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紅蓮の雪 の商品レビュー

3.8

38件のお客様レビュー

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2021/03/21

双子の姉、朱里が自殺した。婚約破棄を決めてすぐに。弟の伊吹は疑問に思い、調べると一週間前に大衆演劇に行ってることが分かった。それからひょんなことからその世界に身を投じる伊吹。大衆演劇のディープな世界とは。朱里の死の謎は・・・ 不自然な設定を「読まされる」苦痛&美学。ある意味何人...

双子の姉、朱里が自殺した。婚約破棄を決めてすぐに。弟の伊吹は疑問に思い、調べると一週間前に大衆演劇に行ってることが分かった。それからひょんなことからその世界に身を投じる伊吹。大衆演劇のディープな世界とは。朱里の死の謎は・・・ 不自然な設定を「読まされる」苦痛&美学。ある意味何人も殺すサイコキラーよりも偶然が左右しすぎて(必然?)あり得ない世界を堪能する。途中まで読みにくかったが、ある程度いくと納得。ラスト近辺は流石。 大衆演劇とはどういうものかを学ぶ的側面60%、人の業を学ぶ20%、ストーリー展開20%といったところか。

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2021/03/18

03月-20。4.0点。 双子の姉が突然自殺。遺品の中に大衆演劇のチケットが。 自殺の理由を探るため、劇団を訪れる主人公。。。 両親に愛されない双子の姉弟の、謎が明かされていく。 この作者はこういうの書かせると、ホントに上手い。後半は怒濤の展開。

Posted byブクログ

2021/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ここ最近爽やか系が続いて、作風変わった?と心配しつつ物足りなさを感じていた遠田作品。今作は、作者自ら「ドロドロにも程がある」と言っていたので楽しみにしていた。 読みやすく先が気になる展開、鉢木座の面々の個性、慈丹の眩しいばかりの魅力に心沸き立つ。だけど肝心の主人公・伊吹がなんともいけない。今までの作品では暗いなら暗いなり、重いなら重いなりの魅力があったのに、今回はどうにも伊吹を好きになれない。それどころかイライラさせられるばかり。 それはひとえに「汚い」という思いへの共感が湧かないからだと思う。 確かに両親は禁忌を犯したのだろう。だけど子供たちにとってはそこまでのことかなと。今のご時世、同性同士の事実婚もありだし、遺伝学上はどうあれ、そこまで死ぬほど自分を汚いと悩むべきことなのかな〜と疑問。周りの気持ち悪がり方が昔の感覚すぎる。このテーマなら、時代設定を50年前くらいにしても良かったのではと思う。 作者もそこのところ「時代錯誤感が出ている」と自覚しているようだけど、結局最後まで伊吹のような若者がそこまで自虐に走ることに納得しきれずに読了。 慈丹の美しさ、真っ直ぐさに救われ、ラストは爽やかな気持ちで終われたのが救い。

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2021/03/05

ゲップが出るくらいの遠田ワールドでした。まあ面白いので一気読みでしたが、この大衆演劇とか歌舞伎などは苦手なのでついて行くのが大変かなあ。

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2021/03/03

遠田潤子さんの本は毎回一気読みしてしまう。 謎の出し方が絶妙で、とにかく先が気になって途中でやめられなくなる。 今回も生い立ちから不幸な登場人物だらけだが、最後は爽やかな気持ちで読み終えることが出来た。 いつも何があっても生きていくという強いメッセージが伝わってくる。 大衆演劇と...

遠田潤子さんの本は毎回一気読みしてしまう。 謎の出し方が絶妙で、とにかく先が気になって途中でやめられなくなる。 今回も生い立ちから不幸な登場人物だらけだが、最後は爽やかな気持ちで読み終えることが出来た。 いつも何があっても生きていくという強いメッセージが伝わってくる。 大衆演劇という今まで殆ど知らなかった世界が描かれていたのも面白かった。

Posted byブクログ

2021/03/01

ふらっと立ち寄った図書館で新書コーナーにあったので、即借り笑 相変わらず話に引き込む展開づくりがうまい。。 未知なる大衆演劇の世界も知れて、それ含め面白かった。

Posted byブクログ

2021/02/26

今回の遠田作品は大衆演劇が舞台。 近親婚がタブー視され始めたのは、江戸時代前後かららしく、意外と歴史は浅い。 身近にいたら多少ビックリはするだろうが、 そんなに汚らわしいことなのだろうか。 私は女だらけの4姉妹で育ってきたので余り想像は出来ないのだけれど。

Posted byブクログ

2021/02/10

双子の姉が自殺をした。突然の出来事に弟や元婚約者は、信じられないでいた。姉は自殺する1ヶ月前、突然婚約を解消した。なぜ?遺品を整理しているうちに、ある大衆演劇の版権のチケットが。自殺する一週間前だったので、その足取りを辿ろうと訪ねる。 そこで、若座長からスカウトされる。戸惑いなが...

双子の姉が自殺をした。突然の出来事に弟や元婚約者は、信じられないでいた。姉は自殺する1ヶ月前、突然婚約を解消した。なぜ?遺品を整理しているうちに、ある大衆演劇の版権のチケットが。自殺する一週間前だったので、その足取りを辿ろうと訪ねる。 そこで、若座長からスカウトされる。戸惑いながらも大衆演劇の道に踏み込みながら、姉の自殺の真相に迫っていきます。 姉の死の真相もそうですが、大衆演劇の魅力も描かれていて、その描写は美しく儚く、切なかったです。兄弟愛、家族愛、禁断の愛など良くも悪くも色んな「愛」が詰まっていました。 特に遠田さんの大衆演劇「愛」も伝わってくるくらい、大衆演劇の裏側や演者たちの芝居に対する愛などちょっと見てみようかなと思わせるような表現でした。 テレビでしか大衆演劇について知らなかったのですが、その裏側では壮絶な戦いが巻き起こっていて、改めてその奥深さを知りました。 最初は姉の死の真相に迫るということでミステリー要素かなと思いましたが、そこは一旦置いて大衆演劇での苦悩が描かれています。歌舞伎とも演劇とも違った手法やお客さんとの距離、楽しませるために色々なことをしている描写に凄まじさを感じました。改めて梅沢富美男さんや早乙女太一さんなど演劇人の魅力や素晴らしさを再発見しました。 弟の大衆演劇生活がちょっと落ち着いた頃に事態は急変し、弟の家族の秘密や姉の死の真相について迫っていきます。怒涛の如く、次々へと色んな出来事が起きるので、その世界観に引き込まれました。過去を振り返りながら、姉と弟との壮絶な過去が描かれるのですが、精神的に過酷すぎて酷いなと思いました。 後の方で、その真相が分かるのですが、とにかく複雑に絡まりすぎて、濃厚な人間ドラマを見ているようでした。 そして最後のシーンは感情と感情とのぶつけ合いで、ジーンと感動しました。それまでも登場人物たちの感情のぶつけ合いが多くあったのですが、最後が一番印象深く、涙を誘いました。現実だけれども、芝居を見ているかのようでした。 重厚感あふれる言葉、登場人物の表情、ついついページを捲るのがたまりませんでした。 様々な過去を経てからの人生に新たなる幸せの1ページを送って欲しいなと思いました。

Posted byブクログ