声の在りか の商品レビュー
男女平等の社会参画が求められ一方で「子持ち様」がなんとなく疎まれ妬まれる昨今、多くの家事を担う母親に対する賛辞でしょうか。私個人としては若干ネットリ考え尽くしすぎる内容とも感じて星3つとしました。が、根底には、ムラ社会日本における「察する」「思いやる」「忖度する」といった考え方を...
男女平等の社会参画が求められ一方で「子持ち様」がなんとなく疎まれ妬まれる昨今、多くの家事を担う母親に対する賛辞でしょうか。私個人としては若干ネットリ考え尽くしすぎる内容とも感じて星3つとしました。が、根底には、ムラ社会日本における「察する」「思いやる」「忖度する」といった考え方を超えて、言葉を尽くすことの必要性を論じた内容と感じ、総じて好印象でした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
民間学童で働き始めた希和が、マイペースな経営者・要の影響を受けることで、自分の「声」を見出していく。 家庭での夫の態度が鬱陶しく、良いところがあるのか?と不安にもなったけど、ラストにかけて、希和が声を出すことによって、お互いの思っている事がわかり出した場面はホッとした。 出会いの回想もグッときた。 運動が得意でない息子・晴基が友達とやっているスキップ競走を希和に説明する。 「速い人が一等じゃないんだよ。いちばん楽しそうにスキップできた人が勝ちなんだよ。」 自分たちが楽しめる遊びを編み出してる、、なぜかその事実に泣きそうになった。 成長を感じて? 運動は得意と信じてた私の息子が、そんなでもなかったのと重なって?
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自分も声を持っていないなと思った。 平和に過ぎてくれれば良いと思っている。 大勢の中で誰かが困っていても、他の誰かが助けてくれるだろうとか思っている。 そう思うと自分に嫌気がさしてくる。 「彼らの視線の先にいたら良い」とあって思い出した。前に読んだ本で、赤ちゃんは親が見守ってく...
自分も声を持っていないなと思った。 平和に過ぎてくれれば良いと思っている。 大勢の中で誰かが困っていても、他の誰かが助けてくれるだろうとか思っている。 そう思うと自分に嫌気がさしてくる。 「彼らの視線の先にいたら良い」とあって思い出した。前に読んだ本で、赤ちゃんは親が見守ってくれているかどうかをちゃんと確認してて、放っておかれると脳の発育に影響があると言うような話だった気がする。でもこれはきっと、子供でも大人でも関係なく、自分に興味や関心が無いと分かると脳にも心にも影響があると思う。見守られて育った子は実際の視線が無くなっても、変に力まず不安にならず自分を信じて生きていけるんだろうなと思う。 子供に関わる大人は種類が多い方が良いんだとしたら、元カノの娘さんにとって自分も何か意味のある大人なんだろうか。大人になってもし思い出してくれた時になんて思うんだろうな。 自分の声を本当に無くしてしまわないように、嫌気がさしながらも、自分の感覚と心でしか生きられないから、それを大切に生きていこうと思った。読んで良かった。ありがとう。
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「読後、一歩踏み出す勇気が湧いてくる。」 夫に対し、息子に対し、世間に対し、自分の考えを持たず伝えない人間になってしまったことに気付いた主人公の希和。 民間学童で働き、世間から普通じゃないと噂される要や、元気いっぱいの子どもたちに振り回されるうちに徐々に自分自身の本当の思いを取り...
「読後、一歩踏み出す勇気が湧いてくる。」 夫に対し、息子に対し、世間に対し、自分の考えを持たず伝えない人間になってしまったことに気付いた主人公の希和。 民間学童で働き、世間から普通じゃないと噂される要や、元気いっぱいの子どもたちに振り回されるうちに徐々に自分自身の本当の思いを取り戻せるようになっていく。 寺地さんらしく奮闘する女性を描き、「普通」とは何か悩みぬく姿はこの時代に合っている。 ママ友たちとの軋轢はどうしようもないが、夫と息子とは正面から向き合いこれから素敵な家庭になっていくのではと期待させられる。
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『日常に息苦しさを感じるあなたへ』というメッセージ。とても、共感してしまった。思い当たる節は無いと言えば嘘になりますが、このご時世、グループにいなきゃ不安になりながらも、煩わしさも半面あり。昔、子供のママ友のグループLINEで煩わしさ感じた。まさに、その時の現状がこのストーリーに...
『日常に息苦しさを感じるあなたへ』というメッセージ。とても、共感してしまった。思い当たる節は無いと言えば嘘になりますが、このご時世、グループにいなきゃ不安になりながらも、煩わしさも半面あり。昔、子供のママ友のグループLINEで煩わしさ感じた。まさに、その時の現状がこのストーリーに表現されてて主人公とリンクしてしまった。 いつもの日常の中、鬱憤ばらしをしたい人にはオススメしたい。 ・自分の思いを溜めてしまう人 ・誰かと共存しなきゃと駆られる人 ・妻や子に無関心な夫に違和感持つ人 ・意思表示きちんとしたい人
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『声に出す事の大切さ』 自分の想いは思い込んだままでは、相手に伝わらない 想った事を思った時に言葉にして声を出して伝える 子どもを悪いものから守るのは大人の役目であるが子ども自身が何かを感じて自分で切り抜ける力を持っていると信じる事も大切だと思う 大人が先回りして手助けしてしま...
『声に出す事の大切さ』 自分の想いは思い込んだままでは、相手に伝わらない 想った事を思った時に言葉にして声を出して伝える 子どもを悪いものから守るのは大人の役目であるが子ども自身が何かを感じて自分で切り抜ける力を持っていると信じる事も大切だと思う 大人が先回りして手助けしてしまうのは子どもの成長の妨げになってしまう
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寺地作品の主人公は、年齢や置かれている環境などが違っていても、内なる声に耳を傾けて、なんとか口に出したいと思っている人物が多い印象を受ける。 今作はまさに自分の言葉で発信する難しさがテーマだったので、希和が直面するママ友との軋轢や無責任な噂などの描写がキレッキレ。保護者経験が無い...
寺地作品の主人公は、年齢や置かれている環境などが違っていても、内なる声に耳を傾けて、なんとか口に出したいと思っている人物が多い印象を受ける。 今作はまさに自分の言葉で発信する難しさがテーマだったので、希和が直面するママ友との軋轢や無責任な噂などの描写がキレッキレ。保護者経験が無い自分でも辟易してしまうような、息苦しい世界への説得力があった。 母親の立場で希和が抱く感情も繊細に綴られており、彼女が自分を律しながら、子どもと真剣に向き合おうとする姿勢をみて、素敵な人だと好感を持った。終盤でなりたい自分になるべく、ママ友たちの前で声を上げた姿には、賞賛を贈りたい。 行動を起こした希和のこれからは、劇的に変わらずとも、よりよい方へ自分の意思で進んでいけるんだろうな、という清々しい予感がするラストの余韻が心地よい。
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日常に息苦しさを感じることってたくさんあるし、それこそ話の中に出てくる些細なことも確実にストレスになると思う。感情を言語化するのはなかなか簡単ではないけど、自分の言葉で話すことと、相手と向き合うことは大切にしていきたいなと思う!
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言いたいことを我慢しすぎるとすれ違いや誤解が生まれてしまうからこそ、言葉にして相手に伝えることの大切さを改めて感じました。 ゆっくりでもいいから、少しずつ歩み寄れたらいいですよね。
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面白かったし好きな話だ。 主人公希和の葛藤にも共感できる。 希和の夫は食事中に携帯の動画を見、会話もなく、家事の手伝いもいっさいやらないし、子どもや奥さんに関心もない。 そんな夫は我慢ならないと思っていたが、思っていることを口にできない、言うことをあきらめていた希和にも原因があっ...
面白かったし好きな話だ。 主人公希和の葛藤にも共感できる。 希和の夫は食事中に携帯の動画を見、会話もなく、家事の手伝いもいっさいやらないし、子どもや奥さんに関心もない。 そんな夫は我慢ならないと思っていたが、思っていることを口にできない、言うことをあきらめていた希和にも原因があったと気がつく。 『アフタースクール鐘』という民間の児童クラブを作った鐘音要の、子どもたちに対しての接し方や、言葉の選び方がとても素敵だ。 要の考え方も好きだなと思った。 希和も言葉がすぐ出てこないかわりに、不用意な言葉を発しないし、今どういう言動がよいのかしっかり考えられる人だと思う。 『自分の言葉を持ちたい。誰かの受け売りで話すのではなく。周囲から求められている言葉を探すのではなく。誰かならこう言うだろうと言う想像の輪郭をなぞるのではなく、声を発したい』 最後の数ページにコロナと思われる状況が始まり学校が一斉休校になる。 そのシチュエーションいらないんじゃないの、と思った。 もう少し違う終わり方を期待していた。
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