かすがい食堂 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
伽古市圭市さん、初読みです。「かすがい食堂」、2021.3発行。春日井楓子25歳は、祖母朝日80歳が営む駄菓子屋かすがいの後を継いだ。母子家庭、小4、9歳の翔琉(かける)に食事を作ったのを契機に、週2回、安く夕食を提供するかすがい食堂を開店。拒食症の高校生や生活困窮世帯の小学生などに食事を作りながら、悩みごとの解決に頑張る姿を描いた小説。シリーズもののようで、今後が益々楽しみな作品です。
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ご飯を食べさせたくなるのはわかるけど親から怒られるよ…と思ってしまう自分も嫌になるが、簡単なようで難しい問題が今後も続くのだろう。続きが楽しみ。
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あっという間に読めてしまう。文章が、平易。 駄菓子屋をやっていると、自然と子どもたちのことが、わかってくるし、気にもなってくるだろう。ちょっと、介入しすぎで、おせっかい。簡単に解決する。子どもにお説教ぽくないようにと言いながら、お説教ぼい。
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初読の作家さん。図書館の蔵書リストで目が合ったと思う。 …ほんで、また、面白い作家さんに出会ってしまったね…。 ガッとイッキ読みして、続編があることに小躍りしたわ。 食べて前向きになる! っていう話が好きなんやなあ。 テーマはわりと重めなのに、なぜかさくさくポップに進んでい...
初読の作家さん。図書館の蔵書リストで目が合ったと思う。 …ほんで、また、面白い作家さんに出会ってしまったね…。 ガッとイッキ読みして、続編があることに小躍りしたわ。 食べて前向きになる! っていう話が好きなんやなあ。 テーマはわりと重めなのに、なぜかさくさくポップに進んでいく。 それって楓子さんのキャラにもよるんかもしれへんけど、著者の文章が読みやすいからもあると思う。 妙なたとえやけど、「給食のおにいさん」の最初もこんな感じやった。 (そういや「給食のおにいさん」はドラマ化されてたよな。このタイトルも、ドラマ化したら面白い作品になりそう、と、思った) 読みやすい=軽い ではないのよね。 砕けた文章やったらいいってわけではない。そのあたりの匙加減がライトノベルの味やと思うんやけど、続きはどんな感じになっていくんかな。 楽しみ。 連作短編なのもいい。かすがい食堂に登場する子供たちはみんなまっすぐで、すごい、いい子たちやなあ。 彼らの成長も、少しずつでいいから書いていってくれたらうれしいな。 あと、かすがい食堂の「かすがい」が「春日井」っていう苗字やったのはちょっと驚いた。 でも、そういわれてみたらそうなるのか…。笑
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子ども食堂を始めた駄菓子屋の楓子。 ちょっと子ども達の生活に介入し過ぎでは、なんて思ってしまう。 まあ、こういう人がいないと大変な子ども達が世間から見えなくなってしまうのかもしれない。 現実に起こっていることだ。 もう少し子ども達の背景も描いてほしいなあ。 それによって「かすがい...
子ども食堂を始めた駄菓子屋の楓子。 ちょっと子ども達の生活に介入し過ぎでは、なんて思ってしまう。 まあ、こういう人がいないと大変な子ども達が世間から見えなくなってしまうのかもしれない。 現実に起こっていることだ。 もう少し子ども達の背景も描いてほしいなあ。 それによって「かすがい食堂」の存在意義も浮かび上がってくるような気がするが。
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凄惨な殺人現場だの、少女監禁虐待だの、おどろおどろしい本を続けて読んだので(^ ^; ちょっと「一休み」したくてチョイス。 主人公は、映像業界で働いていたが、心折れて実家に戻り、祖母の経営していた駄菓子屋をついでのんびり商売している女性。ひょんなことから、恵まれない環境で暮らす...
凄惨な殺人現場だの、少女監禁虐待だの、おどろおどろしい本を続けて読んだので(^ ^; ちょっと「一休み」したくてチョイス。 主人公は、映像業界で働いていたが、心折れて実家に戻り、祖母の経営していた駄菓子屋をついでのんびり商売している女性。ひょんなことから、恵まれない環境で暮らす子どもとの縁ができ、何かできることを、と格安で食事の提供を始め、その和が徐々に広がっていき...というのが大きな流れ。 正直、割とありがちな設定だし、訳知りのおばあちゃんも割とステレオタイプのキャラクターとも言える。が、そんな「普遍的」であるが故に、作者の筆力や心遣いが光る、とも言える。 貧困やネグレクトなど、どうしてもテーマは重くなりがち。だが決して暗い話にも「お涙頂戴」にもなっていないのはさすが。主人公もスーパーマンではないので、常に悩む。自分が大したことをできる訳では無いし、干渉しすぎないよう自らを律している。 逆境にいる子供たちにも、それぞれ言い分があるし、子どもなりに周りに気を遣ってもいる。その様がけなげであり、また涙を誘いもする。誰も「悪い人」がいなくても、不幸というのは起きてしまうものだ、という現実。その中で生きるしかない子供たちに、温かい食事を差し出す「駄菓子屋のおばちゃん」は、問題を解決することはできなくとも、子供たちが前向きな一歩を踏み出す手助けにはなっている。確実に。 世の中、大きな理想論を広げるだけで、結局何もできない...ということの方が多いように思う。が、目の前の一食を提供する、その小さな「行動」こそが、人に「一歩を踏み出す勇気」を与えてくれるに違いない。 連作短編集の、最終話でおばあちゃんが言う「何でも一人で抱え込もうとするのが、あんたの悪い癖だ」という一言にハッとして、周りを「巻き込む」ことを学ぶ主人公。「巻き込まれた」子供たちも、目覚ましい活躍を見せる。人は、誰か他の人から「必要とされる」ことが、無条件に嬉しいものなのだ。 これから十年、二十年経っても、この駄菓子屋が「世界から貧困を無くす」ことは絶対にできまい。それでも、関わった人々の、それぞれの小さな一歩は、着実に世界を明るい方へと導く力になる、と信じたい。
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登場人物は好感持てるけどちょっと上手くいきすぎなお話かなな。あれ、これで終わり?と思ったら続編発刊されたのですね。読むか否か微妙です。
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事があまりにもうまく進んでいくのは小説ゆえに致し方ないかもしれないけど、それにしてもうまいこといくなぁという印象は受けた。 収録4編それぞれが、それだけで1冊分になりそうなところを端折ったような感じもした。 それはそれとして、今の日本が抱えるこどもに関わる社会問題を可視化する内...
事があまりにもうまく進んでいくのは小説ゆえに致し方ないかもしれないけど、それにしてもうまいこといくなぁという印象は受けた。 収録4編それぞれが、それだけで1冊分になりそうなところを端折ったような感じもした。 それはそれとして、今の日本が抱えるこどもに関わる社会問題を可視化する内容になっている。 それだけに、一つひとつもっと深めても面白いかもしれないけど、そうしたら重くなっちゃうのかな?という気もする。 ともあれ、こどもに関わる職や立場の人は読んでほしい。
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子どもたちを救うことによって、 主人公も成長していく様子が 読みやすかった。 誰かと食卓を囲うことで 心と身体が満たされていく、 そんな大切なことを伝える作品。
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ネグレクト、貧困、摂食障害…子供を取り巻く重めの題材を扱っているのに、あまり心を動かされなかった。子ども食堂のお話だと勝手に期待し過ぎてしまったのかも知れない。兎に角、2話のラスト10行程があまりにも蛇足に感じで一気にさめてしまった。
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