護られなかった者たちへ の商品レビュー
今まで読んだ中山七里さんの小説の中で一番好きかも… 読了後下に隠れていた表紙カバーを何気なく見て涙。 せつなっ… 七里さんの本、色々読み直したくなった!
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ブクログでランキング上位にあることと映画化された小説程度の認識で本書を手に取った。ほとんど事前情報を確認しなかったので、読み始めは、いささか堅苦しい文面のミステリー小説であり、評判ほど面白くはないのでは?との疑念を頂いていた。 しかし、物語が進むにつれて、登場人物に深く感情移入し...
ブクログでランキング上位にあることと映画化された小説程度の認識で本書を手に取った。ほとんど事前情報を確認しなかったので、読み始めは、いささか堅苦しい文面のミステリー小説であり、評判ほど面白くはないのでは?との疑念を頂いていた。 しかし、物語が進むにつれて、登場人物に深く感情移入している自分がいて、身近な人の死に対する悲しみ、社会保障制度に対する怒りを感じつつ、先の展開が気になって一気に読み進めてしまった。 クライマックスでは、まさかの衝撃の展開に驚き、涙させられる一方で、現実の社会保障制度が本小説に描かれているような悲しみを生まない制度であることを切に願わずにはいられなかった。 多くの人にとって、本小説及びこれを原作とした映画が社会保障制度を考えるきっかけとなることを期待したい。
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面白かったのですが、今ひとつ集中出来ませんでした。でも生活保護の問題をこんな形で問題提起していて無力感を感じながら読みました。 映画化されてるとのことで、映像化したらどうなるだろうと興味があります。
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ちょっとした違和感がラストに繋がる展開のきれいさが面白いのとそれぞれの持っている雰囲気の違いや匂い、言動などが分かりやすく場面の想像や臨場感がでているのが良かった。
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結末がわかったつもりで読み進めていくので若干中だるみしますがそれが作者の狙いだったと後半数ページで気付かされます。小説の中だけの話と思いたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
・生活保護について全く知らなかったが、考える機会となった。 ・芝居っぽい会話が多いので違和感を感じるかもしれないが、その分場面の想像はしやすい。 ・護には様々な意味が込められており、苫篠と利根の重ね合わせがストーリーを重厚にしている。 ・けいさんが衰弱していく様子は想像するだけで心が痛い。
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無理やりハッピーエンドでまとめていないところが良い。 最後の最後は、あまりにも急に終わった印象。 犯人の心情や種明かし、言われなくてもまぁわかるんだけど、なぞった方が小説としては面白いのでは。拉致した時のこととか、被害者とのやり取りとか。 そこすっとばしすぎてて、ちょっと勿体ない...
無理やりハッピーエンドでまとめていないところが良い。 最後の最後は、あまりにも急に終わった印象。 犯人の心情や種明かし、言われなくてもまぁわかるんだけど、なぞった方が小説としては面白いのでは。拉致した時のこととか、被害者とのやり取りとか。 そこすっとばしすぎてて、ちょっと勿体ない。 けいさんの餓死についてももう少し詳しい描写があった方が、心にグッときたように思う。
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2021/10/1読了 最後に進むにつれ、確実に予想できる結末なのに、大号泣。生活保護について、自分がどれほど深く考えも想像もして来なかったことが分かり、頭をガーンと殴られた気分。犯人にここまで思い入れをしたのは初めてかもしれない。この本を読んでよかった。
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読み終えて本を閉じると同時に、涙がこぼれました。それぞれが護りたかったもの、そして護れなかったもの・・・いろんな思いを抱えた登場人物たちによる、人間ドラマであり、社会批判であり、ミステリーでもありました。映画化作品が楽しみです。
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自分には関係のないことだと思い、社会保障や生活保護についてあまり考えたことはなかった。 しかし、この作品を読んで生活保護はぜったいに必要な制度であると感じた。今の日本ではこの作品のように生活保護を本当に必要としている人に届いていないのかもしれない。 コロナや高齢化社会で社会保障...
自分には関係のないことだと思い、社会保障や生活保護についてあまり考えたことはなかった。 しかし、この作品を読んで生活保護はぜったいに必要な制度であると感じた。今の日本ではこの作品のように生活保護を本当に必要としている人に届いていないのかもしれない。 コロナや高齢化社会で社会保障を必要とする人も増加していると思うが、本当に必要なひとが護られる社会になってほしいと感じた。 最期の力をふりしぼって息子たちを護り、正しい道へ導こうとしたけいさんの姿に胸が苦しくなった。
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