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すみれ荘ファミリア の商品レビュー

4.1

362件のお客様レビュー

  1. 5つ

    116

  2. 4つ

    155

  3. 3つ

    65

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

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2024/09/20

自分の想像していた展開と違って良い意味で裏切られた! 愛の複雑さって言葉では表現できないと思っているのに、モノの見事に物語として消化してくれる作品。 登場人物が人間味溢れててまるで身近な人間の出来事を読むかのようにすいすいと身に染み渡ってくるような表現。凪良ゆうさんの作品はずっと...

自分の想像していた展開と違って良い意味で裏切られた! 愛の複雑さって言葉では表現できないと思っているのに、モノの見事に物語として消化してくれる作品。 登場人物が人間味溢れててまるで身近な人間の出来事を読むかのようにすいすいと身に染み渡ってくるような表現。凪良ゆうさんの作品はずっと気になっていて、でも気になりすぎてなかなか手は出せないという中学生が好きな人に対する態度をとり続けてきたがやっと手にとれた。本当に良い。完全にファンになってしまった。

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2024/09/14

良すぎた やっぱり凪良ゆう先生の一貫したメッセージが好き サスペンス要素もあり、読んでいて続きが気になる物語だった あとがきや短編の「表面張力」も良い。 人はいろんな面を持ち、他人と関わっている。 あとがきを読んで凪良ゆう先生のエッセイも読みたくなった

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2024/09/14

誰かにとっての表の顔は、他の誰かにとっての裏の顔。生きていく上で想像力がいかに重要か理解した。やっぱり他人を理解するのはとても難しい。

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2024/09/14

のんびりした感じで始まるが、さすがの凪良作品 普通には終わらない。 いつもの如くいい人のふりしていやな感じのヒトタチガ…

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2024/09/07

下宿「すみれ荘」の物語。 管理人である一悟とすみれ荘の入居者たちは穏やかに過ごしていたが、一悟の生き別れの弟、芥一二三がその正体を明かさずにすみれ荘に入居することとなった。 それぞれの入居者一人ひとりに焦点があたって物語が織られていく。その物語とともに、芥一二三の正体が明らか...

下宿「すみれ荘」の物語。 管理人である一悟とすみれ荘の入居者たちは穏やかに過ごしていたが、一悟の生き別れの弟、芥一二三がその正体を明かさずにすみれ荘に入居することとなった。 それぞれの入居者一人ひとりに焦点があたって物語が織られていく。その物語とともに、芥一二三の正体が明らかになっていく。同時に2つのストーリーが進んでいく。 2つのストーリーが紡ぎ出す織物のような物語は「すみれ荘」の実情を浮き彫りにしていく。 愛とはなにか。それぞれが抱く愛が引き起こす日常の事件は、歪みを持って愛という形を浮かび上がらせる。 人間の様々な顔を描く物語は、日常でありながら感情の生々しさを感じた。

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2024/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルから勝手にほのぼのした日常系を想像していたのですが、実際は登場人物の執着や嫉妬が渦巻くサスペンスでした。 現実世界でも兄弟(姉妹)によって大きく差がついてしまったり、親が差をつけて育ててしまうということは起きていることだと思います。このお話では一悟と央二兄弟、青子と桜子姉妹がその例として登場しており、対比されていました。特に、妹に対する歪んだ劣等感と独占欲から一悟を苦しめることとなった青子には、共感する人が多かったのではないでしょうか。 登場人物の個性や葛藤がよく伝わり、楽しく読むことができました。

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2024/09/05

すみれ荘や住人たちを好きになりかけてたけれど、終盤出される情報量が多すぎた。これはこう、これはこうでこうという説明をずっと読まなければならない。興信所を使ったから全部わかったという説明も雑に感じてしまい、終盤は携帯小説っぽい展開で驚いた。 きょうだいを同じように愛せる母親のほうが...

すみれ荘や住人たちを好きになりかけてたけれど、終盤出される情報量が多すぎた。これはこう、これはこうでこうという説明をずっと読まなければならない。興信所を使ったから全部わかったという説明も雑に感じてしまい、終盤は携帯小説っぽい展開で驚いた。 きょうだいを同じように愛せる母親のほうが少ないのかもしれない。隼人たちの闇も気になる。ひとつひとつの問題はどれも興味深かった。ただ、あまりに悪意や不幸や軽率な重犯罪が多すぎる。しかもなぜか犯罪者が誰も刑罰を受けていないなんて…示談で済む話じゃないだろうwと読み終えてどういう気持ちになればいいのかわからなかった。 もうすこし住人だけ、もしくは家族だけを深く描いて欲しかったかも。もっと詳しく知りたい。続編が出たら読みたい。

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2024/10/04

人は全員何かしらあるという感想をまた抱いた一冊。著者の「わたしの美しい庭」でも思ったことですが、今回はそれがさらに強調されたうえで話が進んでいったなという印象です。他の方の感想にもありますが、青子さんは狂気的。あんなことをやっといて、あんな簡単に白状するんだなんて妙に冷めてしまい...

人は全員何かしらあるという感想をまた抱いた一冊。著者の「わたしの美しい庭」でも思ったことですが、今回はそれがさらに強調されたうえで話が進んでいったなという印象です。他の方の感想にもありますが、青子さんは狂気的。あんなことをやっといて、あんな簡単に白状するんだなんて妙に冷めてしまいました。あと、主人公一悟自身にはウラはなかったところも意外でした。そんなところがありつつも、さすが著者。一気読みできた作品です。 ■PMSのつらさ 色々手を尽くしても、どうしようもできない不調ってあるんですよね。しかも、それは他人には理解されにくいまたは誤解される。美寿々の場面では辛い気持ちになりました。そんな自分でも一歩踏み出す美寿々には元気をもらいました。 ■下宿って現代も意外とニーズが有るのでは? シェアハウスはありますが、ご飯付きの下宿って社会人ではあまり聞かない気がします。コンビニやスーパーはありますが、忙しいときでも健康的なご飯が食べられる安心感、心配してくれる他人である下宿の管理人、もちろん相性はあると思いますが、意外と現代でもニーズがありそうと思いました。 ■「汝、星のごとく」や「流浪の月」 より強い力を感じなかった理由 キャラ設定上しょうがないのかもしれませんが、主人公一悟が「病弱」である自分から最後まで抜け出せなかったからかなと思いました。すみれ荘の管理人である限り母親の庇護の下で生活しているというイメージが読者にあるからです。

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2024/09/03

青子の告白は怖かった それは愛ではなく執着ではないか 悲惨な生い立ちの央二は犯罪者にならなかったというのに〜 普段は普通に暮らしてる誰にも 心の中には様々な他人には分かりようのない、色んなものを抱えて生きている 美寿々とアンディのその後も気になるな〜

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2024/08/23

凪良ゆうさんの連作短編集。 「たゆたえども沈まず」 重たいPMSの美寿々。PMSのせいで人のような暮らしは望めない。その受け入れと闘争の仕方。 「アンダーカレント 隼人の告白」 現実と折り合いをつけた隼人と、まだ夢を追う友人たち話。繋がっていたかったのは抜け殻になった不満だら...

凪良ゆうさんの連作短編集。 「たゆたえども沈まず」 重たいPMSの美寿々。PMSのせいで人のような暮らしは望めない。その受け入れと闘争の仕方。 「アンダーカレント 隼人の告白」 現実と折り合いをつけた隼人と、まだ夢を追う友人たち話。繋がっていたかったのは抜け殻になった不満だらけの友人たちではなく、自分のかつての夢だった。 「名前のない毒 青子の告白」 青子は一悟を独占したかった。そのために、スズランの毒を飲ませ、一悟を独り立ちできないようにした。しかし、一悟は妹の桜子に取られてしまった。 「イマジナリー 央ニの告白」 一悟の弟、央ニは両親の離婚のあと、引き取った父からのネグレクトを経験し、父の再婚後は継母より虐待を受けて育った。そして、父は再婚した妻に殺されてしまう。央ニは施設に預けられるなど、幸福な道を歩んではこなかった。 その事情を青子に伝えられた一悟。青子はさらにすみれ荘に火をつけて(もしかしたら火をつけたのは一悟の母の愛人三上?)、一悟、一悟の娘の一咲といっしょに共に死のうとする。間一髪、央ニは皆を助ける。 「不条理な天秤 母の告白」 一悟と央ニ、どうしても2人を均等に愛せなかった母。人は毎日、愛ゆえに、目に見えないなにかを積もらせていく。 エピローグ… いろんな人が理解できない濃い感情が渦巻く世界のなかで生きていると言う央ニ。ただ、ケーキをアパートの前に置いて行った一悟にだけはまた会いたいと思った。2人はともに暮らすことを決意する。 愛ゆえの苦しさとそれでもやり直せることの救いを描いた作品といったところでしょうか。

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