つまらない住宅地のすべての家 の商品レビュー
登場人物が多くて最初は混乱したけど慣れればなんとかなりました。それぞれの人間が、当たり前だけどそれぞれにさまざまなことを考えていて、それは当人以外はなかなか気づけない。いろんな事情がありながらもなんとか生きているんだなということを思い知りました。人間ドラマでありながらミステリ要素...
登場人物が多くて最初は混乱したけど慣れればなんとかなりました。それぞれの人間が、当たり前だけどそれぞれにさまざまなことを考えていて、それは当人以外はなかなか気づけない。いろんな事情がありながらもなんとか生きているんだなということを思い知りました。人間ドラマでありながらミステリ要素もあり楽しかったです。津村さんは疲れてる人を描くのがうまいなぁと思います。子どもたちががんばっているなぁと思いました。
Posted by
登場人物が多く、何度も住宅地の地図を確認して、どこのお宅の話か確認しながら読みました。 もう少し住人が少ないほうが、一人一人のストーリーを掘り下げられるのになと感じたかな。 上手くできてるけど、なんか薄っぺらかったです。
Posted by
『つまらない住宅地のすべての家』 とある住宅地で暮らす人々が、ある脱獄事件をきっかけにそれぞれの生活の重なり合いを深くしていく。接点の少なかった住民同士が交わることで、住民たちが抱える家族についての悩みや世間に対する感情に変化がもたらされる。 ちょっとめんどくさいなと思うことでも...
『つまらない住宅地のすべての家』 とある住宅地で暮らす人々が、ある脱獄事件をきっかけにそれぞれの生活の重なり合いを深くしていく。接点の少なかった住民同士が交わることで、住民たちが抱える家族についての悩みや世間に対する感情に変化がもたらされる。 ちょっとめんどくさいなと思うことでも、そこに他者との関係性が新たに開かれることでいつもとは違う日常があらわれる。 おもしろかった! #読了 #君羅文庫
Posted by
ある一つの出来事が変わり映えのしない場所や退屈な日常に変化をもたらす。 ほんの少しの関わりが今までとは違う行動を起こしたり、考えに変化を生んだり。 退屈だと思っていた毎日が少しだけいい景色に見えてきたり。 これから先の日々が少しでも素晴らしく思える様に今を過ごして...
ある一つの出来事が変わり映えのしない場所や退屈な日常に変化をもたらす。 ほんの少しの関わりが今までとは違う行動を起こしたり、考えに変化を生んだり。 退屈だと思っていた毎日が少しだけいい景色に見えてきたり。 これから先の日々が少しでも素晴らしく思える様に今を過ごしていかないといけないのかなと。 変わり映えのしない日常っていうものであっても、毎日のひとりひとりの努力で出来上がっているんだと思わせてくれました。
Posted by
(途中断念) 住宅地の話苦手なの… 狭いコミュニティやだ あとなんで横領の逃亡犯を夜通し見張らなきゃ行けないのか意味がわかんなくて気になってすみません
Posted by
装丁と表紙をめくってすぐに現れる住宅地の見取り図にヤラれて、即借りてしまった本。ジャケ借り?でも、内容も期待を全く裏切らないものでした。 津村記久子の本は3冊目だけど、どれも違ってどれもいい、ってかんじです。 本作も、「つまらない住宅地」に住む人々の、全然つまらなくないお話です...
装丁と表紙をめくってすぐに現れる住宅地の見取り図にヤラれて、即借りてしまった本。ジャケ借り?でも、内容も期待を全く裏切らないものでした。 津村記久子の本は3冊目だけど、どれも違ってどれもいい、ってかんじです。 本作も、「つまらない住宅地」に住む人々の、全然つまらなくないお話です。住人たちは、つかず離れず、それぞれの事情を抱えて安穏だったり不穏だったりな日常を送っていました。そこに、脱獄した犯罪者が逃亡してくるという報道。これに備えて、住人みんなで、見張り番をすることにしたのですが、果たして。 こういう住宅地、きっとどこかにあるよな、っていう現実感がスゴかったです。話に全然ムリがない。それでいて、謎あり感動ありで。ひとつ転ぶと、めっちゃイヤミスにもなりそうなんですが、登場人物が基本マトモな人々なので、上品に後味よく終わっていく。ハッピーエンドで。 オススメです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
登場人物多かったけど見取図のおかげで混乱もせず、それぞれの持っているストーリーが面白くて、時間を忘れて読んでしまった。劇とかでもできそうな感じ。 次々と登場人物相互間の様々な関係が明らかになっていくけど、狭い近所の中の出来事ということで納得感も失われない。読後感もよかった。 津村記久子さんの本は初めて読んだけど、他の本も読みたくなりました。
Posted by
閑静というよりは活気に乏しい、平凡な住宅街のいち隣保を舞台にした群像劇。 * * * * * いっぷう変わった話が淡々と進んでいくのが津村作品です。 本作も、脱獄犯が絡む筋立てでありながら緊迫感など微塵も感じないという、津村チックなストーリー仕立てで...
閑静というよりは活気に乏しい、平凡な住宅街のいち隣保を舞台にした群像劇。 * * * * * いっぷう変わった話が淡々と進んでいくのが津村作品です。 本作も、脱獄犯が絡む筋立てでありながら緊迫感など微塵も感じないという、津村チックなストーリー仕立てでした。 この辺りは ( 変な言い方だけど ) 期待どおりと言えます。 その隣保は10軒の家からなり、主に各家庭の住人の視点ごとに物語が描かれていきます。 平和に見える住宅街でも各家庭で何らかの問題をそれぞれ抱えているというのは面白かったですが、終盤のクライマックスと思しき辺りまでのゆっくりしたペースにはいささか退屈しました。 また、10軒の位置関係や住人名を覚えきれないため、いちいち巻頭の住宅図を確認しなければならないのには閉口しました。 ただ各家庭の問題が解決または改善して迎える大団円は予想外でよかった。 以上から好きな作家ながら、☆3つにしましたが 3,5 の評価です。
Posted by
本作品は、どこにでもあるような住宅街に横領事件を起こした犯人が刑務所から逃走することで巻き起こされる物語である。 袋小路になっているコの字型の数棟の戸建て住宅には、様々な背景をもつ住人が住んでいる。その近くに逃走犯が近づいているということで、普段はほとんど関りがない住民たちが、交...
本作品は、どこにでもあるような住宅街に横領事件を起こした犯人が刑務所から逃走することで巻き起こされる物語である。 袋小路になっているコの字型の数棟の戸建て住宅には、様々な背景をもつ住人が住んでいる。その近くに逃走犯が近づいているということで、普段はほとんど関りがない住民たちが、交代で見張りをすることから、各家庭内の関係や住民同士の関係性が変わっていくのを楽しむことができる作品である。 11の家庭が絡んでくるので、読み始めはそれらを把握するのに少々苦労するが、それほど複雑ではないので一気に読んでしまうことをお勧めする。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白かった。間取り図に救われつつ、キャラクターが多いので途中からは自力でメモを書いて読む。そのおかげでとても楽になった。 前半も、それぞれの家庭でのことや、ご近所さんとの邂逅を俯瞰的に読む面白さがあり、逃亡犯が語り手となるシーンのある後半からは、その前半のエピソードをどんどん巻き取って物語が進む。とはいえミステリーのように、伏線張ります!!謎を撒きました、気になったでしょ、覚えておいてね!!と気合の入った感じではなく、ふつうに読んでいて「あっさっきの…!?」とハッとする形なので気負わず読めて良い。たとえば、ただの名前だけのキャラクターで終わっても問題なかった「ヒロピー」や由歌に、後半、焦点が当たるところとか。 (なので、(レビューでも散見されるけど)伊坂幸太郎っぽくはないかな…。最近の作品では特に「伏線です!!」が強いと思うので)
Posted by