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かがみの孤城(下) の商品レビュー

4.5

762件のお客様レビュー

  1. 5つ

    465

  2. 4つ

    205

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    3

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2024/10/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

はじめて、ページが終わってしまうのが惜しいと感じた作品。 最初はこころの繊細すぎる性格や、真田美織のことも擁護する喜多嶋先生の思考が理解できなかった。 しかし、そうやって「理解できないもの」を排除したり、自分と合わないものが間違っていると考えることが、こころ達のような不登校の子供を生み出してしまう、人間関係においての重要な問題なのだと気づいた。 自分にとって理解できないものでも、必ず寄り添ってあげられる誰かが必要で、その存在こそが人を強くする。 そうやって寄り添ってくれる理解者も、自分のことを排除しようとしてくる人も、そして自分の居場所も、絶対どこにでも必ず存在する。 時間がズレているというカラクリには直ぐに気づいたが、晶子と喜多嶋先生、政宗と昴、実央とオオカミさまの関係性の伏線回収には鳥肌が立った。

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2024/10/15

こころの心情の描写に感情移入させられたことが印象深い。 真田さんにされた仕打ちに対する戸惑いと恐怖、薄っぺらい恋とか人付き合いに終始している真田さんのおめでたい生き様への嫌悪、そんなやつに屈してしまっている自分への悔しさ、何もわかってない担任へのがっかり感、親に気づいてほしいけど...

こころの心情の描写に感情移入させられたことが印象深い。 真田さんにされた仕打ちに対する戸惑いと恐怖、薄っぺらい恋とか人付き合いに終始している真田さんのおめでたい生き様への嫌悪、そんなやつに屈してしまっている自分への悔しさ、何もわかってない担任へのがっかり感、親に気づいてほしいけど自分から訴えるのは悔しいというもどかしさ、そういう悩みをそれぞれ抱える仲間の存在に励まされること、闘っていることをわかってくれた喜多島先生の心強さ、最後はわかってくれて、しかもわかってない時も自分のことを思ってくれていたお母さんへの感謝、とかとか、全部そうだよなぁと、こころを応援しながら読みました。 小4の娘を重ねながら読みましたが、こういう物語を娘も読んだら、子どもなりの人づきあいの中で生きていくうえで、得るものが多いだろうなと思った。 精緻な伏線が最後に見事に回収されるストーリー展開も完全に引き込まれた。 でもちょっと思ったのは、昨今の小説はこのような伏線回収とか謎解き要素がないと特に子どもにはなかなか読まれないのかなという一抹の心配。昔からある児童文学の素朴なおもしろさとか学びとかも自分なりに理解して子どもに伝えていきたいと思う。

Posted byブクログ

2024/10/11

上巻ではなかなか鍵探しが進まないなーと思っていて、下巻は少し進む。 でもジワジワ進むわけじゃなく、終盤畳み掛けるように、これまでの伏線を回収していく。 伏線は、想像を3回くらい超えてきた。まさかそこまで?と。 リオンについてはおおよそ想像どおりだったけど、他はまじか!なるほど!...

上巻ではなかなか鍵探しが進まないなーと思っていて、下巻は少し進む。 でもジワジワ進むわけじゃなく、終盤畳み掛けるように、これまでの伏線を回収していく。 伏線は、想像を3回くらい超えてきた。まさかそこまで?と。 リオンについてはおおよそ想像どおりだったけど、他はまじか!なるほど!の連続。 エピローグまで必ず読むべきですね。 辻村深月さんは、プロットにものすごく長けてるんだろうな。事前に設定練り込んで、どこで何の情報出すか。最後ちゃんとつながるか。矛盾はないか。変なところでバレないか。 相変わらず素晴らしい。 こころ、リオン、マサムネ、フウカ、アキ、スバル、ウレシノ。 みんな好きだなー

Posted byブクログ

2024/10/11

下巻の途中から次々と伏線が回収されて、驚いたり涙ぐんだりと自分の気持ちの変化が忙しかったです。 読むのが遅い私ですが、先が気になっていつもより早く読み切ることができました。 私の中では、アキが幸せになってくれたことが本当にうれしかった!

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2024/10/07

この下巻からの展開は凄かった。いろんな伏線や、物語最後のクライマックスのところはページを読む手が止まらなかった。上巻は展開の波が少なく、少し物足りなく感じるところもあったが、ちゃんと最後まで読めて良かった。 アニメ映画も観ましたが、個人的には原作の方が良かった。最後のエピローグに...

この下巻からの展開は凄かった。いろんな伏線や、物語最後のクライマックスのところはページを読む手が止まらなかった。上巻は展開の波が少なく、少し物足りなく感じるところもあったが、ちゃんと最後まで読めて良かった。 アニメ映画も観ましたが、個人的には原作の方が良かった。最後のエピローグには「そうだったのか!」と納得。本編の最後のシーンでは、青春の清々しさを感じることができた。

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2024/10/07

結構な厚みで、上下ある本だったので、 読む前はなんとなく躊躇してしまっていたのですが 読み始めたら3日で読み切ってしまいました。 それほど物語に入り込んでしまう。 生き詰まっていた心が、生きやすくなる 素敵なお話でした。 人との繋がりを大事にしたいなって思いました。 現実世...

結構な厚みで、上下ある本だったので、 読む前はなんとなく躊躇してしまっていたのですが 読み始めたら3日で読み切ってしまいました。 それほど物語に入り込んでしまう。 生き詰まっていた心が、生きやすくなる 素敵なお話でした。 人との繋がりを大事にしたいなって思いました。 現実世界でこんなファンタジーなことはないけれど 辛いときに手を差し伸べてくれる人 寄り添って助けてくれる人 ぜったいにぜったいにいます。 ぜったいにいるから、 生きることに疲れてしまった人も ぜったいに生き抜いてほしい。 読み終えて、心が温かくなって、 また生きることをがんばれそうです。

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2024/10/01
  • ネタバレ

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めっちゃ良かった。 パラレルワールドじゃなく時間がズレてるっていうのまでは想像できてたけど、オオカミさまの正体と喜多嶋先生の正体は全くわからなかったので明らかになったときはもう、もう、胸がいっぱいになった。というか泣いた。 会いに来てくれたんだと思った。会えたんだと思った。 助けてもらったから、今度は助ける側に回ったんだ。なんて美しいんだ。 大人びてると思ったら本当に一番年上だったスバルくんが好きです。飄々としてるようで悲しげで良い。 マジで良作。

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2024/10/14
  • ネタバレ

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面白い!あきが喜多島先生だったのは、喜多島先生がストロベリー茶を渡したときからわかっている。あきもストロベリー茶が好きだし❤️映画版のやつだけど、エンディングが感度てきです!ぜひ見てくださいね!一部上巻の話!

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2024/09/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最高におもしろかったです。文章も読みやすいし、ファンタジーだけど現実で起こるリアルな問題に直結していてファンタジー感があまりせず、よかった。アキが喜多島先生なのかなっていうのはなんとなくわかったけど、オオカミ様がリオンのお姉ちゃんだったとは…そして、最後の最後まで時空を超えた伏線回収にあっぱれでした!!辻村深月さん、天才です、本当。読んだ後に、凝り固まった心が温まって優しく緩む感じがしました。この本に出会えてよかった。

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2024/09/22

流石、辻村深月。 登場人物、舞台、城でのルール、全ての設定に無駄が無い。全て物語で繋がるのがすごく気持ちが良かった。 読んでいる中で、「あ」、「あ」って思う事が多かった。 特に感じたのは、私が読んでいて「パラレルワールドで時代が違う」と序盤の方に気付いていた。しかし「パラレルワー...

流石、辻村深月。 登場人物、舞台、城でのルール、全ての設定に無駄が無い。全て物語で繋がるのがすごく気持ちが良かった。 読んでいる中で、「あ」、「あ」って思う事が多かった。 特に感じたのは、私が読んでいて「パラレルワールドで時代が違う」と序盤の方に気付いていた。しかし「パラレルワールドでも時代が違うだけなら現実世界でも再開できるよね」となった時、衝撃を感じた。なんでそんな単純な事に気づかなかったのかと。 上巻で積み上げてきた設定を、下巻ではこのような衝撃の連続だった。 子供との接し方については、学校や家族以外のコミュニティに参加させた方が良いと思った。子供が逃げれる環境「自分の居場所はここだけじゃない」と思えることが大事だ。

Posted byブクログ