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つまらない住宅地のすべての家 の商品レビュー

3.6

183件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    67

  3. 3つ

    61

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

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2024/03/29

逃亡犯が近くに向かっているというニュースから、とある住宅地の住人たちが互いに関わりあい少しずつ変化していく物語。 私にはあまり刺さらなかった。 淡々と出来事が過ぎていくのがドキュメンタリーっぽく、共感が少なかったように思う。 ☆2.0

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2024/03/27

つまらない住宅地にもそれぞれの家には語られないドラマがある。 NHKのドキュメント72時間を観た感想に似ている。 人との何気ない関わりで踏み止まれることもある。

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2024/02/23

すごく登場人物が多く、誰が誰だかわからくなりそうなものだが、それぞれの視点で同じ住宅地の登場人物達の事が語られているので、意外と混乱せずに読めた。 息子を倉庫に閉じ込めようと画策している夫婦の心情がつらくて、どうか実行しませんようにと願いながら読んだ。 欠点のない人はいないし、間...

すごく登場人物が多く、誰が誰だかわからくなりそうなものだが、それぞれの視点で同じ住宅地の登場人物達の事が語られているので、意外と混乱せずに読めた。 息子を倉庫に閉じ込めようと画策している夫婦の心情がつらくて、どうか実行しませんようにと願いながら読んだ。 欠点のない人はいないし、間違えを起こすこともあるけど、本当の悪人はいない。完璧とはいえない普通の人々の描き方がどこか温かくて、好みの小説だった。

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2024/01/19

めちゃくちゃ面白かった。 以前どなたかが(西さんか?)エッセイか何かで紹介しており、ずっと気になっていた本。 (津村記久子さんの本は読んだことがなかったのに、読みたいに3冊も登録していたことに気付いた) 登場人物もかなり多く、誰が誰なのかかなりわかりづらい。 結局最後までわから...

めちゃくちゃ面白かった。 以前どなたかが(西さんか?)エッセイか何かで紹介しており、ずっと気になっていた本。 (津村記久子さんの本は読んだことがなかったのに、読みたいに3冊も登録していたことに気付いた) 登場人物もかなり多く、誰が誰なのかかなりわかりづらい。 結局最後までわからず楽しめなかった、というレビューも散見されたけれど、これは時間をとって一気に読むための本だと思う。 斜め読みや隙間時間の読書には向かない。 物語の全貌がわからず濃い霧が立ち込めているような雰囲気から、ほんの少しずつ霧が引いて徐々に住民たちが抱える問題がわかっていく面白さたるや。 じっくり読む時間を確保しての読書にお勧めしたいです。

Posted byブクログ

2024/01/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おもしろかった!視点がくるくるかわるので、誰だっけって図や家族構成を何度かめくりながら。それぞれだな~って当たり前のことを思った

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2024/01/02

通常の語り手が変わるオムニバス形式の小説では、作者の書き口が前面に出ていて、語り手が変わっても均一の読み心地になることが多いのかも、とこの本を読むことで気づきました。 登場するのは津村さんぽい、感情の起伏の少ない、物分かりのいい人たちが多いものの、理解に苦しむ思考回路の人物がい...

通常の語り手が変わるオムニバス形式の小説では、作者の書き口が前面に出ていて、語り手が変わっても均一の読み心地になることが多いのかも、とこの本を読むことで気づきました。 登場するのは津村さんぽい、感情の起伏の少ない、物分かりのいい人たちが多いものの、理解に苦しむ思考回路の人物がいて非常に読みづらい章があったり、登場人物たちの心配の種である逃亡犯の思考が安定していて、変な言い方だけど頼もしく思ってしまったことも面白かったです。

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2023/12/27

面白くて、どんどん読んでしまうというより、心のどこかでどうなるのかなと、時折思い出して引っかかってくる本。 登場人物も多く、家の並びをはじめのページを何度も確かめながら読みました。 最終的には読んで良かったなと思わせる本だと思う。

Posted byブクログ

2023/12/22

数ページで語り手が変わるので、理解するのが難しかったけど、津村きくこらしく、たんたんと、わからないこともあるけど、ちょっと心に入ってくるような文章でよかった。日常の心境の変化って感じがした。

Posted byブクログ

2023/12/19

つまらない住宅地にもそれぞれの生活があって、特別なことは何も無いようでも、それぞれ悩みを抱えていたりする。 そんな住宅地に刑務所を脱走した女性が向かってきていると言う。 住人の一人が「見張りをしよう」と言い出したことから、これまで関わりの無かった住人に関わりが出来る。 前半は?...

つまらない住宅地にもそれぞれの生活があって、特別なことは何も無いようでも、それぞれ悩みを抱えていたりする。 そんな住宅地に刑務所を脱走した女性が向かってきていると言う。 住人の一人が「見張りをしよう」と言い出したことから、これまで関わりの無かった住人に関わりが出来る。 前半は?と思ったが、見張りをするようになって住民たちの生活が分かってくるあたりから興味を持って読めるようになった。

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2023/12/17

▼津村記久子さんはある時期に発見してからは小説本(特に長編)は欠かさず読んでいた時期があって。なんとなくその時期が数年前に終わり。その後書店でこの本はなんとなく衝動買い。面白いんだろうなあとこれまでの津村本を考えると信頼ありつつ、これまでの津村本を考えると「ああいう感じなのかな」...

▼津村記久子さんはある時期に発見してからは小説本(特に長編)は欠かさず読んでいた時期があって。なんとなくその時期が数年前に終わり。その後書店でこの本はなんとなく衝動買い。面白いんだろうなあとこれまでの津村本を考えると信頼ありつつ、これまでの津村本を考えると「ああいう感じなのかな」と失礼な偏見で積読になっていました。読んだら、実に大変にオモシロかった。 ▼要はつまらない住宅地という小さな共同体のムラ社会があって、弱肉強食のいじめ社会がある。そのあたりはいつもの津村節。そこに、テレビの中のニュース、事件が起こる。女性の囚人が脱走した、という。この女性の囚人と言うのが、このつまらない住宅地とご縁があった…。という。 ▼弱肉強食の「強者」への反感、ファイティングポーズ。ムラ社会との微妙な距離感。文章が上手く、繊細。そんなところは全く持って津村節、津村本。ただ、そこに一滴の醬油を垂らした如く。受刑者脱走復讐かもよ、というエッセンスが入るだけで、エンタメのコクが違ってきました。 ▼つまりこれはなんと、ミステリなんです。犯罪物語なんです。どう解決する?ドキドキです。そしてかなり意外な解決が訪れます。津村的な感動にも溢れています。大変失礼ながら期待せずに読み始めて、「津村記久子さんの小説でいちばん好きかも」な本でした。嬉しい限り。

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