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みんな蛍を殺したかった の商品レビュー

3.6

78件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2024/10/26

予想以上に人物相関が緻密に作り込まれており、あまりストーリーに響かなさそうな人物が、違う場面で登場していたりと伏線回収も多く読み応えがありました。 「みんな誰かを殺したいほど羨ましい」という作品帯にある言葉通り、 各々の満たされていない部分を 他の人に当たったり奪おうとしたり、...

予想以上に人物相関が緻密に作り込まれており、あまりストーリーに響かなさそうな人物が、違う場面で登場していたりと伏線回収も多く読み応えがありました。 「みんな誰かを殺したいほど羨ましい」という作品帯にある言葉通り、 各々の満たされていない部分を 他の人に当たったり奪おうとしたり、存在が消えることを願ったりと、高校生という多感な時期の苦しい葛藤やドロドロとした承認欲求が垣間見えます。 他の方も書いてある通り、ドラマ化やアニメ化に向いていそうな作風だと思いました。 スラスラ読めるので通勤読書におすすめ! ただ全体的にドロドロ暗いので元気な時に読みたいです笑

Posted byブクログ

2024/11/05
  • ネタバレ

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ーーー でもうちは、たとえ今より不幸になったとしても、蛍のように可愛くなりたいし、可愛く生まれたかった。 一度でいいから、可愛いというだけで、誰かに愛されてみたかった。

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2024/10/24

後半の種明かしパートで、少し無理矢理感を感じてしまいました。ちょっとしたミステリーはありますが推測する程でもないです。個人的に性描写が少し苦手だった。

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2024/10/16

2024-10-16 ミステリ?まあ、ミステリか。胸糞と言った方がいいかも。書簡小説の形を取っているが、「やりとり」はないので、実際は多数視点の三人称小説。 ちょっと人物がステレオタイプすぎて、しかもその隠された関係性に有り得なさを感じてしまった。まあ、事実は小説よりも、とも言う...

2024-10-16 ミステリ?まあ、ミステリか。胸糞と言った方がいいかも。書簡小説の形を取っているが、「やりとり」はないので、実際は多数視点の三人称小説。 ちょっと人物がステレオタイプすぎて、しかもその隠された関係性に有り得なさを感じてしまった。まあ、事実は小説よりも、とも言う言葉もあるが。

Posted byブクログ

2024/10/14

蛍と3人のオタクについての話。1人1人に辛い出来事、過去があってそれと向き合って生きている。メリーバッドエンドな物語だった。終わり方がスカッとしてないのでモヤモヤした。

Posted byブクログ

2024/09/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

しっかり嫌ミス、ちゃんと胸糞。面白くて、キャラクターの深掘りが特に印象的だった。 デュビアなどのヤバい描写も多いけれど、何よりストーリーの謎の仕掛け方が魅力的で「なんで?」と「そういうことか!やられた!」の絶妙な間。うまい。 ストーリーは女子高生4人の群像劇。 舞台は2007年、京都の私立女子校。 猫井栞、五十嵐雪、大川桜の3人は生物部に所属している。この3人の目線が交互に綴られ、物語が進んでいく。 生物部とはいっても一匹だけいるアロワナに餌をやるだけで、活動はなし。スクールカーストの底辺にいる3人は、放課後そこで小説を書いたり、漫画を読んだり、ゲームに熱中したり。要は『オタクの巣窟』と化していた。 そこへ東京から転校してきた美しく可憐な少女・七瀬蛍が入部する。 蛍は「私もね、オタクなの」と告白し、三人と心を通じ合わせようと試みる。三人はなんでこんな可愛い子がここに?と戸惑うが、蛍はみんなに優しく、遊びに誘ったりするのだった。 しかしある日、蛍は急に線路に飛び込み亡くなってしまう。彼女に何があったのか、謎を残したまま第1章が終わるのだが、最後に誰の言葉かわからないまま「あの夜、蛍を殺してしまったことを後悔している」と記される。 第二章は、それから13年後の2020年。 「ずっと暗闇にいるから気づけなかった。蛍は暗闇の中では美しいが、光の中ではただの気持ち悪い虫だと——。」 この一文が特に印象的だった。 そしてチレンさんのあとがき、けんごさんの解説も良かった。自分のオタクだった過去も赤裸々に語り、「絶望を吐き出すように本作を書いた」と綴られているように、魂こもった一作を楽しませていただいた。 ——あらすじ(公式より)—— ――みんな誰かを殺したいほど羨ましい。 美しい少女・蛍が線路に身を投じる。 儚く散った彼女の死は後悔と悲劇を生み出していく―― 「女による女のためのR-18文学賞」優秀賞受賞者である著者が、原点に立ち返り、少女たちのこころの中に巣くう澱みを鮮烈な感性で抉り出す。 京都の底辺高校と呼ばれる女子校に通うオタク女子三人、校内でもスクールカースト底辺の扱いを受けてきた。 そんなある日、東京から息を呑むほど美しい少女・蛍が転校してきた。 生物部とは名ばかりのオタク部に三人は集まり、それぞれの趣味に没頭していると、蛍が入部希望と現れ「私もね、オタクなの」と告白する。 次第に友人として絆を深める四人だったが、ある日、蛍が線路に飛び込んで死んでしまう。 真相がわからぬまま、やがて年月が経ち、蛍がのこした悲劇の歪みに絡めとられていく―― 少女の心を繊細に描く名手による初のミステリ作品

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2024/09/22
  • ネタバレ

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東京から京都の高校に転校してきた美女・蛍。 電車への飛び込み事故で蛍が亡くなったシーンから始まる。 彼女は、顔の火傷により喋れない栞、オンラインゲームでのコイビトがいる桜、亡くなった双子の姉の分も食事をさせられる雪、3人のいわゆるオタクが所属している生物部へ入部する。 自身もオタクであると公言しており、3人の部員とそれぞれ仲良くなっていく蛍だが…。 読後感が悪い。 今回も伏線回収は素晴らしかったけど、前回読んだ「神に愛されていた」に対して性的な表現が多くて読み進めるのに気が重くなる部分もしばしば。主に性欲の強い桜のパート。 あとは、オタクと一括りにしてそれぞれの一番大切なものを奪おうとする蛍の偏った考え方も、気が重くなった理由の一つ。 栞以外の誰もが、自分のしてきたことに対する制裁を受けた因果応報エンド。

Posted byブクログ

2024/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

みんなの悩みやドロっとした感情が丁寧に描かれている。蛍が生物部のメンバーに関わっていくうちに、彼女たちの中で満たされる部分があると共に、ジワジワと侵されていく部分もあって、最終的にはマイナスな感情が爆発する様子が、人間らしくて共感した。 蛍の感情は終盤まであまり分かっていなかったけど、生物部のメンバーから嫌がられる部分がちゃんと蛍自身にあって、勘違いがあった訳ではなかったので良かった。 唯一まっすぐに蛍のことを信頼していた主人公が、一番悲しい終わりを迎えたのが、本人が望んだこととはいえ辛かった。

Posted byブクログ

2024/09/13

スクールカースト底辺の生物部にやってきた上位の蛍が儚く散る話。生物部3人の目線で語られる蛍、薄気味悪く腹の内にドス黒い物が溜まっていき、これがどう絡まり進んでいくのか読む手が止まらない。え、まだ?まだある?これよりも?とどんどん更新される。

Posted byブクログ

2024/09/01

自分だけが悩んでいるわけではない。人にはそれぞれ悩みがあってその悩みを他人には理解してもらうことができずに生きている人がいる。また、自分が大切にしているもの、考えていることを奪われることの恐ろしさというものが表現されていた。

Posted byブクログ