夜行秘密 の商品レビュー
大学生。 この響きが持つ一瞬のような永遠のような悩み期間を詰め込んだ。 手が届かない存在。 その過程とその将来。 儚いけど、感情が若干ぐるぐるしちゃう。 私は最後の言葉で「え?」って思っちゃった。 うーん、掴みきれなくて不完全燃焼。 モヤ本
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歌ごとに章を区切っているからか色々な登場に視点が変わって感情移入しづらかったけど、後半のタイトル回収がとてもよかった
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繋がる話。 誰かを断罪してもそれを断罪し切れるのか? どこかで繋がっているかもしれない。完全犯罪とは?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読後感はちょっとしんどかった。 でも相変わらず、ずっと好きだった人の事を女々しく思っている登場人物たちの姿が自分と同じで私だけじゃなくて良かったっていう安心感があった。 『いや、誰もが人生で一番好きな人と結婚できるわけじゃ、ないじゃないすか』っていう言葉が刺さった。そんなセリフが出てくる別れ方をした大人たちの苦いお話だった。 終始、無責任な昨今のSNSに付随したネット上のコメントに対する正義感と批評を非難する場面も多かった。そこに自分も自ずともっている無責任で幼稚な部分と向き合わされることになった。 誰かを守るとか救うとか、大変おこがましくて傲慢な登場人物も多い。 私は凛ちゃんはだいぶタチが悪いと思った。 少なからず元カレの音色くんに対する復讐心で3年も宮部と付き合ったというのもあるだろうし『彼氏にフラれて可哀想な自分よりも可哀想な人』である宮部のそばにいることで幸せ尺度で優位に立って自分と向き合う事から逃げたのもあると思う。 私も含め、人間って弱いよねって思いながら読んだ。 殴られても『私がいないと彼は』って聖人ぶってるけど彼を弱くさせているのも、そうさせているのも自分なのに悲劇のヒロインぶって死んじゃうとかバカじゃんと思った。
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前作『明け方の若者たち』のエモさが好きで、第二弾も読んでみようと買ってみました。 前情報なく読んでみましたが、どうやらindigo la Endの『夜行秘密』っていうアルバムの世界観を拡張して制作された小説とのこと。 二次創作的な? さて、作品の冒頭はカツセマサヒコ氏の織りなす...
前作『明け方の若者たち』のエモさが好きで、第二弾も読んでみようと買ってみました。 前情報なく読んでみましたが、どうやらindigo la Endの『夜行秘密』っていうアルバムの世界観を拡張して制作された小説とのこと。 二次創作的な? さて、作品の冒頭はカツセマサヒコ氏の織りなす、エモさ満開のどこか報われない恋愛小説かと思いきや、最終的には歪んだ愛故に掛け違えていった、負の連鎖、螺旋階段のように巡り巡った愛憎劇でした。 エモさを求めて読んでみたものの、終着駅が『あ、そっちいっちゃったかー』という感じでしたが、結果の裏切りも本の面白さの一つですよね。 ・ ・ ・ ・ ・ ――それは、彼女と僕だけの秘密です。 『明け方の若者たち』著者渾身の第二作は、世界に隠された恋と後悔の物語。 『明け方の若者たち』で鮮烈なデビューを飾ったカツセマサヒコ、 待望の第二作は川谷絵音率いるバンド「indigo la End」と作りあげた、激情の恋愛譚。 最新アルバム『夜行秘密』の収録楽曲14曲をベースに、著者独自の解釈のもと、唯一の物語を紡ぐ。 迷い、悩み、嫉妬し、決断をしては、傷つき合う。 恋の輝きと世界に隠された理不尽を描いた、鮮烈なラブストーリー。
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indigo la endさんのアルバム『夜行秘密』の曲イメージから創られる物語。 一章読むごとに曲聴いたけど、曲と親和性を感じたり、この曲でこの話の切り口だなんて…と感動したりもした。 あの時ああしていればこうしていれば、の世界線が繰り広げられていて、その無数の後悔が章ごとに...
indigo la endさんのアルバム『夜行秘密』の曲イメージから創られる物語。 一章読むごとに曲聴いたけど、曲と親和性を感じたり、この曲でこの話の切り口だなんて…と感動したりもした。 あの時ああしていればこうしていれば、の世界線が繰り広げられていて、その無数の後悔が章ごとに繋がっていくたびに、胸が詰まる思いだった。 この小説を読むかように、俯瞰的にこの世の中の人間関係や人生を見ることができたら、きっと、こういう切なさと苦しさが有象無象しているんだろうな。 俯瞰的に見たら、物語の人物たちにアドバイスできるのに、自分の人生となったらなぜ人はこうも複雑怪奇な選択を重ねるのだろうか。 _φ(・_・ ・人を見る目は自分を見る目の鏡 ・誰かを救うことで自分が救われたいと思っている。 ・人は失ってから大切さに気づいて、その後はすぐに忘れる生き物だ。
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indigo la End「夜行秘密」からこの本の存在を知りました。 タイトルになっている章の曲を1度聴き、その1章を読み、読み終わったあとまた1度聴き直す。 そのルーティンが毎夜大好きで、自分なりにindigo la End「夜行秘密」への考察も深まりました。川谷絵音作成の楽...
indigo la End「夜行秘密」からこの本の存在を知りました。 タイトルになっている章の曲を1度聴き、その1章を読み、読み終わったあとまた1度聴き直す。 そのルーティンが毎夜大好きで、自分なりにindigo la End「夜行秘密」への考察も深まりました。川谷絵音作成の楽曲へのリスペクトも忘れず予想もできない展開、且つ世界観も守り、素晴らしい作品だと思いました。私がindigo la Endのファンなので、その部分の贔屓はあると思いますが。笑 ブクログのレビューを見る限り小説単体で読んでいる方が多いなという印象なので、是非楽曲の方も聴いて頂きたいです。
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刹那的な雰囲気。登場人物の人となりや心理が細かく描写されているわけではないけど、その人の印象的な面は伝わってくる。 視点が男性的な感じがした。
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ドロドロでゴリゴリの恋愛小説読みたい人におすすめ。まるで夜道を散歩しているかのような小説。少しのハラハラとワクワクと、でもぼんやり浸りたい気分を味わえる。
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今の世の中は、人の不幸をエンタメとして消費する傾向が強すぎるように思います。徹底的に燃やして楽しんで、次の話題が出てくればすぐさまそっちに夢中になる。過激かつインスタントに人生をぶち壊される人が、確かにいるのだという想像力を失いたくないなと思いました。愛する人であり恩人であり守り...
今の世の中は、人の不幸をエンタメとして消費する傾向が強すぎるように思います。徹底的に燃やして楽しんで、次の話題が出てくればすぐさまそっちに夢中になる。過激かつインスタントに人生をぶち壊される人が、確かにいるのだという想像力を失いたくないなと思いました。愛する人であり恩人であり守りたかった凛ちゃんを何年も一途に思い続け、怒りを風化させずに本懐を遂げた松田くんは、そんな風潮にNOを突きつける、印象的なキャラクターです。心にズンとくる、不幸の連鎖が止まらない苦しい作品でした。面白かったです。
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