語に弾みがつかないんじゃないかと思う(あくまで個人の感想です(笑)!)。 そして、 少し前の作品で事件の顛末がすっかり語られた後、結びで村人全員が忽然と消失したと淡々と綴られていたのにもかなり来るものがあったけれど、今回の名前にとってかわられていたって言うのもゾッとした。 えっ、でも、いつから? やっぱりあの時?

Posted byブクログ

2021/08/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

刀城言耶シリーズ。 偶々ではあるがこのシリーズを読み続けているので読まずにスルーしてしまうと呪われる気がして手を延ばしてみた。 やはり、物凄く怖い。 相変わらず冒頭の、その事件に至る経緯が怖い。平仮名で描かれるオノマトペが一層恐ろしさをそそる。 しかも、だからこそ途中で投げ出すわけにはいかず読み切ってしまわなければ呪われてしまうという強迫観念に襲われ、辛抱して、いえいえ夢中になって読み進める。 迷探偵の推理が二転三転してそしてまた最終章では恐ろしさに突き落とされる。 そんな自分を懲りないヤツだなぁと呆れながらもまた次も読まずにはいられないんだろうなと何処かゾワゾワしながらもワクワクしている。

Posted byブクログ

2021/08/16

やっぱり本シリーズは好きで、文庫化のものを制覇した勢いに任せ、本作でとうとう単行本入手に至ったもの。実は、作者がその著作あとがきでどこかに書いていたコメントにも影響されている。それはさておき、相変わらずの高品質で個人的には大満足。読了すると、タイトルもなるほどって感じ。もう次が待...

やっぱり本シリーズは好きで、文庫化のものを制覇した勢いに任せ、本作でとうとう単行本入手に至ったもの。実は、作者がその著作あとがきでどこかに書いていたコメントにも影響されている。それはさておき、相変わらずの高品質で個人的には大満足。読了すると、タイトルもなるほどって感じ。もう次が待ち遠しいス。

Posted byブクログ

2021/08/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ミステリーのカテゴリにしたけど、これはホラー と言ってもいいし、民俗学と言っても差し支えないと思う。六地蔵とか葬送儀礼とか。 一気読み推奨の本。場面が目の前で繰り広げられているようで、登場人物たちの息遣いや息を呑む間合いが感じられるかのような気持ちになって夢中で読んだ。 葬送儀礼や民間信仰、伝承にまつわることは、自分が民俗学の本で読んだことと同じことを言っている!そういえば刀城言耶は民俗学を学んで民俗採訪の旅をしているんだったと思い出していた。が、さらに後ろの参考文献を見てびっくり。自分が勉強で読んだ著者がたくさん出ている。そのうちの一つは私が読んだ本と全く同じだった。書いてあることがすごくリアルだと思ったのはそれでか。 民俗学的なところから日本の暗部に触れつつ、でも現在の出版に許される範囲での書きた方も秀逸。あれ。もしかしてと思いつつ参考文献見て、つながった。読んだ後はゾクっとした。 サイン本、買えてよかった!

Posted byブクログ

2021/08/14

刀城言耶シリーズ長編。 忌名の儀式は雰囲気抜群で刀城言耶の儀式への考察も面白いけど、今回は事件はシンプルで読みやすいもののおとなしめだなあという印象で読んでました。が、いやいやがつんとやられました。怖っ、そんなことある?とぞわぞわした。そういう事件だったのかと印象が一変する戦慄。...

刀城言耶シリーズ長編。 忌名の儀式は雰囲気抜群で刀城言耶の儀式への考察も面白いけど、今回は事件はシンプルで読みやすいもののおとなしめだなあという印象で読んでました。が、いやいやがつんとやられました。怖っ、そんなことある?とぞわぞわした。そういう事件だったのかと印象が一変する戦慄。 (若干のネタバレ) 後半の推理の積み重ねで何度も行き詰まりながら真相に近づくのはシリーズの醍醐味の一つですが、今回は残りページも少なくなり、あれ、もう終わりかなと思わせて、とんでもない真相が明らかになった。犯人が誰かよりもその動機の異常性が際立つ。 忌名の儀式が全くプラスにはたらいていないように見えるのが彼ら一族にとっても不幸すぎる。やらない方がいいのでは。しかし、やらないともっとまずいことが起こるのか。立場を守るためにも儀式が必要なのだろうか。

Posted byブクログ

2021/08/09

待ちに待った刀城言耶シリーズの最新作。 今回は地味な展開で事件全体が小さくまとまっていた印象。 シリーズの中で最もあっさりしたお話でした。 名探偵というより正に迷探偵よしての刀城言耶のコミカルキャラ付けが印象に残りました。

Posted byブクログ