すみれ荘ファミリア の商品レビュー
すみれ荘で様々な居住者の苦悩や葛藤が書かれてるかと思いきや・・・ 段々とダークな展開に・・・ 登場人物の各章の告白が、それぞれに深く怖いです。 スミレの花は5枚の花びらで、5人の告白と掛けているのだろうか? 常々、世の中で一番怖いのは人間と思っており、その怖さが巧みに描かれている...
すみれ荘で様々な居住者の苦悩や葛藤が書かれてるかと思いきや・・・ 段々とダークな展開に・・・ 登場人物の各章の告白が、それぞれに深く怖いです。 スミレの花は5枚の花びらで、5人の告白と掛けているのだろうか? 常々、世の中で一番怖いのは人間と思っており、その怖さが巧みに描かれている。流石、凪良ゆうという感じです。面白い。 スミレの花の紫という色が怪しげでピッタリな感じです。
Posted by
本作は過去作を加筆修正し再出版したもののようだが、何で文庫本なのだ、あくまでラノベ扱いする気か、ラノベ扱いするには余りにも重い内容ではないか何でハードカバーで出さないのだ出版方針が間違っているぞ。「流浪の月」に引き継いだようなコンセプトで「愛は毒か」と問いかけている、今どこかの局...
本作は過去作を加筆修正し再出版したもののようだが、何で文庫本なのだ、あくまでラノベ扱いする気か、ラノベ扱いするには余りにも重い内容ではないか何でハードカバーで出さないのだ出版方針が間違っているぞ。「流浪の月」に引き継いだようなコンセプトで「愛は毒か」と問いかけている、今どこかの局で「愛は地球を救う」なんていうチンケなテーマを続けているが、愛というのは究極の差別ではないのか、何しろ他と比較し選別するんだもの、今流行りのBLTなんてちゃんちゃらおかしいよ。人類はキリスト教的正義の誤りに早く気づくべきだ。
Posted by
人には様々な顔があり、私にとって大切な誰かは別の誰かにとっての悪人で、私が大嫌いなあの人は別の誰かにとって愛しい人で…。そうして沢山の愛と憎悪をのせて地球は回ってるんだなぁと思いました。 愛や夢は幻想で、それにしがみつくが故に人は過ちを犯し、誰かを傷つけ、別の誰かを救い、また違...
人には様々な顔があり、私にとって大切な誰かは別の誰かにとっての悪人で、私が大嫌いなあの人は別の誰かにとって愛しい人で…。そうして沢山の愛と憎悪をのせて地球は回ってるんだなぁと思いました。 愛や夢は幻想で、それにしがみつくが故に人は過ちを犯し、誰かを傷つけ、別の誰かを救い、また違う誰かを痛めつける。 考え出したらキリがないけど、とにかく全ての出来事は表裏一体で、禍福は糾える縄の如し。辛い時は楽観的に。明日も貴方に、私に、貴方の大切な誰かに、私の大嫌いなあの人にも、何かいいことがありますように。 そんなことを考える作品でした。 相変わらず人の柔いところをついてくる。 でもどんな弱さも放っておいてくれる。 認めもしないけど責めもしない。 あらゆることはその人がよければそれでいい。 そんな凪良先生の作品がだいすきです。
Posted by
家族でも、血がつながっていても、愛情が平等に、いついかなるときでも、ストレートに表現できる理由にはならない。 誰だってそうだし、否定できる人はきっといない。 そんな私達が当たり前に受け入れてしまっている事実を、真正面からもう一度問い掛ける物語。
Posted by
サクサクっと読んだ。 まぁそこまで、物語の内容、流れについては意外な展開という訳ではないけれど、落ち着くところに落ち着いたという感じで、結果的に読後感はかなり良かったです。 後日譚としての短編も収録されていて、こちらは終わり方はあっけなかったが登場人物や構成が良く、本編より引き...
サクサクっと読んだ。 まぁそこまで、物語の内容、流れについては意外な展開という訳ではないけれど、落ち着くところに落ち着いたという感じで、結果的に読後感はかなり良かったです。 後日譚としての短編も収録されていて、こちらは終わり方はあっけなかったが登場人物や構成が良く、本編より引き込まれた。 他の著作も読んでみたい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
5冊目の凪良ゆうさん。2018年に富士見L文庫から出版されていたものに加筆修正を加え、さらに後日譚の短編とともに講談社タイガより再刊行されたものです。 実家のすみれ荘という下宿の管理人代理をしている虚弱体質な和久井と3人の下宿人…重いPMSで月の半分を憂鬱に過ごす美寿々、テレビ番組の制作会社に勤める隼人、すみれ荘に住んで16年の花屋勤務の青子。ある日、和久井が自転車でひいて怪我をさせてしまった小説家の芥が転がり込んできて…。 タイトルや表紙の雰囲気からは『神様のビオトープ』系の、凪良さん流の愁いを帯びたほのぼの系かしら?と思いつつ読んでいたら…いやぁ〜なかなかに裏切られました。読んでいて背中がヒヤリ?ゾクリ?とする感じ。でもほのかに未来への希望を感じられるラストでとてもよかったです。 一人一人の各章ごとにそれぞれ語りたくなるようなトピックがあって、PMSだったりSNSだったり、セクハラやパワハラ、夢と現実、虐待や母性神話などなど…本当に盛りだくさんです。 後書きもとてもよかったです。やっぱり凪良さん、好きですね。今年、新作に取り掛かる予定とのことなので、楽しみに待ちたいと思います。
Posted by
ほっこり系の群像小説かと思いきやさにあらず。 登場人物一人一人の背景が深い。しかもほの暗い。 最初に一番怪しかった人と怪しくなかった人が 気がつけば入れ替わってしまうという、ちょっと面白い物語。 わかっているつもりでいても、人なんてそうそう簡単に理解できるものじゃない。 しかし・...
ほっこり系の群像小説かと思いきやさにあらず。 登場人物一人一人の背景が深い。しかもほの暗い。 最初に一番怪しかった人と怪しくなかった人が 気がつけば入れ替わってしまうという、ちょっと面白い物語。 わかっているつもりでいても、人なんてそうそう簡単に理解できるものじゃない。 しかし・・・愛って怖いな。
Posted by
初、凪良ゆうさん。 勝手にほのぼのストーリーだと思っていたら違った。そうね、本屋大賞の受賞作も結構重そうだったものね。 下宿、すみれ荘の大家代理を務める一悟。 ある日ひょんなことから新たな下宿人、芥との生活が始まるが、彼は幼い頃に生き別れた弟のようで…。 結構みんなあっさり犯...
初、凪良ゆうさん。 勝手にほのぼのストーリーだと思っていたら違った。そうね、本屋大賞の受賞作も結構重そうだったものね。 下宿、すみれ荘の大家代理を務める一悟。 ある日ひょんなことから新たな下宿人、芥との生活が始まるが、彼は幼い頃に生き別れた弟のようで…。 結構みんなあっさり犯罪犯してて驚く。 一悟の母親が多分いちばん悪いという評価を受けるのだろうけど、愛は時に恐ろしい。 愛情、愛着。偏った愛と、人間の裏表が嫌という程描かれている作品でした。
Posted by
章ごとに語られる人物の視点を変えながら、当たり屋行為によって登場した芥によって、のんびりまったりしていたはずの日常の裏に隠されていた事が炙り出され、一気に崩れ落ちるように露わになる。これはもはやホラーの領分。 そして心の奥にどんどん踏み込んでいく描写力、さすがです。芥氏の書く小説...
章ごとに語られる人物の視点を変えながら、当たり屋行為によって登場した芥によって、のんびりまったりしていたはずの日常の裏に隠されていた事が炙り出され、一気に崩れ落ちるように露わになる。これはもはやホラーの領分。 そして心の奥にどんどん踏み込んでいく描写力、さすがです。芥氏の書く小説も読みたいなあ。
Posted by
下宿すみれ荘の管理人を務める主人公一悟は3人の入居者たちと暮らしていた。そこにひょんなことから芥と名乗る小説家が引っ越してくることになった。彼はどうやら一悟と幼い頃に生き別れた弟のようだったが、なぜか自分から正体を明かさない。そんな芥と暮らしていくうちに、他の入居者たちの知らない...
下宿すみれ荘の管理人を務める主人公一悟は3人の入居者たちと暮らしていた。そこにひょんなことから芥と名乗る小説家が引っ越してくることになった。彼はどうやら一悟と幼い頃に生き別れた弟のようだったが、なぜか自分から正体を明かさない。そんな芥と暮らしていくうちに、他の入居者たちの知らない一面が露わになっていく。 「愛ゆえに、人は。」という帯の一言が刺さる一冊。入居者一人ひとりにフィーチャーした短編の形で展開されるストーリーは、すごく共感できる人間的な部分もあれば、それが行き過ぎて事件になる部分もあって、終始楽しめた。 愛ゆえに人は悩み苦しみ、どうしようもなくなって時に暴走する。その中で、感情の起伏のない芥がキーパーソンとなるのがとても良かった。 かなり苦しい展開も多かったけれど、読後感はすっきり。書き下ろしの短編は、また少し違ったゾクッと感がよかった。 なんとなく映像化に向いている作品な気がするので映画化しそうな予感。
Posted by