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すみれ荘ファミリア の商品レビュー

4.1

350件のお客様レビュー

  1. 5つ

    108

  2. 4つ

    153

  3. 3つ

    63

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

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2024/09/14

のんびりした感じで始まるが、さすがの凪良作品 普通には終わらない。 いつもの如くいい人のふりしていやな感じのヒトタチガ…

Posted byブクログ

2024/09/07

下宿「すみれ荘」の物語。 管理人である一悟とすみれ荘の入居者たちは穏やかに過ごしていたが、一悟の生き別れの弟、芥一二三がその正体を明かさずにすみれ荘に入居することとなった。 それぞれの入居者一人ひとりに焦点があたって物語が織られていく。その物語とともに、芥一二三の正体が明らか...

下宿「すみれ荘」の物語。 管理人である一悟とすみれ荘の入居者たちは穏やかに過ごしていたが、一悟の生き別れの弟、芥一二三がその正体を明かさずにすみれ荘に入居することとなった。 それぞれの入居者一人ひとりに焦点があたって物語が織られていく。その物語とともに、芥一二三の正体が明らかになっていく。同時に2つのストーリーが進んでいく。 2つのストーリーが紡ぎ出す織物のような物語は「すみれ荘」の実情を浮き彫りにしていく。 愛とはなにか。それぞれが抱く愛が引き起こす日常の事件は、歪みを持って愛という形を浮かび上がらせる。 人間の様々な顔を描く物語は、日常でありながら感情の生々しさを感じた。

Posted byブクログ

2024/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルから勝手にほのぼのした日常系を想像していたのですが、実際は登場人物の執着や嫉妬が渦巻くサスペンスでした。 現実世界でも兄弟(姉妹)によって大きく差がついてしまったり、親が差をつけて育ててしまうということは起きていることだと思います。このお話では一悟と央二兄弟、青子と桜子姉妹がその例として登場しており、対比されていました。特に、妹に対する歪んだ劣等感と独占欲から一悟を苦しめることとなった青子には、共感する人が多かったのではないでしょうか。 登場人物の個性や葛藤がよく伝わり、楽しく読むことができました。

Posted byブクログ

2024/09/05

すみれ荘や住人たちを好きになりかけてたけれど、終盤出される情報量が多すぎた。これはこう、これはこうでこうという説明をずっと読まなければならない。興信所を使ったから全部わかったという説明も雑に感じてしまい、終盤は携帯小説っぽい展開で驚いた。 きょうだいを同じように愛せる母親のほうが...

すみれ荘や住人たちを好きになりかけてたけれど、終盤出される情報量が多すぎた。これはこう、これはこうでこうという説明をずっと読まなければならない。興信所を使ったから全部わかったという説明も雑に感じてしまい、終盤は携帯小説っぽい展開で驚いた。 きょうだいを同じように愛せる母親のほうが少ないのかもしれない。隼人たちの闇も気になる。ひとつひとつの問題はどれも興味深かった。ただ、あまりに悪意や不幸や軽率な重犯罪が多すぎる。しかもなぜか犯罪者が誰も刑罰を受けていないなんて…示談で済む話じゃないだろうwと読み終えてどういう気持ちになればいいのかわからなかった。 もうすこし住人だけ、もしくは家族だけを深く描いて欲しかったかも。もっと詳しく知りたい。続編が出たら読みたい。

Posted byブクログ

2024/10/04

人は全員何かしらあるという感想をまた抱いた一冊。著者の「わたしの美しい庭」でも思ったことですが、今回はそれがさらに強調されたうえで話が進んでいったなという印象です。他の方の感想にもありますが、青子さんは狂気的。あんなことをやっといて、あんな簡単に白状するんだなんて妙に冷めてしまい...

人は全員何かしらあるという感想をまた抱いた一冊。著者の「わたしの美しい庭」でも思ったことですが、今回はそれがさらに強調されたうえで話が進んでいったなという印象です。他の方の感想にもありますが、青子さんは狂気的。あんなことをやっといて、あんな簡単に白状するんだなんて妙に冷めてしまいました。あと、主人公一悟自身にはウラはなかったところも意外でした。そんなところがありつつも、さすが著者。一気読みできた作品です。 ■PMSのつらさ 色々手を尽くしても、どうしようもできない不調ってあるんですよね。しかも、それは他人には理解されにくいまたは誤解される。美寿々の場面では辛い気持ちになりました。そんな自分でも一歩踏み出す美寿々には元気をもらいました。 ■下宿って現代も意外とニーズが有るのでは? シェアハウスはありますが、ご飯付きの下宿って社会人ではあまり聞かない気がします。コンビニやスーパーはありますが、忙しいときでも健康的なご飯が食べられる安心感、心配してくれる他人である下宿の管理人、もちろん相性はあると思いますが、意外と現代でもニーズがありそうと思いました。 ■「汝、星のごとく」や「流浪の月」 より強い力を感じなかった理由 キャラ設定上しょうがないのかもしれませんが、主人公一悟が「病弱」である自分から最後まで抜け出せなかったからかなと思いました。すみれ荘の管理人である限り母親の庇護の下で生活しているというイメージが読者にあるからです。

Posted byブクログ

2024/09/03

青子の告白は怖かった それは愛ではなく執着ではないか 悲惨な生い立ちの央二は犯罪者にならなかったというのに〜 普段は普通に暮らしてる誰にも 心の中には様々な他人には分かりようのない、色んなものを抱えて生きている 美寿々とアンディのその後も気になるな〜

Posted byブクログ

2024/08/23

凪良ゆうさんの連作短編集。 「たゆたえども沈まず」 重たいPMSの美寿々。PMSのせいで人のような暮らしは望めない。その受け入れと闘争の仕方。 「アンダーカレント 隼人の告白」 現実と折り合いをつけた隼人と、まだ夢を追う友人たち話。繋がっていたかったのは抜け殻になった不満だら...

凪良ゆうさんの連作短編集。 「たゆたえども沈まず」 重たいPMSの美寿々。PMSのせいで人のような暮らしは望めない。その受け入れと闘争の仕方。 「アンダーカレント 隼人の告白」 現実と折り合いをつけた隼人と、まだ夢を追う友人たち話。繋がっていたかったのは抜け殻になった不満だらけの友人たちではなく、自分のかつての夢だった。 「名前のない毒 青子の告白」 青子は一悟を独占したかった。そのために、スズランの毒を飲ませ、一悟を独り立ちできないようにした。しかし、一悟は妹の桜子に取られてしまった。 「イマジナリー 央ニの告白」 一悟の弟、央ニは両親の離婚のあと、引き取った父からのネグレクトを経験し、父の再婚後は継母より虐待を受けて育った。そして、父は再婚した妻に殺されてしまう。央ニは施設に預けられるなど、幸福な道を歩んではこなかった。 その事情を青子に伝えられた一悟。青子はさらにすみれ荘に火をつけて(もしかしたら火をつけたのは一悟の母の愛人三上?)、一悟、一悟の娘の一咲といっしょに共に死のうとする。間一髪、央ニは皆を助ける。 「不条理な天秤 母の告白」 一悟と央ニ、どうしても2人を均等に愛せなかった母。人は毎日、愛ゆえに、目に見えないなにかを積もらせていく。 エピローグ… いろんな人が理解できない濃い感情が渦巻く世界のなかで生きていると言う央ニ。ただ、ケーキをアパートの前に置いて行った一悟にだけはまた会いたいと思った。2人はともに暮らすことを決意する。 愛ゆえの苦しさとそれでもやり直せることの救いを描いた作品といったところでしょうか。

Posted byブクログ

2024/08/15

何か優しい話が読みたいと思っていた。面白い話が読みたいと思っていた。で、凪良ゆうを手に取ったわけだが、そうだった、この人、きつい話を書く人だった、と後で気づく。信頼のおける作家、と言うのだけ覚えてて、作品思い返すの忘れてた。 と言うわけで、人間の負の側面が、優しい柔らかな生活の...

何か優しい話が読みたいと思っていた。面白い話が読みたいと思っていた。で、凪良ゆうを手に取ったわけだが、そうだった、この人、きつい話を書く人だった、と後で気づく。信頼のおける作家、と言うのだけ覚えてて、作品思い返すの忘れてた。 と言うわけで、人間の負の側面が、優しい柔らかな生活の中から徐々に現れてくる。 加えて、既視感があったのはなぜだろう。

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2024/08/14

章によって焦点を当てる人物は変われど、常に和久井一悟視点であるからこその面白みを感じた。 愛には色々な形があって、どこからが間違いとは一概には言えない。 だからこそ、そういう時こそ、相手ばかりをみるのではなく自分自身をじっくりと見つめ、対話し、受け入れることが必要なのかもしれない...

章によって焦点を当てる人物は変われど、常に和久井一悟視点であるからこその面白みを感じた。 愛には色々な形があって、どこからが間違いとは一概には言えない。 だからこそ、そういう時こそ、相手ばかりをみるのではなく自分自身をじっくりと見つめ、対話し、受け入れることが必要なのかもしれない。

Posted byブクログ

2024/08/09

住人たちを囲んでほっこりする共同生活のお話と思ったら、だんだん不穏な雰囲気を帯びてきて、、 人によって愛の形は色々だけど、歪んだ愛では愛の役割を果たせない 愛することってやっぱり家族構成だったり、育ちで形成されていくんだよな… 愛を持って人と接したい

Posted byブクログ