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百貨の魔法 の商品レビュー

3.7

78件のお客様レビュー

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2021/12/05

閉店も囁かれる風早の街のシンボル「星野百貨店」を舞台とした百貨店で働く人や、百貨店を訪れる人々の物語。 「桜風堂ものがたり」で作者のファンになった者にとっては、久しぶりの再会と言った感じで、懐かしさも感じる作品。 コンシェルジュの結子を中心に、エレベーターガール、宝飾品売り場のフ...

閉店も囁かれる風早の街のシンボル「星野百貨店」を舞台とした百貨店で働く人や、百貨店を訪れる人々の物語。 「桜風堂ものがたり」で作者のファンになった者にとっては、久しぶりの再会と言った感じで、懐かしさも感じる作品。 コンシェルジュの結子を中心に、エレベーターガール、宝飾品売り場のフロアマネージャーなど、視点を変えて、星野百貨店にまつわる思い出などが描かれる。 子供の頃は当たり前にあった百貨店も、地方から姿を消して久しい。 長引く不況の中、どこの百貨店も経営が厳しいのかもしれないが、様々な人の思い出や夢や希望の詰まったデパートがこれ以上なくならなければいいなぁ、と単純にそう思った。 自分自身も最近足を運んでいないデパートに、行ってみようと思う。 今回も心が優しくなれるお話をありがとうございます。 銀河堂書店の続編も読みたいけど、以前「これで終わる」と書いていたので、この作品で名前だけでも出て来たのはちょっと嬉しい。

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2021/11/27

小さい頃に大好きだった祖父が連れて行ってくれたデパートを思い出しました。玩具売り場、地下にはお菓子が回っている機械があってそれをすくったり。今百貨店は大変な時代だけどお客様の事を大事に思う百貨店はぜひこれからも夢と希望を与えてくれる場所であってほしい。

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2021/11/22

風早の街にある斜陽の星野百貨店が舞台。 星野百貨店にいると噂される魔法の白い子猫がかける優しい魔法で笑顔になれる、幸せな気持ちになる物語。 優しいけど少し寂しいような郷愁が掻き立てられた。

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2021/11/14

少し前に読んだ本。 人のつながりが素敵でした。昔ながらの百貨店ならではの、人のあたたかさがよかったです。

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2021/10/27

星野百貨店で働く人が父親から受け継いだ姿勢、お客様を尊重する…それは品物を通してその人の幸せを祈ること。老舗と言われ、人々から愛されるお店の軸は、こういうところにあるんだろうなと思う、素敵なフレーズでした。 小説自体は…通勤で途切れながら読んでいたためか、読みにくかった。ごめん...

星野百貨店で働く人が父親から受け継いだ姿勢、お客様を尊重する…それは品物を通してその人の幸せを祈ること。老舗と言われ、人々から愛されるお店の軸は、こういうところにあるんだろうなと思う、素敵なフレーズでした。 小説自体は…通勤で途切れながら読んでいたためか、読みにくかった。ごめんなさい。

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2021/09/08

銀河堂書店が入っているデパート・星野百貨店を舞台にしたお話。 もう百貨店で物を買うことなどほとんどないが、幼い頃に百貨店で何かを買ってもらったり大食堂でお子様ランチを食べたり屋上の遊園地で遊んだりした記憶が刷り込まれていて、百貨店には“特別な場所”というイメージがある。 作者は...

銀河堂書店が入っているデパート・星野百貨店を舞台にしたお話。 もう百貨店で物を買うことなどほとんどないが、幼い頃に百貨店で何かを買ってもらったり大食堂でお子様ランチを食べたり屋上の遊園地で遊んだりした記憶が刷り込まれていて、百貨店には“特別な場所”というイメージがある。 作者は私より年下だが、その生年からすると同じような経験や感情を持たれているものと推測するが、どうかな? 長くても100頁弱のお話が6つ。 最初の2つのお話には、色々背景の説明や伏線を張るところもあるのだろうが、話が輻輳していささか冗長な感じを受けたのだが、3話目の別館6階フロアマネージャー・佐藤健吾の母に対する思い出話になってから、百貨店への愛と人に対する温かい思いが次から次へと溢れ出す話になった。 百貨店が街の中心にあって何でも揃っていてそこで物を買う安心感とかそこの包装紙で包まれた物を持っている小さな優越感などがあった、そういう古き百貨店にとって良き時代のイメージが横溢し、『規模は小さく設備は古く、けれどみんなの懐かしい思い出の中で輝いているような百貨店』とか『品物を通して、お客様の思い出のひとかけらになり、静かに存在し続けていく場所』という表現に思いを一にする。 佐藤親子の思い出は多くの親子の思い出と重なると思う一方で、現下の百貨店に対する厳しい現状も語られるのが切ないなぁ。 4話目の、別館2階の資料室に勤める早乙女一花とTorinekoさんのお話は、ちょっと出来過ぎのお話だけど「醜いアヒルの子」や「シンデレラ」のような昔の童話を読んでいるよう。 最後の話の、鷹城さん夫婦とそれを長年見守ってき続けた従業員の話には、いや、もう、ウルウル来て朝の通勤電車の中で困った。これもまた出来過ぎな話なのだけど、店で働く人々と客との間の理想的な姿に触れて、温かい気持ちになれた。 コロナ禍の中で商売をする人たちはとりわけ大変な思いをされていると思うが、それでも街の人々に愛されてきたお店を守るために売り場に立ち続ける人たちに、密やかに感謝の気持ちを送ります。

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2021/08/23

桜の花びらが風に流れる季節から、この物語は始まります。 やはり、先に読んだ「桜風堂ものがたり」を思い出しました。 風早の街。平和西商店街の中心に核となるように建設され、今や50周年の節目を迎え、後継者問題や閉店が噂されている星野百貨店。 百貨店の天井のステンドグラスや、正面玄関...

桜の花びらが風に流れる季節から、この物語は始まります。 やはり、先に読んだ「桜風堂ものがたり」を思い出しました。 風早の街。平和西商店街の中心に核となるように建設され、今や50周年の節目を迎え、後継者問題や閉店が噂されている星野百貨店。 百貨店の天井のステンドグラスや、正面玄関の上のからくり時計や、シースルーの手動式エレベーターはまるでおとぎの世界のように私たちを誘ってくれます。 百貨店オリジナルのテディベアのお話は、とても素敵でした。 エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー等々、百貨店で働く人たちのそれぞれに物語があって、その描写がとても細やかで、気持ちが真っ直ぐに伝わってきて胸が熱くなりました。 金目銀目の魔法の白い子猫が住むという、子どもの頃の夢のような場所は、時代の流れに逆らえず、静かに閉店していくのでしょうか。 お伽話みたいな話だけれど、奇跡は起きるかもしれない。 人との温かい縁で繋がれている星野百貨店が、いつまでもそこにあり続けてほしいです。

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2021/08/19

桜風堂の物語のはじまりの場所、星野百貨店。 昔ながらの建物の百貨店。 魔法が少しだけかけられて、幸せになる、そんなお話。

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2021/08/01

いい人ばかりが出てくるお話なんだけど、物語に入り込むのに時間がかかった〜。エレベーターガールとか、これまでの自分の人生になかなか馴染みがないからかな。いいお話だったんだけど。 欲を言うなら、星野百貨店が持ち直すところまで読みたかったな〜。

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2021/07/25

ほっこり温かな涙が出てくる連作短編集。私は『精霊の鏡』が一番好き。みんな自分の魅力にはなかなか気がつかないもの。何を魅力的に思うかは本人ではなく相手が決めるもの。若い大人の甘酸っぱい感じがよき。

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