おまじない の商品レビュー
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弱さを認めるきっかけを掴むお話。きっかけを掴んだ後の物語も、読みたいな。気づいて掴みかけてもすり抜けてしまったり、別のことに応用できないことがほとんどだと思うから。感触をしっかり掴むまでの葛藤や回り道を、いろんな人の視点で歩んでみたい。 個人的には「燃やす」が好き。他者から否定された自分を、自分も否定する必要はないっていうことかなと思う。ラストで、おばあちゃんを否定していろんなものを燃やしていたお母さんが、おばあちゃんの火葬で号泣するのも象徴的。否定してはいても大切な存在だったりする。だからこそ、人の否定や肯定をそのまま鵜呑みにしても仕方がないよなあと思った。 西さんの本は、いろんな人を受けて入れてくれる懐の深さと、読む人の心を救う優しい視点を持っていて好き。
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女性にオススメしたいし、じゃない人にもオススメしたいw この本のテーマ「弱さを認める」 みんな弱い。自分も弱い。その前提を持つだけで、変わって見える色んなことが。 「お前がお前やと思うお前が、そのお前だけがお前やねん。」
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母親のすすめられ孫係のみ読んだ。 家族や友人、バイト先の人との関わり方に悩んできたが、一人一人に態度を変えることに悩みが会った。これを読み、その人にあった関わり方があるし、みんなもそうかもしれないと思えるようになった。 素直にこれを感じられるように成長したい
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孫係とイチゴとマタニティ、ドラゴン.スープレックスが面白かった。 職場や家庭や学校、嫌だなーと、落ち込んでいる時に読んだら少し元気になれる。 孫係のおじいちゃんとおばあちゃんの夫婦憧れる。そんなパートナーに出会いたかった。 イチゴの浮ちゃんは理想だ。あんなに揺るがなくイチゴを貫ける浮ちゃんのような人間になりたかった。周囲に合わせる事しかなく、自信をなくしたモデルの主人公が、浮ちゃんに会いたくなるのが、わかる。 マタニティは何故にこんなに妊娠に揺らぐ(特に出来ちゃった)女性の気持ちが描写出来るの?!とびっくり。ずっとどうしようもなく、悩んでいた事が下らないテレビのコメントに救われる最後も凄く共感する。 ドラゴンスープレックスは出てくる登場人物みんな個性的だけど、いい人達でこういう雰囲気がダイバーシティインクルージョンなのかなとか。レゲエのダミアンもおっさんもめっちゃいい人。誰も否定せず受け入れてくれる。(コーラを毒だと言っていた裕子さんが、最後お母さんとハーブ吸って終わるのもいい)
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図書館で借りた。本屋で前から帯の長濱ねるの「何回読んでも、自分にとってのヒントやおまじないになる言葉が見つかる魔法の本です。」コメントに惹かれて買うか迷っていたけど私には合わなかったってのが素直な感想。おまじないって題名から優しい話をイメージしてたけどまあまあえげつないことが書い...
図書館で借りた。本屋で前から帯の長濱ねるの「何回読んでも、自分にとってのヒントやおまじないになる言葉が見つかる魔法の本です。」コメントに惹かれて買うか迷っていたけど私には合わなかったってのが素直な感想。おまじないって題名から優しい話をイメージしてたけどまあまあえげつないことが書いてあったり強烈なキャラの登場人物が多くて題名とのギャップを感じてしまった。良い意味でも悪い意味でも印象に残ってるのは「あねご」と「いちご」。1番おまじないって題名にあっていると個人的に感じたのは「燃やす」。焼却炉のおじさんの謙虚さというか優しさが良かった。
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母親であったり祖父母であったり、友人であったり、知り合った誰かであったり…この世に生きている限り誰かしらと結ぶ様々な人間関係の短編集。 そこから西さんの言いたいことを探るのはわかりそうでわからなくてやはり難しい。けれど、最終話の「お前がお前やと思うお前が、そのお前だけが、お前やね...
母親であったり祖父母であったり、友人であったり、知り合った誰かであったり…この世に生きている限り誰かしらと結ぶ様々な人間関係の短編集。 そこから西さんの言いたいことを探るのはわかりそうでわからなくてやはり難しい。けれど、最終話の「お前がお前やと思うお前が、そのお前だけが、お前やねん」の言葉がズシンと胸に響いた時、あぁこの一言を届けたくてこの愛ある作品たちが生まれたのかと腑に落ちた。 『孫係』の「私たちは、この世界で役割をあたえられた係なんだ」も深く印象に残る。 読後に思う「西加奈子ってええなぁ」は最高の安心感。
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「弱いことってそんなにいけないんですか?」 「弱い人間でも生きていけるのが社会なんじゃないんですか?」 「自分が弱い人間なんだってはっきり自覚したら、ぼく、強がってた時よりなんていうか、生きやすくなったんです。自分の弱さを認めたら逆に強くなれたんです。」 マタニティのこの言葉が刺さりました……。
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一つ一つのお話に紡がれている言葉が心に、染みました。魔法のような文章でとても心地良かった印象です。西加奈子さんの作品は、「サラバ!」以来読んでなかったのですが、たまたま表紙に元欅坂の長濱ねるさんの帯文が目に入り手に取ったのですが、何かダメージを受けたりした人に染みるというか、自分...
一つ一つのお話に紡がれている言葉が心に、染みました。魔法のような文章でとても心地良かった印象です。西加奈子さんの作品は、「サラバ!」以来読んでなかったのですが、たまたま表紙に元欅坂の長濱ねるさんの帯文が目に入り手に取ったのですが、何かダメージを受けたりした人に染みるというか、自分がやるせのない思いでいる時にこの作品に出会って変われたと、西加奈子さんのユーモアあふれる文章が心に変化させてくれる。そんな感想を持ちました。中でも「ドラゴン・スープレックス」という作品は、とても心から笑えたし、心から共感できました。「あの人には、あかんもんが憑いてると、あかんもん憑くからあかん」その言葉が口癖なおばあちゃんに翻弄される曾孫の女の子の物語で、変わった人々に囲まれて生きていく模様がユーモアに描かれています。とても心に響きました。
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本を好きになるきっかけになった一冊。 本ってただ暇つぶしに読むのではなくて、心が少し楽になれたり、救われたりするんだと気付かせてくれた。
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一編、一編なんとなく共感できる部分があって 何かが劇的に変わるわけでもなんでもないけど 励まされるようなお話が多かった まさにおまじないみたいな ちょっと刺さる名言もあって うーん良かった、みたいな 巻末の長濱ねるさんと作者の対談からは 西加奈子さんのエネルギーを感じた 若...
一編、一編なんとなく共感できる部分があって 何かが劇的に変わるわけでもなんでもないけど 励まされるようなお話が多かった まさにおまじないみたいな ちょっと刺さる名言もあって うーん良かった、みたいな 巻末の長濱ねるさんと作者の対談からは 西加奈子さんのエネルギーを感じた 若いっていいねぇ 歳をとるっていいことだよ どっちもよく聞くけど ちょうど私は今中間くらいで 若い人にどっちの言葉が出てくるかって 私が私の過ごした時間、決めたことをどれだけ受け入れているのかにもよるのかもって思った 全体を通してありのままでいいやん って言ってくれてる感じの本
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