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倒錯のロンド 完成版 の商品レビュー

3.5

37件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2023/03/14

久々に叙述トリック物を読んだが、やはり二度読みは必須だなと感じた そして不思議な感覚に陥る良い作品だった うまく作者のミスリードに引っ張られた 基本的な構成は日記調で進んでいくため読みやすい 真相が判明してからはなるほどなーという反面、安雄が少々おかしくなっていたということを...

久々に叙述トリック物を読んだが、やはり二度読みは必須だなと感じた そして不思議な感覚に陥る良い作品だった うまく作者のミスリードに引っ張られた 基本的な構成は日記調で進んでいくため読みやすい 真相が判明してからはなるほどなーという反面、安雄が少々おかしくなっていたということを鑑みてもそんなこと起こり得るか?(要約すると21回目を20回目と勘違いして送り逆ギレ) 自分の読みが浅いのかもしれないがご都合主義感があった ただ前述した通り全体的に読みやすい良い作品であり二回目からは別の観点から読めるため苦にならない

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2022/11/13

1回目を読んで、スッキリしない部分が多かったので2回目を通読。最初の評価は「言われているほど名作か?オチも…」という他の方と似たような感想だったが、2回目で「だからこういう表現なのか!ここはダブルミーニングだ。ここはこうでないと物語が成立しない!」などと、折原さんの細やかな伏線の...

1回目を読んで、スッキリしない部分が多かったので2回目を通読。最初の評価は「言われているほど名作か?オチも…」という他の方と似たような感想だったが、2回目で「だからこういう表現なのか!ここはダブルミーニングだ。ここはこうでないと物語が成立しない!」などと、折原さんの細やかな伏線の一つ一つに驚く。中には途中でネタバレまがいの記述もある。若干後出しの情報や不親切でずるいなーと思う部分も感じつつ、それでも星5つ! 噛めば噛むほど味が出る職人芸、といった感じ。作品自体は初読でも素直に読める。折原作品はこれが初めて。早く他の作品も読みたい。

Posted byブクログ

2022/10/21

ビックリした!なんで主人公の話もっと聞いてあげないのって思いながら読んでた。そういうことだったのね! 正直エピローグ(つづき)はなくても十分楽しめたけど、ここでは折原さんが自分で本作品の評価を書いているということになる?まさにそこに書いてある評価の内容で本作の賛否が分かれているん...

ビックリした!なんで主人公の話もっと聞いてあげないのって思いながら読んでた。そういうことだったのね! 正直エピローグ(つづき)はなくても十分楽しめたけど、ここでは折原さんが自分で本作品の評価を書いているということになる?まさにそこに書いてある評価の内容で本作の賛否が分かれているんだろうなぁ。客観的に良く見ていらっしゃる。

Posted byブクログ

2022/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

どんでん返しの名作の1つといわれる作品。 読んでいるときは、山本視点が「手記」となっていたためこっちに何かしらのトリックが隠されているのかと思っていたら、まさかの白鳥翔に仕掛けが施されていたとは思わなかった。まず最初に山本安雄が白鳥翔が既にデビューしている作家を新人作家と勘違いし、その小説の写しを作り小説に明るくない永島一郎が取ってしまった事で、更におかしな展開になっていくという所が構成がとても面白かった。 盗作された(と思っている)山本と盗作した(と疑われている本物の)白鳥の掛け合いはテンポが良く読みやすい物となっていながら、両者とも勘違いしたまま話が進んでいるのがそれなのに全く読者に秘密を悟らせないという構成がとても上手いと感じた。クライマックスに行くにつれて何重もの罠が一気に解かれ、読み切ったと思ったら、最後に衝撃の結末。まさか最後にあの人がそんなことをするのかと、彼のためとはいえ凄く切ないと感じてしまいました。そして、後書きのような最後の部分はフィクションかノン・フィクションかとても深い作品と思いました。 この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。 山本安雄:神谷浩史 白鳥翔:東地宏樹 城戸明:関智一 立花広美:内田真礼

Posted byブクログ

2022/06/19

面白かった。 が、初版当時ならもっとびっくりしたかも。 まさにタイトルの通りだった。 要所要所で作者の煽り演出もあり、かなり身構えながら読んでしまった。もっと気楽に楽しめば良かった。 ラストは丁寧な種明かしがあり良心的だが、 ロンドで踊らされて目が回った感。 しかしどこか...

面白かった。 が、初版当時ならもっとびっくりしたかも。 まさにタイトルの通りだった。 要所要所で作者の煽り演出もあり、かなり身構えながら読んでしまった。もっと気楽に楽しめば良かった。 ラストは丁寧な種明かしがあり良心的だが、 ロンドで踊らされて目が回った感。 しかしどこか京アニ事件が脳裏をよぎり、事実は小説よりも…、と時折ゾッとした。

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2022/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

叙述トリックミステリーとして何度か紹介されていてずっと気になっていた作品。 面白かったけど再読はないかな。。 叙述トリックの作品として、オチが「精神疾患持ち」「夢落ち」などはちょっとがっかりしてしまうためあまり好みではなく。。 完成版ならでは?の現実ともリンクしている構造は面白かった。 ---------------------------- ”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。受賞間違いなし、と自信を持って推理小説新人賞に応募しようとした作品が、何者かに盗まれてしまった! そして同タイトルの作品が受賞作に。時代の寵児になったのは、白鳥翔。山本安雄がいくら盗作を主張しても誰も信じてくれない。原作者は執念で盗作者を追いつめる。巧緻極まる仕掛けが全編に張り巡らされ、その謎が解き明かされていく衝撃、そして連続する衝撃! 叙述トリックの名手・折原一の”原点”に位置づけられる名作、32年越しの改訂が加わった新装完成版。

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2022/05/21

折原さんは初。 中盤から面白くなってイッキ読み。 テンポがよく読みやすい。 ラストの「どんでん返し」……。 なんとなく予想できちゃったので、衝撃度はいま一つ。初版が1989年とあるので、当時読んでいたら絶賛していたかも。 僕が叙述トリックに麻痺しているのもありますが、「やりすぎ感...

折原さんは初。 中盤から面白くなってイッキ読み。 テンポがよく読みやすい。 ラストの「どんでん返し」……。 なんとなく予想できちゃったので、衝撃度はいま一つ。初版が1989年とあるので、当時読んでいたら絶賛していたかも。 僕が叙述トリックに麻痺しているのもありますが、「やりすぎ感」が否めないです。 なので読後、スッキリよりモヤッとが強く、期待が大きかった分、反動で☆3。 ゴメンナサイ

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2022/03/31

衝撃の事実を突きつけられて終わるかと思ったら、そこから2回ほどの「まさか」が折り重なった。 自分自身、今読んでるものは何なのかわからなくなっていき、まさに登場人物の倒錯のロンドに自分も巻き込まれていくような不思議な感覚があった。 しかし、トリックとしては少し強引な感じが否めず、...

衝撃の事実を突きつけられて終わるかと思ったら、そこから2回ほどの「まさか」が折り重なった。 自分自身、今読んでるものは何なのかわからなくなっていき、まさに登場人物の倒錯のロンドに自分も巻き込まれていくような不思議な感覚があった。 しかし、トリックとしては少し強引な感じが否めず、『葉桜の季節に君を想うということ』や『ハサミ男』なんかに比べると少しズルいような気がした。 トリック自体は首をひねってしまうものもあるが、題材が面白く最後までキレイにまとまってることや難しい表現はなくスラスラと読みやすいこと、終わるかと思ったら隠し玉がまだあって驚かされたことなどを考慮して★4つにする。 サラっと読めるのでオススメの作品です。

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2021/12/10

 叙述トリックものでは殿堂入り文句なし。アイラ・レヴィン「死の接吻」、筒井康隆「ロートレック荘事件」と並ぶ名品だ。  作家として生きるため、賞を狙う主人公「山本」の努力と苦闘がなんとも生々しい。終盤、「衝撃的などんでん返しが、あなたを待っています」と挑戦状ともいうべき文章が。こ...

 叙述トリックものでは殿堂入り文句なし。アイラ・レヴィン「死の接吻」、筒井康隆「ロートレック荘事件」と並ぶ名品だ。  作家として生きるため、賞を狙う主人公「山本」の努力と苦闘がなんとも生々しい。終盤、「衝撃的などんでん返しが、あなたを待っています」と挑戦状ともいうべき文章が。これだけハードルを上げていいのか?と身構えてページをめくったが、見事に乗り越えてきた。脱帽!

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2021/11/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

折原一さん「異人の館」に続いて2作品目でした。 やはりこの方は叙述トリックに非常に長けていますね(何様だ笑) 読みながら違和感を感じつつ、終盤の解説を読んでスッキリしました。 まさか主人公が最初から狂っていたとは思いませんよね笑 道尾秀介さんの「向日葵の咲かない夏」を思い出しました笑 そして最後の解説も面白かったです。

Posted byブクログ