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無暁の鈴 の商品レビュー

3.8

26件のお客様レビュー

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2026/03/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

無暁という男の一生の話。落ち着くところを持てず、優しい人と出会いほっとすればすぐにそれが取り上げられる苦しい人生。生きる苦しみをこれでもかと味わい、行き着いたのはやはり仏道。その中でも更に苦しい荒行を行い、最後には皆を救う即身仏を目指す。死を近しい生涯のなかで、生に食らいつき続けた主人公に生きる大切さを学んだ。

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2026/01/17

厳しい。厳しすぎる。 故郷の寺から友・万吉と江戸に向かい、やっと居場所をつかんだと思いきや島流し。 八丈島で人々の心の安寧を守る存在として生きる道を見出したが赦免によって戻り、山伏になる道を選ぶ無暁。 ついには千日行に取り組み、肉体の限界までそぎ落としたまま入定していく。 自分を...

厳しい。厳しすぎる。 故郷の寺から友・万吉と江戸に向かい、やっと居場所をつかんだと思いきや島流し。 八丈島で人々の心の安寧を守る存在として生きる道を見出したが赦免によって戻り、山伏になる道を選ぶ無暁。 ついには千日行に取り組み、肉体の限界までそぎ落としたまま入定していく。 自分をひたすら追い込んでいく姿は尊いとは思うが…厳しすぎる。

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2025/05/14

武家の妾腹の子として産まれた行之助は父の正妻や兄弟から疎まれ西菅寺に入れられるが、寺でも物覚えの良さを疎まれ、また尊敬の念を持っていた住職が実は集落からお金を搾り取り、また不義を働いていたことを知り出奔する。 名前を無曉と変え江戸に向かった行之助はやくざの世話になるとこになったが...

武家の妾腹の子として産まれた行之助は父の正妻や兄弟から疎まれ西菅寺に入れられるが、寺でも物覚えの良さを疎まれ、また尊敬の念を持っていた住職が実は集落からお金を搾り取り、また不義を働いていたことを知り出奔する。 名前を無曉と変え江戸に向かった行之助はやくざの世話になるとこになったが、抗争に巻き込まれ人殺しの咎で八丈島に流される。数十年の時を経て赦免された行之助は厳しい修行に耐え、最終的には即身仏になろうとする。波瀾万丈の男の一生を描く長編小説。

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2025/05/12

戸田家の庶子として生まれた垂水行之助は、あまりの利発さが災いしてか、義母と義兄から疎まれる。 行之助は我慢ができず、義母と義兄に暴力を振るったため、小菅村の西菅寺に預けられた。 住職から久斎と云う名を与えられ、小坊主として修行して13歳を迎えていた。 武家の出ということから兄僧か...

戸田家の庶子として生まれた垂水行之助は、あまりの利発さが災いしてか、義母と義兄から疎まれる。 行之助は我慢ができず、義母と義兄に暴力を振るったため、小菅村の西菅寺に預けられた。 住職から久斎と云う名を与えられ、小坊主として修行して13歳を迎えていた。 武家の出ということから兄僧から辛く当たられていたが、早朝に出掛ける水汲みの先で、村の娘のしのに会うことが唯一の楽しみだった。 しのの父親が亡くなり、葬儀代の代わりとしてしのは住職から陵辱され、それを苦に崖から身を投げて命を絶った。 絶望感に苛まれた久斎は寺を飛び出し、目的のない放浪者となる。 「もう自分の人生にもう朝は来ない」と考えた久斎は、無暁と名乗ることにする。 そんな時に同じ歳の放浪者の兵吉と出会い、二人して江戸に向かう。 二人は気が合い、運良く吉原でやくざ者として生計を立てることになる。 自分たちの今後に何となく見通しを立てることができるようになったころ、敵対する組との諍いで兵吉が命を落とす。 その意趣返しで無暁は人を殺め、八丈島へ島流しとなる。 無暁は一生を八丈島で終える覚悟を持っていたのだが、反目していた父親の力で恩赦が与えられ20数年振で江戸へ戻ることができた。 江戸に戻ってからの無暁は、世のため人の為になる僧を目指しての修行に入る。 無暁が寺から逃げ出して以来、どれ程の人たちに救われてきたのかを常に心に抱いている無暁は、何が人を口から救うことができるのかとの答えを求めての修行の過酷さが綴られている。

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2025/03/02

遠島・流刑という言葉は日本史の授業で習いましたが、実際に流された罪人たちが配流先でどうやって生活していたのかまでは知らなかったのでまずそこに驚き、さらに後半は修験者が即身成仏に至る過程にも驚き…と、驚きの連続でした。ただ、内容が非常に重く…この前読んだ『バタン島漂流記』も相当重か...

遠島・流刑という言葉は日本史の授業で習いましたが、実際に流された罪人たちが配流先でどうやって生活していたのかまでは知らなかったのでまずそこに驚き、さらに後半は修験者が即身成仏に至る過程にも驚き…と、驚きの連続でした。ただ、内容が非常に重く…この前読んだ『バタン島漂流記』も相当重かったですが、こちらの方がさらに重かったです。

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2025/02/20

著者の時代小説はやはり独特である。江戸時代後期の武家の庶子が主人公で、その波瀾万丈の一生を描いている。主人公に肩入れして、状況の好転を望む気持ちが出てくるが、まったく想像しない方向に向かっていく驚きがある。当時の仏教界についてよく理解できるが、晩年はシリアスで宗教色も強くなる。か...

著者の時代小説はやはり独特である。江戸時代後期の武家の庶子が主人公で、その波瀾万丈の一生を描いている。主人公に肩入れして、状況の好転を望む気持ちが出てくるが、まったく想像しない方向に向かっていく驚きがある。当時の仏教界についてよく理解できるが、晩年はシリアスで宗教色も強くなる。かなり重い小説だ。

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2024/06/16

挫折に次ぐ挫折で、最後は1000日回峰を達成し上人となったが、更なる高みを目指して即身仏となった無暁の物語。全編を通して重い内容が続く。 宇都宮藩の重役の家に庶子として生まれ、本妻と兄弟に虐められ、10歳で寺に預けられる。寺でも武家と覚えの良いので、先輩達から虐められ、13歳で出...

挫折に次ぐ挫折で、最後は1000日回峰を達成し上人となったが、更なる高みを目指して即身仏となった無暁の物語。全編を通して重い内容が続く。 宇都宮藩の重役の家に庶子として生まれ、本妻と兄弟に虐められ、10歳で寺に預けられる。寺でも武家と覚えの良いので、先輩達から虐められ、13歳で出奔する。この時、無暁と名乗る。同い年の友達ができて、二人で江戸へ。ひょんなことから二人でヤクザの家に厄介となる。この友人が無暁を助けた事で殺され、仇討ちで多勢を殺し八丈島に島流し。艱難辛苦の島暮らし。更生した事で亡き父親の手配りで20年間の島暮らしを脱する。 多勢の亡くなった人々を弔いながら、出羽三山での修験道。50歳の無暁には肉体的にも厳しい修行で辛い。 何故修行するのか、何が真理なのか、即身仏となるため入定塚の中で、今だに生きている証の鈴の音が鳴り響く。最後に生きることに未練が出て苦しむ無暁が悲しい。

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2024/04/15

重い。それでも、このような人生があったのだなと思える。江戸時代の江戸以外の様子が描かれている。八丈島への島流し、そこでの生活など考えたこともなかった。最後の鈴の音(ね)。文字よりも耳に残った。

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2023/12/31

読書中。途中で気が付きました。「隠居すごろく」の作者でした。あの話は面白かった。「善人長屋」はテレビドラマで観てました。なら、きっと面白いはず。  この話は結構ドロドロしています。あまり好きな展開じゃないけど、半分ほど読んでからかなり興味がわいてきました。後半楽しみです。では、ま...

読書中。途中で気が付きました。「隠居すごろく」の作者でした。あの話は面白かった。「善人長屋」はテレビドラマで観てました。なら、きっと面白いはず。  この話は結構ドロドロしています。あまり好きな展開じゃないけど、半分ほど読んでからかなり興味がわいてきました。後半楽しみです。では、またあとで。  ここからネタバレです。  ところが、島を出て修行するようになってからの文面がまるで、お寺や修行僧の解説のようになってやたらこまごま仔細に入り、物語を形作るにそこまで細かなことまで解説する必要があるのかとうんざりしてきた。これは作者の独りよがり自己満足ではないかと思ってしまう。  読者が読みたいのはそんなちまちましたことではないのでは?もちろんある程度の描写は必要ではあるが少し度を過ぎているように思う。読んでいて苦痛で仕方がないl。  すでに8割がたを読み終えている。あと80頁を残すのみ。ここでやめるのもしゃくだし。これはえらい余計なものを手にとってしまった。ほかに読みたい本がごまんとあるのに。でも、もう少し我慢して読みます。ハイ。  苦行の読書を無事終えました。何かぎくしゃくした感じが否めません。ストーリーが走らないというか走らないにしても歩みが進まないというか。  いろんな文献を参考にして書いているからストーリーが息づかないでいるのではないかと思います。難しいことをわかりやすく話したりかいたりできることが一つの才能だとよく言われますが、その辺すっきりさせれば、このいい話も活かされるのにと思います。  ただ、ほかの読者さんはこういった意見が皆無なので、私だけが、理解不足でこの本を読みきれなくてうだうだ言っているだけのことかもしれません。  

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2023/10/23

分厚いので身構えたけど3日で終えた。いやあ重い終わり方だった、無暁の半生だけど簡単ではない、とても真似出来ない正解とも思えない、ただ無暁が自分から選んだという事実だけである。即仏心の事は知っているけど千日行がその為のものとは知らなかった。その先にあるのが即仏心で、その為に修行に耐...

分厚いので身構えたけど3日で終えた。いやあ重い終わり方だった、無暁の半生だけど簡単ではない、とても真似出来ない正解とも思えない、ただ無暁が自分から選んだという事実だけである。即仏心の事は知っているけど千日行がその為のものとは知らなかった。その先にあるのが即仏心で、その為に修行に耐えることが出来るのか?蓋を閉める暗闇で鈴を鳴らす、嫌だ死にたくないが本心だった、いやそうなるよ、干物の様に海水掛けられて。小坊主3年から江戸の生活に末吉にしのに、島生活に、繋がるのかと、辛い。見て来た様に書く西條奈加さんは流石

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