昨日がなければ明日もない の商品レビュー
「わたし、うちの祖母が言ってたことを思い出しました。お酒さえ飲まなければ、ギャンブルさえしなければ、浮気さえしなければいい人ってのは、それをやるから駄目な人なんだって」 2021/5/22読了 収録エピソード『絶対零度』より。 前作『希望荘』から本格的に私立探偵として歩み始めた...
「わたし、うちの祖母が言ってたことを思い出しました。お酒さえ飲まなければ、ギャンブルさえしなければ、浮気さえしなければいい人ってのは、それをやるから駄目な人なんだって」 2021/5/22読了 収録エピソード『絶対零度』より。 前作『希望荘』から本格的に私立探偵として歩み始めた杉村三郎だが、そこに至る経緯は、なんと長編3作分(『誰か Somebody』『名も無き毒』『ペテロの葬列』)。何となく、故 小松左京が「日本人が国を失い、放浪の民族になったらどうなるのか」、というテーマで作品を書くに当たり、前段階として『日本沈没』で日本列島を消滅させた、という話を思いだした。
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シリーズ物だったから買った一冊。 中編集という物らしい 主人公の人物像があまり好きになれなかったこのシリーズだったが、この中編集は良かった。 絶対零度 自殺未遂した女性がなかなかのクズだった。 華燭 モヤモヤが残った話でした。 昨日がなければ明日もない 姉がなかなかのバ...
シリーズ物だったから買った一冊。 中編集という物らしい 主人公の人物像があまり好きになれなかったこのシリーズだったが、この中編集は良かった。 絶対零度 自殺未遂した女性がなかなかのクズだった。 華燭 モヤモヤが残った話でした。 昨日がなければ明日もない 姉がなかなかのバカだった。 妹がかわいそうだった 解説に杉村三郎は防げない。と書いてある。 この3編の話に限ると主人公は事件を防げないと思う。 絶対零度は事件が起こった後のイライラ 華燭は事件に巻き込まれる。 昨日がなければ明日もないは、依頼が終わった後に起こった事件。 防げ用がない。 主人公があまり好きになれないシリーズだったが、 これで終わりとなるとなんとなく寂しくなる小説でした。
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【杉村三郎シリーズ5】 『絶対零度』『華燭』と表題の中篇3話収録。 探偵事務所を構えた杉村三郎の元にくる相談依頼者たち。三郎は、心の裏に潜む綻びを見抜いていく。 深入りし、依頼内容+アルファを引っ張り出してしまうのだ。 3話とも毒々しい。『絶対零度』は特にキツかった。。。 ...
【杉村三郎シリーズ5】 『絶対零度』『華燭』と表題の中篇3話収録。 探偵事務所を構えた杉村三郎の元にくる相談依頼者たち。三郎は、心の裏に潜む綻びを見抜いていく。 深入りし、依頼内容+アルファを引っ張り出してしまうのだ。 3話とも毒々しい。『絶対零度』は特にキツかった。。。 人間力、信頼度がどんどん増していく三郎、頑張れ! 私も何かあったら三郎の事務所を訪ねたい。着手金5,000円だし(^^)
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【2023年83冊目】 宮部みゆきさんにお会いしたことがある。京極夏彦さんの朗読イベントにゲストでいらっしゃっていた。「おじいさん」を朗読して下さった。小柄で丸い眼鏡が良く似合い、朗らかな笑顔を持つ可愛らしい人だった。この方が数々の名作を……!と感動した。物販では直接本を買わせて...
【2023年83冊目】 宮部みゆきさんにお会いしたことがある。京極夏彦さんの朗読イベントにゲストでいらっしゃっていた。「おじいさん」を朗読して下さった。小柄で丸い眼鏡が良く似合い、朗らかな笑顔を持つ可愛らしい人だった。この方が数々の名作を……!と感動した。物販では直接本を買わせて頂いて、手渡しして頂けた。その本はシリーズものの、途中巻でまだ読めていない。 前置きが長くなったが、この本の感想を。宮部みゆきさんは、人を愛しすぎている作家さんだと思う。出来事をリアルに書くのがとても上手い。どんな展開になるかまるで予想がつかなくて、こちらを物語の中にどんどん惹き込んで来るし、「マジで?!」みたいな結末も、それまでに丁寧に描かれた人物像があるからこそ納得できてしまう。ありそう、現実でもこういうこと……と思う。 主人公の杉村氏が、またいい人なのだ。応援したくなる。私立探偵である彼は頭がキレるが、超人と言うわけではない。ひたむきに調査して真相を解明してくれる。そして、真相が決して歓迎できる内容でないことも多い。でも、彼の人柄があるからこそ、こちらもそこまて深いダメージを受けなくて済む。「絶対零度」はきつかったが。 こちらもシリーズものの第五段ということに読了してから気づいた。確かに初見で頭に入れるには複雑な設定(住んでいる建物のこととか)が結構あるなとは思ったが、シリーズものであるというならばさもありなんである。話自体は途中から読んでも問題ない構成になっているのもさすが。 他の物語で出て来た会社名なんかが時折出てきて、ちょっと嬉しくなったりと、こういう仕掛けをしてくれるのも宮部みゆきさんの素敵なところだと思う。何を読んでも面白い小説を書く宮部みゆきさん、やっぱり好きな作家さんだなと改めて思ったのだった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
宮部さん流イヤミス?イヤミス自体僕はあんまり好きでは無いのだけれど、今まで読んだイヤミスの中ではかなり"理解可能"なイヤミスだったかな。 結婚式を示し合わせて台無しにする花嫁、慰謝料・賠償金を恨みからせしめようとするシングルマザーなどなどです。 宮部さんは社会の端にいる人間を描くのが上手いと思います。個人的には、もうちょっと起伏感があると良かったかな。
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知らないで読んだが、シリーズものらしい。杉村という私立探偵で中年バツイチの男性が、持ち込まれる依頼に沿っていろいろな事象を明らかにしていく。 宮部みゆき氏なので、それはもう安心して読める。ただ、今回はちょっと下手だな(生意気でごめんなさい)と思う雑な描写もあった。もちろん全体的に...
知らないで読んだが、シリーズものらしい。杉村という私立探偵で中年バツイチの男性が、持ち込まれる依頼に沿っていろいろな事象を明らかにしていく。 宮部みゆき氏なので、それはもう安心して読める。ただ、今回はちょっと下手だな(生意気でごめんなさい)と思う雑な描写もあった。もちろん全体的には素晴らしくまとまっている。 短編3本とも調査の依頼主は女性であり、どの人もちょっと癖アリ。こんなことを探偵に頼むかなぁという疑問もあったが、リアリティを追求するのはヤボというもの。探偵というのは警察と全く違う観点から推理をして本質に向かうものなのである。 震災後、つまり現代の設定にアップデートされている。現代ならではの普遍性にひきつけられてページをめくる手が止まらない。流石。 内容は社会派ともいえるが、そこまで重くないので気軽に読めるだろう。
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昔よく読んできた宮部みゆき。時代小説についていけないのと、現代小説でも分厚さに負けて、最近はまったく読んでいなかったのだが、何となく久しぶりに読んでみた。 杉村三郎シリーズの5作目。短編というには長いので中編が3編収められている。探偵になった杉村三郎が仕事として引き受けた案件で...
昔よく読んできた宮部みゆき。時代小説についていけないのと、現代小説でも分厚さに負けて、最近はまったく読んでいなかったのだが、何となく久しぶりに読んでみた。 杉村三郎シリーズの5作目。短編というには長いので中編が3編収められている。探偵になった杉村三郎が仕事として引き受けた案件で出会う事件の謎を解き明かす。 軽い謎解きではなく、結構重い内容である。2話目はそこまででもないが、悲劇の核となる人物は本当にこんな人が身近にいたら、かなり悲劇である。 杉村三郎はドラマで小泉孝太郎が演じていたので、どうしても思い浮かべながら読んでしまう。 結構面白かったので、このシリーズの他の本も読んでみようと思った。
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探偵のシリーズもの。 友人の感想が「胸クソ悪い」だったが確かにその通りだった。主人公が積極的に介入して解決していくわけじゃないんだけど最後は真実にたどり着く、ていう話。
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杉村三郎シリーズ。やはり面白い。「困った」人たちが多くて読みながら時々どうしようもなくモヤっとするのだけど、探偵の人柄のおかげで最悪の読後にはならずに済む。
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中編3作の2作(約7割)は読むが、ギブアップ。杉村三郎シリーズは何回か挑戦したが、表紙といい、ほんわかした感じが、どうしても合わない。
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