女の子はどう生きるか の商品レビュー
数年前、上野千鶴子さんの東大入学式での祝辞に、ものすごく衝撃を受けました。 私自身、女であることを嫌だと思ったことはないけれど、女であることによる不自由や不利益を感じたことも多々あった中で、上野さんの祝辞から発せられるメッセージが心に残っており、たまたま見つけたこの本も手に取って...
数年前、上野千鶴子さんの東大入学式での祝辞に、ものすごく衝撃を受けました。 私自身、女であることを嫌だと思ったことはないけれど、女であることによる不自由や不利益を感じたことも多々あった中で、上野さんの祝辞から発せられるメッセージが心に残っており、たまたま見つけたこの本も手に取ってみました。(東大入学式祝辞もこの本に全文掲載されています) この本は10代の女の子向けに書かれているものですが、女であるが故に感じてきた、様々な場面でのモヤモヤした思いを晴らしてもらった気がします。 女は女のままで、弱者は弱者のままで、自分の思いのままに、安心・安全に生きていけるようにすることが大事なのだという一貫したメッセージに励まされます。これって、結局みんなにとって大事なことなのではないかな。 フェミニスト、とか、フェミニズム、とかを、何か激しい主張のように考えている方にこそ読んでいただきたい一冊です。
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自分が必要だと思った部分だけ読みました。 自分で選択して良い、世間体に囚われずに自分が納得できる、自分の幸せのために生きることを肯定してもらえる本でした。もう10代ではありませんが、大学卒業後にどんな人生を歩んでいきたいかを向き合うモラトリアム期間にしたいと思います。
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本が付箋だらけになるほど勉強になった。これまでいかに女性負担ありきで日本社会が進んできたかということが、これでもかこれでもかと出てくる。 歴史や法律、保険制度などの成立背景を知ることができ、自分のいまの環境は先人たちが切り開いてきたのだと、海外に比べたら周回遅れのジェンダー後進国...
本が付箋だらけになるほど勉強になった。これまでいかに女性負担ありきで日本社会が進んできたかということが、これでもかこれでもかと出てくる。 歴史や法律、保険制度などの成立背景を知ることができ、自分のいまの環境は先人たちが切り開いてきたのだと、海外に比べたら周回遅れのジェンダー後進国日本も、地道ながら進んできているのだと希望を持てた。 ただ気になるのは、質問者に対してあまりにも嫌味ったらしい受け答えをする箇所がたびたび出てくることだ。上野先生は第一線でこの道を切り開いてきた方だから、日本特有のの先入観にとらわれた質問者の問いにイライラされるのだろうが、この嫌味っぽさにしばしば疲れて何度か本を置いた。男性への敵意・嫌味が剥き出しの文章もあり、何もそこまで言わんでも...と思ったり。 岩波ジュニア新書が何歳対象なのかわかりませんが、子どもに全力で勧められるかというとちょっと足踏みしてしまうかも。ある程度自己を確立してから読んでほしいかな〜などと思ってしまう。 『これからの時代を生きるあなたへ』のほうが良いなぁ...と思った。 Q9への返答は特に、著者の偏見を感じた。Q35もここまで断定して良いものか(もちろん傷モノ発言については、古い、ありえねー!となりますが)。 専業主婦(夫?)への厳しい目線も、専業主婦の肩身を狭くし追い詰めるだけのような気もする。主婦を夫の脇役と断定してしまうのも、少し違う気が。社会の第一線で活躍している側から見れば、家庭のみに従事する者は脇役なのかもしれないが、性別に関係なく、家族をサポートすることが自分のやりがいという人もいるだろう。その人にとってそれは脇役ではなく自分で選択した主役だと思う。 色々書いてしまいましたが、私も日本しか知らずに働いてきた人間なので、古い価値観を知らぬ間に有しているのでしょう。気付かされることも多く、再読したいと思っています。 巻末のブック・リストもありがたい!興味のある本がいくつかあるので、ぜひ読んでみたいと思う。
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正直、「あーまだこんな話しなきゃいけない社会なのね」と大人はがっかりしちゃう本。でも、手渡して若い世代に疑問を持って欲しい。何より、「がっかり」と言いながらスッキリもする。個人的には、上野先生の言葉遣いが苦手で敬遠してきたところがあり、今回もそういう部分は否定できないのだけれど、...
正直、「あーまだこんな話しなきゃいけない社会なのね」と大人はがっかりしちゃう本。でも、手渡して若い世代に疑問を持って欲しい。何より、「がっかり」と言いながらスッキリもする。個人的には、上野先生の言葉遣いが苦手で敬遠してきたところがあり、今回もそういう部分は否定できないのだけれど、それ以上に「大事なこと」しか書いていない。早くこの本が「歴史的史料」になりますように!
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わかりやすいところと、簡単に書き過ぎてわからないところがあった。 特に、専業主婦について、政治家、企業、世の中のおじさん、みんなにとって都合の良いのだというのがよくわからなかった。気になるところはより深く自分で調べてみたい。
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10代から知りたい日頃のモヤモヤ、フェミニズムの歴史などなど上野先生節が聞いた言葉たちで丁寧かつばっさり語ってくれているのがほんとにスッキリする、かっこいい、憧れる……
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数年前から上野千鶴子さんの著書がずっと気になるも、購入及び完読は今回が初。 子どもの本専門店で自分向けに購入。 (25歳前後のムスメが2人いるがまったく読書をしないので) そもそも【ティーン向け】の著書だと読書を進めている時に気づいた次第。 【岩波ジュニア新書】発刊なのに(笑)...
数年前から上野千鶴子さんの著書がずっと気になるも、購入及び完読は今回が初。 子どもの本専門店で自分向けに購入。 (25歳前後のムスメが2人いるがまったく読書をしないので) そもそも【ティーン向け】の著書だと読書を進めている時に気づいた次第。 【岩波ジュニア新書】発刊なのに(笑) これは無理強いでも25歳前後(未婚)のムスメ達に読ませたい本。 (著者の造語でもある)クソバイスを強いられつつ育てられた自分。 母を反面教師にし「女の子だから◯◯〜べき」を一切口にすることなく育てるも義母も実母ほどではないが嫁(自分)と孫にクソバイス。 著者も同年代なのに、考え方や小気味よい文章が若々しく共感することばかり。 その中でも 【オレサマ•アイデンティティ】 【パートナーの呼び名について】 【情報はノイズから発生。ノイズのないところに情報は生まれない。ノイズはシステムシステムの間に発生 ∴1つのシステムの中に安住していると情報は発生しない】 →【違うシステムが接触することによってイノベーション(革新)が起きる】 「人生の最後に「あ〜生きててよかった、おもしろかった」って言えるように】(読者にもそう言ってほしい願い) まだまだ数えきれないが特に共感した部分。 今後も上野千鶴子さんの著書を購入して読んで更に自分らしく、少しカッコよく生きたい☆ ムスメにも、是非そんな生き方を望む。 2022,8,12〜9,5 5時間45分 東京都北区 青猫書房にて購入
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話題になった東大の入学式祝辞が気になって。 根拠と信念が感じられる素晴らしい祝辞だった。それだけに、本編の砕けすぎる表現にとてもがっかり。 中高生を対象に書かれた本だと思うが今の中高生はこんな文章でないと理解ができないのか。頻繁に出てくる(笑)や、クソみたいなアドバイス「クソバイ...
話題になった東大の入学式祝辞が気になって。 根拠と信念が感じられる素晴らしい祝辞だった。それだけに、本編の砕けすぎる表現にとてもがっかり。 中高生を対象に書かれた本だと思うが今の中高生はこんな文章でないと理解ができないのか。頻繁に出てくる(笑)や、クソみたいなアドバイス「クソバイス」など本書の格を落としていて、非常にもったいないと思った。QA方式のQが実際の質問かどうかは分からないが質問者の祖母や身内を小馬鹿にするような印象を受ける箇所もありせっかくの素晴らしい内容をモヤモヤした気持ちで読むことになった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
東京大学の入学式での言葉が随分話題になった上野千鶴子さんの著書。 この本を作った意図の部分で私は「それはこの本は作られるべくして作られたのだな」と感じました。 「君はどう生きるか」という本では男にしか向けられていない言葉。 ならば女の子に向けた本を作りたい。 それは上野さんは適任だったのだろうと思う。 男性へのヘイトも中々に織り込まれていますが、10年後この本が古くなっていることを切に願う。 こんなこと言わないといけない時代があったの? と笑われたい。 日本で夢をかなえるために必要なことは努力ではなく(真っ当な)男に生まれることなの? と思っていた若い頃の私にこれを届けたい。
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ジュニア新書というだけあって、比較的わかりやすい言葉でとっつきやすく身近に感じられるような口調で質問とそれに対する上野さんの回答が進んでいき、とても読みやすかった いくつかの質問では、それは質問内容からは決めつけられないのでは?と少し思うような場面もあったが、本に書かれていないだ...
ジュニア新書というだけあって、比較的わかりやすい言葉でとっつきやすく身近に感じられるような口調で質問とそれに対する上野さんの回答が進んでいき、とても読みやすかった いくつかの質問では、それは質問内容からは決めつけられないのでは?と少し思うような場面もあったが、本に書かれていないだけ(あるいは本文では端的にされた質問に書き換えられているだけ)で上野さんが回答を書かれるときにはもっと詳細な情報や背景があったのかと思えば腑に落ちるものばかりでもあった 学校、家、恋愛、社会、と段階を踏んでいったのも想定される読者の年齢に合わせたいい工夫だと思ったし、実際大人の読者にとっても興味深い視点の広がりになっていると思う 特にプロローグ(ご挨拶?)と話題になった東大入学式での祝辞がよかった。質問を読み進めたその先に読む、祝辞は、その当時読んだ時よりもずっと胸に刺さった この本が自分の中学高校(大学でもいい)時代にあったらよかったのに、と思ったし、 この本にたくさんのもやもやを意識し始めた小学生、中学生、高校生が出会って欲しいと強く思った 『フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。』 この言葉を胸に、これまで以上にフェミニズムを学んで、自分なりに解釈して、フェミニストを胸を張って名乗っていきたいと思った
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