百貨の魔法 の商品レビュー
個人的にはどこにも良さを感じられない作品でした。 百貨店で働く人々それぞれの目線で幾つかのお話が有りましたがどれも特に感慨深い物語は無く… 仕事への想いやお客様への想いなど綺麗なお話ではありますが、のめり込める程のものではなく、後半は少し読むのが億劫になりました。 あと、説明の...
個人的にはどこにも良さを感じられない作品でした。 百貨店で働く人々それぞれの目線で幾つかのお話が有りましたがどれも特に感慨深い物語は無く… 仕事への想いやお客様への想いなど綺麗なお話ではありますが、のめり込める程のものではなく、後半は少し読むのが億劫になりました。 あと、説明のための文が多いような印象です。 ファンタジー要素もある作品なので、小中学生くらいの時に読めば楽しく完読出来たかもしれないですね。
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「桜風堂ものがたり」でもそうでしたが、「百貨の魔法」でも出てくる登場人物が温かい人達ばかりで…こんな素敵な人達が働いている百貨店なら白猫ちゃんもずっと見守りたくなっちゃうだろうなぁと思いました。 どのお話も素敵でしたが、特に「第三幕 夏の木馬」が涙なしには読めない、心に響くお話で...
「桜風堂ものがたり」でもそうでしたが、「百貨の魔法」でも出てくる登場人物が温かい人達ばかりで…こんな素敵な人達が働いている百貨店なら白猫ちゃんもずっと見守りたくなっちゃうだろうなぁと思いました。 どのお話も素敵でしたが、特に「第三幕 夏の木馬」が涙なしには読めない、心に響くお話でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
他の方のレビューにもあったけど、その人の百貨店での思い出を想起させる優しい一冊。 魔法も奇跡も自分たちで作り上げる、仲間たちで夢を見て未来へ進む、という創業者の誓いから生まれた百貨店。そこにまつわる願いを叶える魔法の猫の噂と百貨店に勤めるスタッフ達の物語。 彼らに舞い降りた魔法は、厳しい時代を乗り越えるために、百貨店に宿る優しい何かからの励ましに思えてならない。 夢が終わったとしても夢見た時間は無駄ではない、と彼女が思えるようになったことに安堵した。
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百貨店の屋上や庭園など情景がキレイで、想像するだけでキラキラした気持ちになった。 また話も登場人物も暖かく、何度も泣きそうになった。1話目のいさなさんのお話がすき。 何度も読み返したい。
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もう今では、行く事の少なくなった百貨店。今の若い子には、サザエさんの世界でしか知らないかも… 今の百貨店は昔とは様変わりしていて、テナントで成り立っている様に感じる。星野百貨店はいわゆる昔ながらの百貨店なのだろう。何しろ呉服店が入っているなんて… なのでどちらかと言うと、懐かしい...
もう今では、行く事の少なくなった百貨店。今の若い子には、サザエさんの世界でしか知らないかも… 今の百貨店は昔とは様変わりしていて、テナントで成り立っている様に感じる。星野百貨店はいわゆる昔ながらの百貨店なのだろう。何しろ呉服店が入っているなんて… なのでどちらかと言うと、懐かしい気分で読んだ。そして無くなってほしくないと願う。 物語は百貨店で働く人々の連作短編。個人的には女帝まり子様の物語がみたかったかな。 会長であり結子の祖父である創業者、星野誠一の言葉「品物は大切に選ばれ買われ、贈られることで、いつか誰かの思い出になるんだ、物の形をした記憶になる。」
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戦争で一度焼け野原になった風早町。 焼け野原になった街に灯をともすようにと願ってできたのが星野百貨店。 ずっと町の人の「特別な場所」だった。 店に関わる様々な職掌の人が各編の主人公となる。 エレベーターのオペレーター、ベテラン美容部員、宝飾店フロアの主任、資料室唯一の職員、ドア...
戦争で一度焼け野原になった風早町。 焼け野原になった街に灯をともすようにと願ってできたのが星野百貨店。 ずっと町の人の「特別な場所」だった。 店に関わる様々な職掌の人が各編の主人公となる。 エレベーターのオペレーター、ベテラン美容部員、宝飾店フロアの主任、資料室唯一の職員、ドア係、テナントに入る靴店の店長…。 働いている人々はみな店に愛着を持っているけれど、時代の流れと経営者の代替わりにより、店がやがて終わってしまう日をうすうす感じている。 そんな中、働く人々にちょっとした幸せがやってくる。 この店のステンドグラスから抜け出してくるという魔法の白猫の伝説に導かれるように。 そして、どこかこの白猫を思わせるコンシェルジュ結子が店に赴任して…。 全体にどこかはかなく、夢のようなお話。 センチメンタルだとか、少女趣味だも言ってしまうのは簡単だ。 でも、作者がこの作品の世界を作り出すためにどれだけ注意深く、書かないでいることがあるかが思われる。 風早町はこの作者のほかの作品にも出てくる町だが、きっとその町の地図も、戦後の商店街の年表もできているのではないだろうか。 そして、百貨店で働く人々のリアルな内情も知ったうえで、書いているのだろう。 年の初めのうららかな日に読むのによい一冊だった。
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星野百貨店を愛するひとたちの、さまざまな想いが浮いたり沈んだりしている建物の中を泳ぐ・・・、そんなイメージがうかんだ。 キラキラした夢ばかりじゃなく、かなしさや、さみしさもある。それが、ちょっとした偶然やほかのひとの手助けによって、消化・昇華されていく感じ。 魔法の子猫が、その...
星野百貨店を愛するひとたちの、さまざまな想いが浮いたり沈んだりしている建物の中を泳ぐ・・・、そんなイメージがうかんだ。 キラキラした夢ばかりじゃなく、かなしさや、さみしさもある。それが、ちょっとした偶然やほかのひとの手助けによって、消化・昇華されていく感じ。 魔法の子猫が、そのとき一瞬、走り抜ける―― 賑やかでかわいらしい装画の力もあって、イメージがゆたかに湧いてくる物語。偶然なのか、魔法なのか、どちらでもすてきだな、と思いながら読む。 魔法や夢見ることに憧れつつも、思い切れずにいるいさなの姿が印象的。 「『夢を信じる力』を与えて欲しいと願いたいな」 自分にとっての百貨店をみんな思い返しながら読むんじゃないかな。それから、働く場所への思い入れについても考えてしまう。もちろんこんな、愛さずにはいられないお店なら最高だけど、ハコが美しくなくても、魔法の伝説がなくても・・・共に働く人と気持ちを通わせ、同じ目標を持っているなら、この星野百貨店の人々のように職場を愛して誇りに思うことができるだろうな。夢ものがたりかもしれなくても、そんな理想は心の中に持っていたいな、と思った。
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村山早紀さんらしい小説。読んでいてノーストレスでいられる。一方で少し物足りなさを感じるのも事実。 読了後にホッコリ感は味わえました。
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金目銀目の白い子猫が『魔法を使う猫』。 表紙の絵を見直してみると、確かにいました。 町の小さなお店には猫がいたりするけど、普通は百貨店に猫はいない。 願い事を叶えてくれる魔法の子猫。 でも、本人の努力で何とかなることは願っちゃいけない。 (願えば叶うというのなら、わたしは何...
金目銀目の白い子猫が『魔法を使う猫』。 表紙の絵を見直してみると、確かにいました。 町の小さなお店には猫がいたりするけど、普通は百貨店に猫はいない。 願い事を叶えてくれる魔法の子猫。 でも、本人の努力で何とかなることは願っちゃいけない。 (願えば叶うというのなら、わたしは何を願うのかしら?) 「だめだ。何も思いつかないや。だって、わたし、いま十分幸せに生きてるもの」 「もし誰か、心からの願い事がある人がいたら、そのひとの願いが叶いますように」 小さなころに見た魔法の子猫は、優しい幻覚だったのかも知れない。 (それでもいい、それなら魔法は自分でかければいい。夢は自分で叶えればいいんだ。) 品物は大切に選ばれ買われ、贈られることで、いつか誰かの思い出になるんだ。 物の形をした記憶になる。 それは見えない魔法のようなものかも知れない。 魔法の意味を調べてみた。[人間の力ではなしえない不思議なことを行う術のこと。] たしかに、猫は人間ではないので魔法を使っていそうです。 # 2018年本屋大賞の受賞作。読みたいと思ってから3年も経ってしまいました。 # 文庫本では単行本から少し書き換えているのですね。
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時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける―。(e-h...
時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける―。(e-honより)
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