無暁の鈴 の商品レビュー
妾腹の子として生まれた故に、寺に出され、でもどこに行っても冷たい目で見られる無暁。 たった一人心とゆるし姉のように慕うしのが、自害するのを助けられず、その後兄弟のように過ごした万吉を失い、殺人を犯し島流しに・・・ そこで人々の悲しみを知り、暖かい心を知り・・・ 最後には人々を救う...
妾腹の子として生まれた故に、寺に出され、でもどこに行っても冷たい目で見られる無暁。 たった一人心とゆるし姉のように慕うしのが、自害するのを助けられず、その後兄弟のように過ごした万吉を失い、殺人を犯し島流しに・・・ そこで人々の悲しみを知り、暖かい心を知り・・・ 最後には人々を救うために究極の道を選び、即身仏へと・・・ 激しい人生
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人に支えられて育ち、島流しの経験も経て支える立場になってからは円満な終焉が読めるのかと思っていたけれど、最も厳しい事を自らに課す主人公。 飽くことなく読んでしまいました。
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生きることの苦しさ、死ぬ事の辛さ、どちらも地獄だとしたら、人間はそこから何を選ぶのだろう。重い内容だった。読み続けるのも苦しかったが、読まずには居れなかった。作者の無暁との道行を想像しながら、自分もいつか死を前にして抗うのかと思ったりする。無為に生き続ける事は出来ないと思った。
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202104/重くて苦しかったけど、ページをめくる手が止められなかった。死生観、人生観。正解がない問いを突き付けられたようで読後も思考がぐるぐる…西條奈加じゃなかったら読むことはない系統の作品だった。
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滑稽な部分の無い厳しいお話だった。 常に周囲から疎まれ続けた幼少期〜寺での生活、欲まみれの住職への幻滅、ただただ胸苦しく読み進めた。友と出会い江戸で生きた期間は、任侠時代劇のようでスピード感に溢れていた。そしてお決まりのように容赦なく大切な人たちと死別する。 島送りとなり、この人...
滑稽な部分の無い厳しいお話だった。 常に周囲から疎まれ続けた幼少期〜寺での生活、欲まみれの住職への幻滅、ただただ胸苦しく読み進めた。友と出会い江戸で生きた期間は、任侠時代劇のようでスピード感に溢れていた。そしてお決まりのように容赦なく大切な人たちと死別する。 島送りとなり、この人の人生は何なのだろうと一時読むのが辛くなるのだけれど、不思議と止められなくなり、常に助けてくれたり見守ってくれたりする人がいることに救われる。 出羽での修行時代に出会う人たちも懐が深い。弟子となった二人との短い間の生活が最も微笑ましかった。 著者さんの他作品にもたびたび見られる善人と悪人との境目を考えさせられたり、自死と入定の違いは?宗教とは?信仰とは?様々な問いが浮かぶ。 重いけれど、読んで良かったとは思う。
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行之助は家族に恵まれず、久斎として暮らした寺にも裏切られた。飛び出した先で出会った万吉には無暁と名乗り江戸をめざす。 しまい込んでいた感情が表に出るのは気持ちが破裂した時だとは、一体どれだけ我慢してきたのだろう。それでも彼は考えている。何かを見つけようと考え続けている。自分に鞭打...
行之助は家族に恵まれず、久斎として暮らした寺にも裏切られた。飛び出した先で出会った万吉には無暁と名乗り江戸をめざす。 しまい込んでいた感情が表に出るのは気持ちが破裂した時だとは、一体どれだけ我慢してきたのだろう。それでも彼は考えている。何かを見つけようと考え続けている。自分に鞭打つような暮らしの中で何かを求めて。 求め続けたその先で何かを見つけられたのだろうか。
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苦しい。こんなに苦しく重い作品だと思わず読んでしまったので、奈加さんの作品にしては時間がかかってしまいました。 あえて苦しい道を行き、自分の探してるものは何なのかを追い求める人生。波乱万丈過ぎて、現代の私から見たら想像を絶します。人生観を突き詰めるとはこういうことなのかと。うまく...
苦しい。こんなに苦しく重い作品だと思わず読んでしまったので、奈加さんの作品にしては時間がかかってしまいました。 あえて苦しい道を行き、自分の探してるものは何なのかを追い求める人生。波乱万丈過ぎて、現代の私から見たら想像を絶します。人生観を突き詰めるとはこういうことなのかと。うまく言葉にできません。 江戸時代の飢饉がすごかったとは知っていても、詳しくは知らなかったので、この作品でわかってよかった。あと、島流し先の島民の生活も。
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西條さんのお話にはいつも懸命に生きていく人達がいる。その力強さと輝きが眩しくとも気持ちいい。 寺に預けられた子供の一生。月間誌に連載されていたらしいのでもしかすると連載期間が決まっていたのかもしれない。一生を描くには少し短いようにも思えたが、夢中で読んでしまったと言う事なんだろう...
西條さんのお話にはいつも懸命に生きていく人達がいる。その力強さと輝きが眩しくとも気持ちいい。 寺に預けられた子供の一生。月間誌に連載されていたらしいのでもしかすると連載期間が決まっていたのかもしれない。一生を描くには少し短いようにも思えたが、夢中で読んでしまったと言う事なんだろうと思う。
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