みんな蛍を殺したかった の商品レビュー
次世代のイヤミスという感じで、とても面白かったです。 1章の後半から少しずつ登場人物の嫌悪感や不穏な空気が描かれ、この先どうなるのか、気にならずにはいられなくなり、ついつい一気読みしてしまいました。 結末も胸がザワっとする感じがありつつも、どこか光が見えるような結末で、とても...
次世代のイヤミスという感じで、とても面白かったです。 1章の後半から少しずつ登場人物の嫌悪感や不穏な空気が描かれ、この先どうなるのか、気にならずにはいられなくなり、ついつい一気読みしてしまいました。 結末も胸がザワっとする感じがありつつも、どこか光が見えるような結末で、とても素晴らしかったです。
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* みんな蛍を殺したかった 木爾チレン(きなちれん)さん ある日、蛍という名の美しい少女が 転校生としてやってくる。 彼女はオタクが集まる部活に入るが、 部員たちは蛍を訝しげ思いながらも その美しさに戸惑いながらも、かつて 感じたことのない居場所を見出していく。 スクール...
* みんな蛍を殺したかった 木爾チレン(きなちれん)さん ある日、蛍という名の美しい少女が 転校生としてやってくる。 彼女はオタクが集まる部活に入るが、 部員たちは蛍を訝しげ思いながらも その美しさに戸惑いながらも、かつて 感じたことのない居場所を見出していく。 スクールカーストと心に巣食う嫉妬や 憎しみ、そして愛情の渇望の物語。
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未来屋小説大賞ノミネート作品。Kindleで読める全作品を読んだ結果、大賞予測はこちらの本。(蛍>琥珀の夏>雷神…かなぁ。ただノミネート作品全部が面白くて難しすぎる。) ちょっと話がややこしいが、人の物を取る系ミステリーの一つの完成形を見た。 京都の女子校の底辺でオタクな女子が集う生物部が舞台。(かつ、舞台は2006年) 東京から、超美人の転校生がやってくる。 栞は、母親からの虐待で顔を焼かれて口が聞けなくなった女の子。その母親は有名美人作家だが、父親がゴーストライター。 雪は、双子の妹が超美人だったが、死んでしまい母親から妹は雪の中に居るとか訳のわからないことを言われ二人分食わされたり、お前が死ねばよかったなどと言われる系のデブオタク。 桜はネトゲオタクなボクっ子。ネトゲの相方とボイチャするが、醜いので会う気はない。 美少女転校生は蛍。美少女だが生物部の面々に優しく接する。が、栞は母親から小説を書くことを禁じられており、作品賞に応募できないが、その作品を代理で応募して奪ったり、雪からは家族を奪ったり、桜の相方を奪ったりする。蛍の妹がオタクで、母親を刺し殺したことが原因でオタクを憎む。 どんでん返しは… そんな中、桜の相方と桜を語って会っていたが、相手も偽物で本物はデブヲタでデュフフと家まで会いに来た所を殺してしまう。栞に助けを求めると、しおりが桜の代わりに身元不明遺体になるから栞として生きることを提案される。栞として生きると、周り回って栞の母が実の母だと言うことが分かり、2021年には認知症介護だったがその母が死ぬ。ついでに桜の旦那も問題ありで一人娘を死なせてしまい、桜も旦那を殺して自分も死んだり、雪もフランスに行ってみるも…という感じだったりかなり壊れてる。 ラストは、蛍の父親を河川敷で見つけて、そこに戻る。 途中も面白く、どんどんよんでいけたし、どんでん返しも思わぬ方向に向いてて良かった。適度な壊れ方もあり、なかなか良い。 時代背景がちゃんと描けてるから、当時女子高生だった作者かなーと思うと大体それぐらいな、私と同い年だった。
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読む手をとめられなかった。 オタクという存在が虐げられ、嘲笑の対象となっているのが如何にも2007年ぽいなと感じた。 誰も幸せになれないところが悲しい。 いや、唯一栞だけは幸せだったのかな。
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読む手が止まらなかった。 電車に轢かれてバラバラになってしまった七瀬蛍、その携帯画面に残っていた「永遠の親友へ 私を殺してくれて、ありがとう」という未送信のメール。 冒頭から一転、物語は蛍が女子校に転校してきたところから始まる。オタク女子三人が集う生物部に入部してきた、「勝ち組」...
読む手が止まらなかった。 電車に轢かれてバラバラになってしまった七瀬蛍、その携帯画面に残っていた「永遠の親友へ 私を殺してくれて、ありがとう」という未送信のメール。 冒頭から一転、物語は蛍が女子校に転校してきたところから始まる。オタク女子三人が集う生物部に入部してきた、「勝ち組」の権化のように美しい蛍は、それぞれに対して好意的に接してくれる。三人はそれぞれ苦悩を抱えている。母親が死んだ双子の姉の分までご飯を食べさせ自分を見てくれなかったり、有名小説家の母に顔を焼かれてうまく話せないため常にマスクをつけそれでも小説を書いていたり、ゲーム世界でできたコイビトに自分の本当の姿を知られたくなかったり。 蛍と関わることで彼女たちの世界は少しずつ変わる。そして――。 蛍の死が実はそういうことだったのか、そことそこがつながっていたのか、と驚く終盤で、やるせなさの中に蛍の光のようなわずかな光明が見えたラストだった。
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何故、この本自体がこんなにも「オタク」というものに過剰に反応するのかずっと疑問でした。 けど、後に意味が分かりました。 まず、思ったのは誰も幸せになれなかった物語でした。 最後の実の父に汚らしいと言ったところ、私は最高に好きでした。結局は顔なのかと、
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表紙とあらすじに惹かれて購入しました!蛍ちゃんにはやっぱり憧れちゃいます。デュビアを飼ってることが衝撃でしたが笑。あと、自分も蛍ちゃんの妹と同じようなことを親にしてしまう時あるから自分の行動を見直そうと思えました。ラストは切なかった。でも個人的にはもうちょっと捻りが欲しかったかなという印象でした。
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転校してきた可愛い女の子の「蛍」を同じオタクと思い仲良くしていた生物部の3人が「蛍」を亡くしてしまったことによって〜みたいな感じかなと思っていたら大違いでした笑 女の子というかこの世代ならではの悩みとかが凄い気持ち悪く書かれてて読んでて面白かったです。 蛍と栞が入れ替わっていたり、栞が亡くなったあとの雪と桜の生活も書かれていて大人になった後でも蛍に憧れという名の恐怖を抱いていたり幼い頃の夢を捨てきれていなかったんだなと感じました。 ページ数もそんなに多くはないし内容的にも読みやすいと思います!
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女子校を舞台にしたイヤミスと分類できるかな。どう話が転がっていくのか、先が気になり一気読み。面白い作品でした。 以前「花子」のお話を読んだときは綺麗な心を見た気がしたのだけど、今回の作品はストレートに女子の悪意が描かれているように感じた。様々登場人物の背景や出来事はあるのだけど...
女子校を舞台にしたイヤミスと分類できるかな。どう話が転がっていくのか、先が気になり一気読み。面白い作品でした。 以前「花子」のお話を読んだときは綺麗な心を見た気がしたのだけど、今回の作品はストレートに女子の悪意が描かれているように感じた。様々登場人物の背景や出来事はあるのだけど、抱く悪意自体非常にストレート。若者が抱く感情はもっと複雑で、理解もできないものかと思っているのだけど、案外そうでもないのかもしれないですね。
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ーーーみんな誰かを殺したいほど羨ましい。 美少女である蛍と三人のオタクの物語。 一人称で書かれており読みやすい。 少女達のじっとりとした物語を想像していたが、割とラノベ寄りでキャラクター性と伏線回収が重視されていると感じた。 個人的にはもっとじめっとした陰鬱な雰囲気が良かったかな。 蛍に絶望と中途半端な救済を与えず、煌々と輝く光で勝ち誇ってほしかった。 少女だった私は……、 母のグラタンがもう一度食べたかった。 ただ、それだけだった。
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