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声の在りか の商品レビュー

3.7

140件のお客様レビュー

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2023/04/21

何の取り柄もないからと、周りに埋もれるように生きてきた主人公の女性。 そんな彼女が意志と闘志を獲得していく課程が とても素敵だ。 自分の声にきちんと耳を傾ければ 他人の本当の声にも気づくようになるのかもしれないね。

Posted byブクログ

2023/04/19

ひとりひとりで付き合っている時にはそんなことないのに、集団になると急に嫌な人になって人を傷つけてもいいという気持ちになる人居ますよね。そしてそういう集団に入れなくて(入らなくて)ターゲットにされてしまう人。役目を押し付けられてそれを嫌だと主張出来ない人。そういう諸々って学校を卒業...

ひとりひとりで付き合っている時にはそんなことないのに、集団になると急に嫌な人になって人を傷つけてもいいという気持ちになる人居ますよね。そしてそういう集団に入れなくて(入らなくて)ターゲットにされてしまう人。役目を押し付けられてそれを嫌だと主張出来ない人。そういう諸々って学校を卒業すれば終わると思っていましたが、ずっとついて回るものなんですね。 主人公の希和は心の奥に言いたい事をため込んでいるけれど、それをなかなか表現できない女性。世間の常識から外れたくない、取るに足らない人間と自分を感じる不甲斐なさ。子供を信じきれないうしろめたさ。夫に言いたいことが言えず次第に冷めていく心。 でもそれは本当に周りが悪いのか、自分の言いたい事、自分の言葉を持たなくなってしまったからではないのか。 民間アフタースクールに勤める事で次第に自分の内面と向き合い始める希和。 人を変える事は難しいけれど、自分なら変われる。そして言葉で伝えないと自分の希望は人には伝わらない。何も変わらない。そんなメッセージを強く感じます。

Posted byブクログ

2023/04/11

「希和さんは、正しいことを言う人なんですね」 これにはドキッとしました。私も融通が効かないところがあるので。 ただ、私は言いたいことをハッキリ言う方なので、希和の態度を理解しながらもどかしさも感じつつ読みましたが、最後は、『声の在りか』を見つけられたようでよかった。 子育て...

「希和さんは、正しいことを言う人なんですね」 これにはドキッとしました。私も融通が効かないところがあるので。 ただ、私は言いたいことをハッキリ言う方なので、希和の態度を理解しながらもどかしさも感じつつ読みましたが、最後は、『声の在りか』を見つけられたようでよかった。 子育て中のお母さんにおすすめ。 できればお父さんにも読んでほしいと思います。

Posted byブクログ

2023/06/22

視野の狭い自意識過剰な女性が、一歩外に出ていろんな人と接して、少しずつ建設的な考え方ができるようになる途上の話。こんなにうまくいくかなぁ、と思いつつ、子供の強さには頷けた。

Posted byブクログ

2023/04/02

空気を読むことも大事だけど、自分の感情を適切に伝えることも大切。相手によって態度を変えたくないが、無意識に侮ってしまう自分がいる。色んな意味で刺さる本だった。 誰かに何か想定外のことを言われた時、とっさに言葉を返すことができない。何日も考えてようやく「愛ってやればよかった」と言...

空気を読むことも大事だけど、自分の感情を適切に伝えることも大切。相手によって態度を変えたくないが、無意識に侮ってしまう自分がいる。色んな意味で刺さる本だった。 誰かに何か想定外のことを言われた時、とっさに言葉を返すことができない。何日も考えてようやく「愛ってやればよかった」と言う言葉を見つけ出す。自ら意見を交わすことが下手になったのだろう。感情を言語化すると言う事は大変な労力を要する作業でも、その労力を惜しんできたら、自分の言葉を持たない人間になってしまう。 大抵の人は、めんどくさそうに「当然でしょ」「常識で考えてそうでしょ」で終わらせる。すでに神田と決まっていることを、自分の頭で考え直す人は少ない。「常識」に委ねる方が楽だから…とか言うとまためんどくさい人だなと嫌がられる。 1日中、子供の相手をするのが辛いと言ったら、夫から「子供は可愛くないのか」と真顔で聞かれたことがある。「子供が可愛くない」と「辛い」は=でつながっているのではない。かわいいからこそ辛い。そういう見方もあるのではないか。できる限り、大切にしたい、邪険に扱いたくない。だからこそ「子供の相手が辛い」と思う自分を人でなしのように感じ、なおさら落ち込む。 落としたら拾えばいい簡単なことだ。相手が他人だったら黙って手伝うだけなのに、自分の身内だと苛立ってしまう。無意識のうちに何を言っても良い相手だと決めてかかっている。子供を1人の人間として尊重すると言うことの難しさを何度も何度も手のひらに乗せて確かめてきた年月だった。 子供が集中しているときには話しかけてはいけない。子供ってずっとかまってあげる必要は無い。ただふっと彼らが顔を上げたときに、彼らの視線の先に大人がいたらいいんです。

Posted byブクログ

2023/02/17

主人公が自分と重なり過ぎてあっという間に読了。 私も「あー言えばよかあ、あー言い返せばよかった」と3日後位にやっと思いつくタイプ。 そしていつまでもモヤモヤ... 自分もちゃんと言葉を持って、胸を張って生きていきたいと思った。

Posted byブクログ

2023/02/16

私はいつから声を出す事を諦めてしまったんだろう。 目に見えない世間、表面だけを取り繕った集団に恐れをなし、言いたい事、伝えたい想いを何度も飲み込み、それが正解だと自分自身に言い聞かせて来た。 主人公・希和の生き辛さが自分と重なり気が付いたら泣いていた。 明らかに間違っている...

私はいつから声を出す事を諦めてしまったんだろう。 目に見えない世間、表面だけを取り繕った集団に恐れをなし、言いたい事、伝えたい想いを何度も飲み込み、それが正解だと自分自身に言い聞かせて来た。 主人公・希和の生き辛さが自分と重なり気が付いたら泣いていた。 明らかに間違っている事に対して、それはおかしいと言えない自分に苛立つ。 勇気のなさだったり、事を荒立てたくないという思いだったり言い訳ばかり。 私も私の声を取り戻したい。 自分の気持ちに正直に生きて行きたい。 希和のささやかな勇気が自分の心に同化し、沁み込み希望となる。

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2023/02/11

家事を手伝う気のない夫、やや鈍い小学生の息子と暮らす希和。群れたがるママ友たちのは気が合わない。学童保育で働くことにした。 なかなか面白かった。母、妻としての成長物語。感じの悪い母親たちの偏見など、あるあると思わせる箇所多数。

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2023/02/08

初読みの作家さん 声=本音、自分の本音を言えてますか 私の声はいまどこにあるだろうか、そしてどこへ向かっているだろうか 相手を気遣っているつもりが自分の想いを伝える事が出来なくなってしまっていて、いつの間にかすれ違いを起こし不満を募らせる。 そんな主人公に自分が被る どんな...

初読みの作家さん 声=本音、自分の本音を言えてますか 私の声はいまどこにあるだろうか、そしてどこへ向かっているだろうか 相手を気遣っているつもりが自分の想いを伝える事が出来なくなってしまっていて、いつの間にかすれ違いを起こし不満を募らせる。 そんな主人公に自分が被る どんなに仲が良くも起こり得ることだと、ドロップのハッカの例えが絶妙で凄く理解できた 勇気を出して本音を伝える事は、一時的に敵を作るのかもしれないが自分を見失わない意味で重要ですね 本作の言葉の使い方が、私にとっては過剰でもなく不足でもなく、読んでいてとても心地良かったので、寺地さんの他の作品も読んでみたいと思った一冊でした

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2023/01/08

夫婦の間の違和感や諦め、子供との距離感の掴み方の難しさ、ママ友達との複雑な人間関係など、今まで感じてきた微妙な気持ちを改めて思い出し振り返った。 特に夫や子供は一番近い他者で、きっと死ぬまでその最適な距離感を模索して悩み続けるのだと思うけど、この本を飲んで、その時々の形を楽しめば...

夫婦の間の違和感や諦め、子供との距離感の掴み方の難しさ、ママ友達との複雑な人間関係など、今まで感じてきた微妙な気持ちを改めて思い出し振り返った。 特に夫や子供は一番近い他者で、きっと死ぬまでその最適な距離感を模索して悩み続けるのだと思うけど、この本を飲んで、その時々の形を楽しめばいいのかなと肩の力が抜けたような気がした。

Posted byブクログ