言語学バーリ・トゥード(1) の商品レビュー
言葉に興味がある人には是非読んでもらいたい。著者(1973年生まれ)と同世代の方には刺さる話題が多いので、特におすすめである。 学術書ではないとは言え、言語学がテーマの本でこんなに笑えるとは思わなかった。本文とリンクしたイラストも秀逸。
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読みたかったような言語学の内容については半分くらしかなかった。 意思と意図、が・は の話ような言葉の捉え方、考え方、話され方系ものを期待していた。
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タイトルのインパクトに惹かれて手に取ったところ、とっても面白かった!言語学は全くの専門外だけれども、こういった奥深い世界があるんだなと楽しめました。広報誌に寄せたコラムということで、ひとつひとつも読みやすい長さでした。 世の中にあふれることばの「なぜ?」や「しくみ」を面白おかし...
タイトルのインパクトに惹かれて手に取ったところ、とっても面白かった!言語学は全くの専門外だけれども、こういった奥深い世界があるんだなと楽しめました。広報誌に寄せたコラムということで、ひとつひとつも読みやすい長さでした。 世の中にあふれることばの「なぜ?」や「しくみ」を面白おかしく(著者の謎で愉快なハイテンションギャグとともに)読みていく本です。プロレス愛も凄まじい(ちょっとだけ知っているのでクスクス笑わせていただきました) AIについての言及はほんの一部で、本書の主題ではありませんが、「意図と意味」の違いや「意図を推測するということは相当複雑なプロセスがある」という話は本全体を通して共通するテーマだなと。 個人的なお気に入りの章は「新しい娯楽を考える」で、巷に溢れるコピー(キャッチコピー)を真面目に見ていく会です。マンションポエムが好きな私には良いお酒のつまみでした。w
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日本経済新聞社小中大 記事利用について 印刷 印刷 言語学バーリ・トゥード 川添愛著 思考の過程も活字で見せる 2021/9/25付日本経済新聞 朝刊 この本は、抜群におもしろい。 いきなり筆者基準の「おもしろい」という曖昧な情報をわざわざ書くのにはわけがある。言語学や日本語...
日本経済新聞社小中大 記事利用について 印刷 印刷 言語学バーリ・トゥード 川添愛著 思考の過程も活字で見せる 2021/9/25付日本経済新聞 朝刊 この本は、抜群におもしろい。 いきなり筆者基準の「おもしろい」という曖昧な情報をわざわざ書くのにはわけがある。言語学や日本語学に携わる最末端の人間として私見を述べることをお許しいただけるのであれば、言語に関する書籍というのは、専門性の高いもの、あるいは専門性の高いことを簡潔で平易に説明するもの、そして「正しいか間違っているか」という規範(ほぼ幻想)を求められるものが大半である。順に単価のそこそこ高い単行本、新書、ムックという形で世に出ていて、内容が興味深くて面白いものはあるけれど、思わず笑ってしまうという意味での「おもしろい」本は皆無といっていい。エッセー風の軽妙な文章で言葉について考える書籍はすでにファンの多い大御所の先生が書くことはあるが、決して笑っちゃう読み物ではない。 ところがこの本は、研究者としてはまだ若手といっていい年齢の川添さんが(読者のなかには『数の女王』の著者として認識している方もいるかもしれない)、身の回りで目にしたり耳にしたりする言語現象をキッカケとして、言語学のこれまでの知見をするすると紹介するという形をとっている。当然、これまで川添さんが生きてきたなかで触れてきたプロレス、ゲームや芸能ネタ、歌詞などが随所に出てくるのだが、これらをご存じなくても存分に楽しめる闇鍋的なエッセーにまとまっている。 ユーミンの『恋人がサンタクロース』はなぜ『恋人はサンタクロース』ではないのか。日本語教育でも「は/が」の問題は、一筋縄ではいかない事項のひとつだ。この問題をとりあげて、川添さんはいきなり結論にはいかない。言語学者としてどう考えたのか、その思考のプロセスを活字化してくれる。専門家は理路整然と結論に向けて語り、考えた時間や思考の過程を説明してはくれないものだが、川添さんはちゃんと寄り道した跡を書いてくれる。人間味がある文章なのだ。だから楽しい。 16のトピックからなる思考の小旅行。専門家でありながら、アカデミアに染まりきらずに少し外側にはみ出した人だからこそ見える諸問題は、どんな人にでも届く力を持っている。ちなみに「バーリ・トゥード」の意味は知らなくても大丈夫です。 《評》漫才師 サンキュータツオ (東京大学出版会・1870円) かわぞえ・あい 73年生まれ。専門は言語学、自然言語処理。著書に『ヒトの言葉 機械の言葉』『ふだん使いの言語学』など。
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言語学については、高校生の頃大学模擬授業で、ちびまる子ちゃんで各キャラがまるちゃんをどう呼ぶか?を紐解いていくと、キャラとまるちゃんの心理的距離感がわかる。(内容はかなりうろ覚えだが)という授業を受けて興味があったという経緯があり、本屋さんで目についたこの本を手に取った。 連載記...
言語学については、高校生の頃大学模擬授業で、ちびまる子ちゃんで各キャラがまるちゃんをどう呼ぶか?を紐解いていくと、キャラとまるちゃんの心理的距離感がわかる。(内容はかなりうろ覚えだが)という授業を受けて興味があったという経緯があり、本屋さんで目についたこの本を手に取った。 連載記事のまとめなので、1話1話短めで各テーマも面白いし身近な例を使いながら紹介してくれるので読みやすい。筆者のテンションもあり、どんどん読み進めることができる。個人的に好きなのはGLAYのTERUさんと氷室京介さんの対談で、TERUさんが見せた見事な返し。うまいなあっと思わずメモってしまった。 他の本も読みやすそうなので手に取ってみようと思う。
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面白かった。 ユーミンのあの曲がなぜ「恋人はサンタクロース」ではないか、の章を読みながら、学生時代に、同級生が何かの授業の初回、生徒同士の自己紹介の時に、”なぜJR東海のCMは「そうだ京都、行こう」なのか”の持論を熱く語っていたのを思い出した。なぜ、京都へ行こう、京都に行こう、で...
面白かった。 ユーミンのあの曲がなぜ「恋人はサンタクロース」ではないか、の章を読みながら、学生時代に、同級生が何かの授業の初回、生徒同士の自己紹介の時に、”なぜJR東海のCMは「そうだ京都、行こう」なのか”の持論を熱く語っていたのを思い出した。なぜ、京都へ行こう、京都に行こう、ではないのか、を結構長く語っていて、今では名前も思い出せず、顔もうろ覚えなのに、この出来事はよく覚えている。 と関係ない話になってしまったが、昔から言葉に興味だけはある(知識と教養は別にない)私としては、この「”は”と”が”の違い」とか、上島竜兵さんの「絶対に押すなよ」の「”意味”と”意図”」についてなど、身近でカジュアルなネタながら、なるほど!と思える話は、とても興味深かった。 正しい日本語についてや、文末の「・・・」やw(笑)についてなども面白かった。 ちなみに私自身は、・・・も使ってしまうし、年齢的にちょっとwを使うのはためらうが”(笑)(苦笑)”などは使ってしまう(ただし、ビジネスの場では使わないが) それは、著者がかつての電報の例や、仕事などでのやり取りが電話からメールがメインになった時の例などで触れていたように、「淡泊さ」「冷たさ」「怖さ」を感じることが、受け手としての経験であるからだ。だから、自分が発信する場合に、冷たいとか素っ気ないと感じさせるかもしれないと思った場合に、そう思わせるリスクよりは、「こいつ(笑)とか、絵文字とか”・・・”とか、うざっ」と思われるリスクの方を取る、と言う感じだ。 しかしこれも、正しい日本語、と同じで、それを余計なことや、自己防衛のようでうっとおしい、却って失礼、と感じる人もいるのだろうし、、、言葉って難しいですよね。
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なぜユーミンのあの名曲は「恋人はサンタクロース」ではなく「恋人がサンタクロース」なのか? をはじめとして,身の回りの「ちょっと気になった日本語にまつわる小ネタ」に関するエッセイ.面白かった. 13章「ドラゴンという名の現象(フェノメノン)」は,なぜ藤波辰巳だけがその技,行為全てに...
なぜユーミンのあの名曲は「恋人はサンタクロース」ではなく「恋人がサンタクロース」なのか? をはじめとして,身の回りの「ちょっと気になった日本語にまつわる小ネタ」に関するエッセイ.面白かった. 13章「ドラゴンという名の現象(フェノメノン)」は,なぜ藤波辰巳だけがその技,行為全てに自分のニックネーム(ドラゴン)が付けられているのか?についてのエッセイで,作者なりに考えた理由を考察している.作者より少し年上の自分にとっては簡単な問題で「ドラゴンが最も輝いていたその姿を実況していたのが,希代の言葉の魔術師,古舘伊知郎だったから」というのが,その答えである.藤波が何かするたびに,古館が「おーっと,これはまさにドラゴン〜〜」と勝手に名付けていたので,以後,とにかく藤波がやることなすこと全て「ドラゴン〜〜」と呼ぶ,というルールができたのではなかろうか.
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Facebookの知り合いから紹介された本.言語に興味のある方もない方も,読んで面白い本である.川添愛さんのファンになってしまった.
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意味と意図の違いを説明するために、誰もが知っているあの名言を引用しているのが秀逸。こんな感じで読めるならAI言語学の他著も読んでみたいと思わせる内容だった。前提の話も頷ける。
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新聞の書評で読んでKindle購入。 そういえば言語学の授業好きだった。 いい感じのめんどくささがあり、作者をちょっと追いたくなっている。
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