つまらない住宅地のすべての家 の商品レビュー
どの家庭にも何かしら問題があるのだろうと思う。 端から見ているとわからないけど、みんな何かしらかかえていると思う。 自分もよく知らないような他人から救われるようなそんな出会いがあればいいなと思った。
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登場人物も場面転換も多いけれど津村記久子さんらしい文章で読みやすく、たっぷり味わえました。 ヒロピーのお話が最後繋がっていく感じがとても好きでした。
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どこかでハラハラドキドキが待っているのだろうと最後まで読んでみたけれど… ハッキリ言うと、私は好みの作品ではなかった。 登場人物が多くて覚えきれないし、しかも、それぞれが薄いので、誰かに感情移入する事もなかった。 全員なんとなく嫌な感じなだけで、特別なインパクトのある人もいない...
どこかでハラハラドキドキが待っているのだろうと最後まで読んでみたけれど… ハッキリ言うと、私は好みの作品ではなかった。 登場人物が多くて覚えきれないし、しかも、それぞれが薄いので、誰かに感情移入する事もなかった。 全員なんとなく嫌な感じなだけで、特別なインパクトのある人もいない… 文章的によくわからない表現が数ヶ所あった。 同世代の女性作家さんなので推したいんだけど、もう1冊読んでから考えよう…
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最近SFばかり読んでせいか、余計に平々凡々に感じた。 住民の設定がリアリティに欠けるなと思ったけど、知らないだけで、意外と現実でもありえるのかもと思った。
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他の方も書かれている通り、10世帯それぞれの事情が行ったり来たりしながら描かれていくので、情報量が大変に多いです。 しかも、序盤はそれぞれが互いに関わりが薄いがゆえ、一人称×十余の物語が同時に進むことになりますが、とある事件から家どうしの「付き合い」が発生すると、「ある家から見たある家のなにがしさんの様子」が語られるようになり、一層難解に。。 とはいえ、それがリアルに描かれつつきれいな物語を形作るのは津村さんパワーでしょう。 翻って現実では、自分含め一定の人間は作中人物の「半分くらいの濃度で生きて」いて、ここまで自ら思い悩むことも隣人に思いを馳せることもないのかも、、と思ったり。 私が住んでいるのは、事件が起こらなかった住宅地なのかもしれません。みんな少しずつ何かを腹落ちさせながら、幸せになりきれない毎日をやり過ごしている。うーん、いい塩梅の事件でも起こらないかしら
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暗闇か…。起こってる出来事の重大さに反して登場人物達の感情が淡々と描かれていて、セリフとかモノローグもドライ。マグノリア的な群像劇は小説だと描写が難しいはずなんだけど作者の力量を感じた。登場人物それぞれの描写が浅くそこは物足りなく感じたし、一箇所強く突っ込みたいところがあるけども...
暗闇か…。起こってる出来事の重大さに反して登場人物達の感情が淡々と描かれていて、セリフとかモノローグもドライ。マグノリア的な群像劇は小説だと描写が難しいはずなんだけど作者の力量を感じた。登場人物それぞれの描写が浅くそこは物足りなく感じたし、一箇所強く突っ込みたいところがあるけども、面白かった。点数3.5くらい!
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絶妙な津村ワールド "なんでもない住宅地 " なんとなく顔はわかるけど、話したことはない。 それぞれ家庭に事情はある。 そんな住宅地に、«逃亡犯が向かってきているらしい» 、という情報から住民同士が路地の見張りをすることになる。 登場人物も多いし、名字...
絶妙な津村ワールド "なんでもない住宅地 " なんとなく顔はわかるけど、話したことはない。 それぞれ家庭に事情はある。 そんな住宅地に、«逃亡犯が向かってきているらしい» 、という情報から住民同士が路地の見張りをすることになる。 登場人物も多いし、名字で語られていた人が次のときには名前で出てきたりと混乱を極めるけれど、だいたい把握できていればオッケーくらいで読み進める。 物語中盤くらいから登場人物に感情移入してくる。 余計なおせっかいや仕切りに、わたしだったら戸惑うだろうなと思うけれど、『誰かの思いつきにつきあう』。それをすんなり受け入れる人や、その余波を受けた人が意外と孤独から救われる。 相変わらずの津村ワールド またも堪能してしまった。 逃亡犯はどうなるのか。 それぞれ登場人物はどうなるのか。 自分は逃亡犯に逃げ切ってほしいのか、つかまってほしいのか、意外といろいろな感情になった。 津村さんは圧倒的に人への興味がすごい。 なんだかんだ人が好きなんではないか、 人の力を信じているんではないか、と思う本だった。面白かった。
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序盤から登場人物が多すぎてテンション下がり気味だったんですが、路地を挟んで10世帯の家族の話が一気に流れ込んできてコールセンターでクレームの多さに拷問にあってるようでした。 ①妻が出て行ったことを隠して暮らす自治会長と息子(丸川家) ②小学生姉妹が暮らす親子2代のネグレスト家庭...
序盤から登場人物が多すぎてテンション下がり気味だったんですが、路地を挟んで10世帯の家族の話が一気に流れ込んできてコールセンターでクレームの多さに拷問にあってるようでした。 ①妻が出て行ったことを隠して暮らす自治会長と息子(丸川家) ②小学生姉妹が暮らす親子2代のネグレスト家庭(矢島家) ③放浪癖のある中1の息子を倉庫に閉じ込めようとする夫婦(三橋家) ④二人暮らしの老夫婦(笠原家) ⑤矢島家の長女誘拐を企む一人暮らしの青年(大柳家) ⑥学生に悩む大学の先生夫婦(相原・小山家) ⑦スーパでパートはじめた一人暮らしの女性(山崎家) ⑧そのスーパーで警備員をしてる男性(松山家) ⑨高齢の母と息子の二人暮らし(真下家) ⑩祖母が一家を仕切る3世代同居家族(長谷川家) つまらない住宅地もフェードインしていくといろんなことが明るみにでてきて雑多なことが多すぎてキャパオーバーしてしまい脳みそポップコーンのように爆発しそうでした。 なんせ、4つまでしか覚えてられない虚弱体質な低スペック脳なので新たに2つ覚えようとするとと最初の2つが押し出されてしまい直近の4つしかストックできないんです。 パスワードも4桁までなら覚えてられるのに8文字以上にアルファベットの大文字小文字も含めてとかになるとキャパオーバーで登録した端から忘れるんですよね。 辛抱強く忍耐して中盤すぎるとじわじわと楽しめるようになるんですが。 近所出身の脱走犯の女受刑者がこの町内に近づいているとゆうことからローテンションを組んで道路に面した笠原家の2階から夜間の見張りをすることに。 脱走犯は凶暴な無差別殺人犯じゃなくって、横領罪の女性とゆうこともありなんかのイベントみたいにテンション上がってる感じなんです。 私はこの女が登山サークルの会社に勤めていたってとこに親近感湧いてたのですけど。 ひとつのピースがつながるとそこからいろんな繋がりがみえてきて最後はまあまあいい感じで、この事件がきっかけで住民たちの交流が増えていったってところです。 遠からず近すぎない距離感って大事ですよね。
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半分くらいのところまでは、登場人物が多過ぎて読むのが少し大変だったけど、人々がつながっていくようになってからは一気に読めた。 完全な悪人はいないような気はしたが、完全に善良であることも難しいように思った。こんな近所付き合いができればいいなと思った。
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なかなか読み進まなかった! 登場人物と地図を、何度もめくりながら、覚えるのが大変。 ジグソーパズルをしているような、じれったさだ。 でも、後半からは、ワクワクしてきた。 底なし沼の中に石が投げられて、波紋が広がるように、 沼全体が動き始め、見通しの悪い木の枝を伐採し、 光が...
なかなか読み進まなかった! 登場人物と地図を、何度もめくりながら、覚えるのが大変。 ジグソーパズルをしているような、じれったさだ。 でも、後半からは、ワクワクしてきた。 底なし沼の中に石が投げられて、波紋が広がるように、 沼全体が動き始め、見通しの悪い木の枝を伐採し、 光が当たってきて、徐々に、見え始めてきた感じ。 どこにでもあるような住宅地、 どこにでもいそうな人々、 どこにでもありそうな家庭問題、 そのすべてを一冊にするなんて、すごい。 けして、つまらなくなかった!
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