蝶の眠る場所 の商品レビュー
本書がデビュー作という水野梓さんによる社会派ミステリ。冒頭で小学生の少年が屋上から飛び降りる+冤罪だと言い残して死刑囚の死刑の執行されて、そこから本編へ…主人公のテレビ局社会部の女性記者である美貴は、少年の事件をいじめによる自殺の線でその家族を調べていくうちに、死刑囚の起こした事...
本書がデビュー作という水野梓さんによる社会派ミステリ。冒頭で小学生の少年が屋上から飛び降りる+冤罪だと言い残して死刑囚の死刑の執行されて、そこから本編へ…主人公のテレビ局社会部の女性記者である美貴は、少年の事件をいじめによる自殺の線でその家族を調べていくうちに、死刑囚の起こした事件と関わりのあることを知る… 最初は全貌がおぼろげだが、段々とパズルのピースがハマっていきラストですべての謎が判明する滅茶苦茶練られて面白い作品。これは高確率で映画化するような気がしている(木村文乃さんあたりが主演で)。
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評価は5 (BOOKデータベース) 「私は事件には一切関係していません。真犯人は別にいます」そう言い残して絞首台を登っていった男。時は巡り、小学生が学校の屋上から落ちて亡くなるという事故が起きる。いじめによる自殺の線で取材を進めていたテレビ局社会部の女性記者は、少年の母親が、冤...
評価は5 (BOOKデータベース) 「私は事件には一切関係していません。真犯人は別にいます」そう言い残して絞首台を登っていった男。時は巡り、小学生が学校の屋上から落ちて亡くなるという事故が起きる。いじめによる自殺の線で取材を進めていたテレビ局社会部の女性記者は、少年の母親が、冤罪が疑われる事件の加害者として極刑となった男の娘だと知る。果たして二つの事件と事故に関連はあるのか!? 警察権力との暗闘の果てに、女性記者が辿りついた真実とは。 関係者が芋づる式にゾロゾロ出てくる(笑)。結末はこんなもんかと思ったが、それよりも出てくる人たちがそれぞれ個性的で魅力的であった。
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21/11/21読了。報道記者を主人公に、自殺事件と冤罪を追った作品。 おもしろくはあったけれど、設定をいろいろと盛り込みすぎな印象も拭いきれなくて、ときどきすっと気持ちが離れちゃうのがもったいなかった。
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事故とされた小学生の飛び下り事件。 母親の一言が気に掛ったTV局のディレクター榊美貴は事件を調べ始める。 長年報道に携わってきた著者の初小説で、社会派ミステリー。 作中でも言われていたとおり、終わらない不幸の連鎖 それぞれが自分の思惑のためにしたことが事件を作り上げた… 人間は...
事故とされた小学生の飛び下り事件。 母親の一言が気に掛ったTV局のディレクター榊美貴は事件を調べ始める。 長年報道に携わってきた著者の初小説で、社会派ミステリー。 作中でも言われていたとおり、終わらない不幸の連鎖 それぞれが自分の思惑のためにしたことが事件を作り上げた… 人間は誰も聖人ではないから何とも複雑な気分。犯人だけは微塵も同情の余地ないけど。 ただひたすら事件に翻弄され傷ついた人達が、傷つき傷つけた人が、新たに歩み始める締め方が良かった。
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冤罪をモチーフにした作品。 少年の自殺から始まり、様々な伏線を貼りつつ、 全てを回収して終了。 ミステリー要素に加え、死刑制度についても 触れているのも興味深い。 ただし、詰め込み過ぎなのは事実。 特に署長の独白前後から、それが気になった。
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河瀬直美監督の帯コメント通り、ゆるしとは、贖罪とは、と考えさせられる深く濃い作品。一方で、幼な子を愛しむような筆者の筆致はどこまでも優しく、情感と思索に満ちていて、詩的でもあり、また哲学的でもある。 筆者の経歴を生かした報道現場の空気感や登場人物もリアリティに満ちている。個性豊か...
河瀬直美監督の帯コメント通り、ゆるしとは、贖罪とは、と考えさせられる深く濃い作品。一方で、幼な子を愛しむような筆者の筆致はどこまでも優しく、情感と思索に満ちていて、詩的でもあり、また哲学的でもある。 筆者の経歴を生かした報道現場の空気感や登場人物もリアリティに満ちている。個性豊かな人物の一人一人が愛おしく、ページが残り少なくなってくると寂しくて、でも先が読みたくて、激しく葛藤した。是非、またこのチームで次回作を!できればシリーズ化して欲しい。映画や連続ドラマ化も切に願う。
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登場人物、内容ともにわちゃわちゃしすぎて読みづらかった 誰にでも悪の心はあるから赦せってことなのか… 冴木さんめちゃくちゃ悪いやつだし そもそも、そんな簡単に罪を被せるなんてできないでしょ…
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本書がデビュー作となる水野梓さんの社会派ミステリー。小学校の屋上から落ちて亡くなった小学生と、一貫して無罪を主張し続けたにも関わらず刑を執行された死刑囚が物語の発端となる。この2つの事件を結びつけるのはテレビ局の女性ディレクターで、シングルマザーの苦労も織り込まれる。彼女の丹念な...
本書がデビュー作となる水野梓さんの社会派ミステリー。小学校の屋上から落ちて亡くなった小学生と、一貫して無罪を主張し続けたにも関わらず刑を執行された死刑囚が物語の発端となる。この2つの事件を結びつけるのはテレビ局の女性ディレクターで、シングルマザーの苦労も織り込まれる。彼女の丹念な取材から驚きの真実が浮かび上がる。新人離れした文章力と緻密な構成で飽きさせない。贖罪の意味を考えさせられた。
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小学生が学校の屋上から転落し亡くなる。 2012年「真犯人は別にいる」と言い残し、 法のもとくびり殺された男。 現在と過去の事件が意外な繋がりで結ばれていた。 テレビ社会部記者が事件の取材を進め分かってきたこととは。 スピーディーで一瞬たりとも目を離せない臨場感。 女性記者の心...
小学生が学校の屋上から転落し亡くなる。 2012年「真犯人は別にいる」と言い残し、 法のもとくびり殺された男。 現在と過去の事件が意外な繋がりで結ばれていた。 テレビ社会部記者が事件の取材を進め分かってきたこととは。 スピーディーで一瞬たりとも目を離せない臨場感。 女性記者の心情など、とても自然で情景が浮かびやすかった。 あっという間に読了。 秋田県警の警務部長・冴木は 柳葉敏郎さんに演じてほしい。
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面白そうだと思ったんだけど、私の嫌いな手紙告白締めくくりで落胆した。内容も盛り過ぎのようで、登場人物に興味がわかない。ナゾの少年は見ず知らずの母親のような歳の女性にペラペラとよくしゃべる。なぜだ?
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