平成くん、さようなら の商品レビュー
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登場人物は古市さんをイメージして読んでいただけに。 平成くんの「合理的な人間だと思っていたけど、実は愛ちゃんと無駄話をするような時間が、とてつもなく大事だってわかった」という一言がたまらなかった。
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やたら固有名詞が多くて、君津ファンタジーキャッスルとか、若者の主張とか、思わず調べてしまった。安楽死も認められたのかとつい勘違いしてしまうほどに妙にリアルだった。 それを狙っての固有名詞の連発だったのか? なんだか金持ちの生活をチラリと見せつけてられただけのような気もするけど、き...
やたら固有名詞が多くて、君津ファンタジーキャッスルとか、若者の主張とか、思わず調べてしまった。安楽死も認められたのかとつい勘違いしてしまうほどに妙にリアルだった。 それを狙っての固有名詞の連発だったのか? なんだか金持ちの生活をチラリと見せつけてられただけのような気もするけど、きちんと「安楽死」というテーマに目を向けると、切なく苦しい。 大事な好きな人からGoogleホームのようなスピーカーをもらい、相手が生きてるか死んでるのかもわからない状態とはかなりキツい。 でもある意味、見たくないことに背を向けて希望に縋ることもできる。 どちらにしろ、残酷なことだと私は思った。
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悲しくて愛しくて涙がどんどん溢れた 誰かは違う気持ちを持つかもしれないけど、私にとってこの物語はずっと心に残る作品だと思う。 平成くん、愛ちゃん、ミライ、またあの39階でずっとそのまま。またね
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#読了 2021.10.27 平成が残り半年になった頃に刊行された本書(の単行本)。ずっと気になっていたので、文庫になったタイミングで手に取った次第。初小説ということだけど、とても読みやすい文章だった。 「平成くん」は作者に似てるのかな?理論的で一見ドライだけど、案外本人自身はニュートラルというか。元々人と感覚の違う平成くんが、最後まで飄々と掴みどころがなく、それでいていわゆる人間らしい感覚を愛ちゃんと一緒に理解していって、それまでの想いも愛ちゃんに伝えていくかんじがよかった。 古市さんが書く恋愛ってのがまた違和感があっていい。古市さんもジェラートピケとか知ってるんだぁ!って(笑) でもやっぱ愛ちゃんの感情を古市さんが持っているというより、こういう感情になるんでしょ?って書いてるかんじがして愛ちゃんに感情移入できるほどの文章ではなかったけど、全体として愛ちゃんの切なさは伝わってきて良かった。特に、理論的な平成くんが、愛ちゃんと無駄話をする時間が大事だったって気付いて、それをちゃんと愛ちゃんに伝えてたのが良かったし、切なかったなぁ。 平成が終わる時、ちゃんとセックスしてる!セックストイ片付けようとしてる!ってちょっと嬉しくなったのも束の間、「愛ちゃん」じゃなくて「愛」って呼んだときに、あ今いる相手は平成くんじゃないのかって気付いたときの寂しさと、でも恋愛の傷は恋愛で癒すのが1番いいし!って思ったり。そこも切なくて良かった。 ネコの部分は、もうほんとに愛ちゃんと一緒に心がグーッてなった。今年春に実家のネコ14歳が亡くなったばかりだったので。 安楽死がある世界という点では、社会学者がどのように表現するのかワクワク!…と期待が大きすぎたかちょっと物足りなかったです。「百年法」や「消滅世界」のような感じを期待してしまったからかなぁ。もっと大衆心理とか安楽死があることで変わることと変わらないことを、自分たちが関わるところだけじゃなく、もっともっとふんだんに欲しかった。例えば、テレビCMや保険プラン、会社の休暇制度とか、SNSの投稿内容や若者に起きやすい犯罪とか、安楽死が存在することで今とは違う部分が出てくるはず。当たり前にあるものが若干違うような「へぇ!なるほどそんな感じなのね!」ってのがたくさんあると「あ、そこはうちらの世界と変わらないのかぁ」ってのも活きてくるし。社会学者だからこその視点&妄想爆発のリアルなパラレルワールドをもっと見たかったなぁ。 ◆内容(BOOK データベースより) 平成を象徴する人物としてメディアに取り上げられ、現代的な生活を送る「平成くん」は合理的でクール、性的な接触を好まない。だがある日突然、平成の終わりと共に安楽死をしたいと恋人の愛に告げる。愛はそれを受け入れられないまま、二人は日常の営みを通して、いまの時代に生きていること、死ぬことの意味を問い直していく。なぜ平成くんは死にたいと思ったのか。そして、時代の終わりと共に、平成くんが出した答えとは―。『絶望の国の幸福な若者たち』『保育園義務教育化』などで若者の視点から現代日本について考えてきた著者が、軽やかに、鋭く「平成」を抉る!
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ものすごくはっきりと、固有名詞が出てくるのが違和感。全部に掲載許可を取ったのだろうか?(そういうの、必要ないのかな?)
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フィクションかノンフィクションか分からなくなるようなリアルさだった。主人公が著者の古市さんと重なった…!私は恋人に安楽死したいって言われたら耐えられないなぁ。愛ちゃん頑張った(;_;)
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初心者の自分でも読みやすく一気読みしました。 安楽死がテーマと言う事で、あまり気持ちが落ちている時には途中お勧めできない表現や描写があるかと思います。ただ、決して命を粗末にするような話しではありません。 愛からの、君は・・・と呼ぶ話し方がなんか良い感じでした。
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この小説、賛否両論ある風ですが、私はかなり好きでした。 文体が、透明感があって、静かで、日本が舞台なのに現実感がない感じが、読んでて気持ちよかった。 普段は恋愛小説が(控えめに言っても)あまり好きじゃないですが、恋愛に乗せた、いろんな話がすごく心に刺さりました。 このへんは、さす...
この小説、賛否両論ある風ですが、私はかなり好きでした。 文体が、透明感があって、静かで、日本が舞台なのに現実感がない感じが、読んでて気持ちよかった。 普段は恋愛小説が(控えめに言っても)あまり好きじゃないですが、恋愛に乗せた、いろんな話がすごく心に刺さりました。 このへんは、さすが社会学者、なのでしょう。 舞台は、安楽死が合法化された架空の日本。 なお私は、安楽死大賛成派なので、このテーマもかなり良かった。
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古市さんが小説を書いた、とそれだけで読みました。 へぇ、こういうのを書くんだ、と新鮮です。 実社会や実在の人、ガジェットにリンクした私小説のようなエッセイのような世界観でした。 ただ、古市さんが書いてなければ、最後まで読まなかったと思います。 著者と年齢が離れるにつれ、ど...
古市さんが小説を書いた、とそれだけで読みました。 へぇ、こういうのを書くんだ、と新鮮です。 実社会や実在の人、ガジェットにリンクした私小説のようなエッセイのような世界観でした。 ただ、古市さんが書いてなければ、最後まで読まなかったと思います。 著者と年齢が離れるにつれ、どうしても同じ感覚になれなくなったことを感じさせられます。
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安楽死っていうテーマの中で人を好きになるとか、生きる意味とか、最期の迎え方とか2人の感覚が私にとってはなんていうか新鮮だなと思った。
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