ゴールデンタイムの消費期限 の商品レビュー
天才は2種類あると思う。ひとつは最初からその才能に恵まれている人。もうひとつは努力でその才能をキープすることができる人。この物語の登場人物たちはみんな後者だ。自分たちのことを「元・天才」なんて呼んだりするけど、この出来事をきっかけにまた新たな努力を重ねて天才の域に達することができ...
天才は2種類あると思う。ひとつは最初からその才能に恵まれている人。もうひとつは努力でその才能をキープすることができる人。この物語の登場人物たちはみんな後者だ。自分たちのことを「元・天才」なんて呼んだりするけど、この出来事をきっかけにまた新たな努力を重ねて天才の域に達することができそうな気がする。みんなのこれからの未来を応援したい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
かつての天才達が招待されたのは、「レミントンプロジェクト」 それは才能を蘇らせるため、AIが導入された国家計画。元天才児達は、才能を取り戻すことができるのか。 「才能を失っても生きていていいですか」 帯の言葉に、最初は大げさだなと思った。才能があったというだけでも凡人からは十分じゃないかと思ったから。 でも、一度天才となってしまったらいつまでも逃れられない何かが存在することを知った。 才能があることは、果たして幸せなのか。それは自分の意に沿うものなのか。単純に羨ましいと感じてたそれは、読み終わった後には分からなくなっていた。 AIの力を借りて才能を取り戻そうとするという設定は、未来的でなかなか興味深かった。
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才能とは難しいものだ。 わたしには何もないから 逆に楽だけど、 世界中にどれくらい元天才扱いの 人たちがいるのかな。
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* ゴールデンタイムの消費期限 かつて天才と呼ばれた 映画監督、日本画家、料理人、将棋棋士、 ヴァイオリニスト、小説家 幼い頃から天才を背負った人は 何を与えられ、何を失ってきたのか 考えさせられます。 そして天才と呼ばれた才能に捧げてきた時間を 取り戻すAIを使ったプロジ...
* ゴールデンタイムの消費期限 かつて天才と呼ばれた 映画監督、日本画家、料理人、将棋棋士、 ヴァイオリニスト、小説家 幼い頃から天才を背負った人は 何を与えられ、何を失ってきたのか 考えさせられます。 そして天才と呼ばれた才能に捧げてきた時間を 取り戻すAIを使ったプロジェクトに参加し、 天才は再生されるのか。 それとも自己を見つめ直すのか。 人間って変化する逞しい命なんだと 考えさせられました。
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天才は期待という名のプレッシャーと、自分の分野に対する愛と、人生との板挟みにあるものなんだと思った。 よく捻られたストーリーにグッと引き込まれ、感情を強く揺さぶられた。スラスラ読めた。 作中の人物に僕が重なるシーンがいくつもあって、たくさんの共感があった。 過去の僕にはでき...
天才は期待という名のプレッシャーと、自分の分野に対する愛と、人生との板挟みにあるものなんだと思った。 よく捻られたストーリーにグッと引き込まれ、感情を強く揺さぶられた。スラスラ読めた。 作中の人物に僕が重なるシーンがいくつもあって、たくさんの共感があった。 過去の僕にはできたのかもしれないが、今の感動を自分の言葉で表すのは今となっては難しい。 だから、文中で一番共感できた、一番心に響いた主人公の台詞で代えようと思う。 "「勝手に期待されて失望されて、・・・・・・そんな目で見るなら、最後まで愛してくれればいいのに」" (P308 L16より) 何度も読み返したい大好きな一冊になった。
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かつては各分野で天才と誉めそやされ、しかし現在は世間から見放された存在になってしまった少年少女。彼らが一堂に集められ行われる、AIを用いた「レミントン・プロジェクト」。この計画によって彼らは蘇ることができるのか。苦さと優しさを感じさせられる青春小説。 好きなことを仕事にできれば幸...
かつては各分野で天才と誉めそやされ、しかし現在は世間から見放された存在になってしまった少年少女。彼らが一堂に集められ行われる、AIを用いた「レミントン・プロジェクト」。この計画によって彼らは蘇ることができるのか。苦さと優しさを感じさせられる青春小説。 好きなことを仕事にできれば幸せ、というのは当たり前のことのようなのに、そうとも限らないのかな……。何の分野にせよ、特殊な才能を与えられるというのは素晴らしいことだし、能天気に羨んでしまいますが。その才能ゆえに周りから期待されどんどんハードルを上げられてしまう「天才」たち。こうなると才能というのは祝福なのか呪いなのか、諸刃の剣なのかもしれません。若いうちに進む道を狭められて、逃げることもできなくなるのはひどく残酷に思えました。 それでも好きなものを好きでいられることは強いですね。これは天才でなくても才能のかけらすらなくても、誰にとっても同じだと思います。好きなものを好きでい続け、それと一緒に生きていくことができれば。誰かに認められることがなかったとしても、一番幸せなことじゃないのかな。
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過去に天才ともてはやされていた6人。レミントンというAIとセッションすることにより、再び天才として復活させようとする国家プロジェクトに参加する。 共同生活の中でレミントンとの関係や、自己を振り返り、苦悩し、同じような境遇の仲間たちとの触れ合いから、各々が進むべき道を見つけて行く。...
過去に天才ともてはやされていた6人。レミントンというAIとセッションすることにより、再び天才として復活させようとする国家プロジェクトに参加する。 共同生活の中でレミントンとの関係や、自己を振り返り、苦悩し、同じような境遇の仲間たちとの触れ合いから、各々が進むべき道を見つけて行く。 文体が読みやすくスラスラ読める。 重い感じではなく、素直に登場人物の感情が頭に入ってきて、私だったら…と考えつつ、最後はとても爽やかで晴々とした気持ちになった。頑張れ!
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綴喜文彰18歳は天才小学生と言われた小学4年生でデビューした小説家です。 しかし中学2年の時に出した三冊目の『春の嵐』の大ヒット以来四冊目がずっと書けずにいました。 その綴喜が若い世代の天才を一つのところに集めて交流させる十一日間の合宿に招かれます。 そのレミントンプログラムに...
綴喜文彰18歳は天才小学生と言われた小学4年生でデビューした小説家です。 しかし中学2年の時に出した三冊目の『春の嵐』の大ヒット以来四冊目がずっと書けずにいました。 その綴喜が若い世代の天才を一つのところに集めて交流させる十一日間の合宿に招かれます。 そのレミントンプログラムには同じ年ごろの別の分野の参加者が他に5名いました。 天才料理人の真取智之。ヴァイオリニストの秋笠奏子。帝都藝大三年で日本画を描く秒島宗哉。将棋の御堂将道。映画監督世界のナギデラの娘、凪寺映深。 しかし六人の天才と呼ばれた若者たちはレミントンプロジェクトが「かつて天才と呼ばれていたのに今はもう活躍していない人間」をレミントンというAIとのセッションによって才能をもう一度開花させるものであると知って一度は愕然としてしまいます。 綴喜のプロジェクトは小説なのですが、レミントンのプロットはここにいる六人を登場人物とするミステリー小説を書き上げることでした。綴喜のミステリーと実際の六人はリンクしていくのか…。果たして犯人は誰で動機は何なのか…。 天才にとってはAIは脅威となるものなのですね。 最近時間に関する本を読んだので『ゴールデンタイムの消費期限』というタイトルは上手いと思います。 私はピアノを20年近くやっていたので、全く天才ではありませんが、この中では奏子の気持ちが一番よくわかる気がしました。
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小さい頃から天才と言われ続けて、親の期待を背負って、才能がないと気づいたときにはもう自分にはその生き方しか無くなっていて必死に縋るしかないというのはとても残酷だと思った。 注目されているときはみんながチヤホヤしてくれるが、才能がなくなった途端みんな離れていく。手のひら返し。 ...
小さい頃から天才と言われ続けて、親の期待を背負って、才能がないと気づいたときにはもう自分にはその生き方しか無くなっていて必死に縋るしかないというのはとても残酷だと思った。 注目されているときはみんながチヤホヤしてくれるが、才能がなくなった途端みんな離れていく。手のひら返し。 最終的にみんなが自分の生き方を見つけられて前に進んでいっていたのはとてもよかった。
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うーん…何か何も刺さらないなって思った。 最後の終わりに期待出来なかったし、期待しなくて良かったとか思う。 若さ故の浅はかさとか、弱さを感じる。 でも共感できないから、辛さとか描写が上手く出来る人じゃないと伝わらない気がした。 あとはAIについては、著者の知識不足を感じる。 何...
うーん…何か何も刺さらないなって思った。 最後の終わりに期待出来なかったし、期待しなくて良かったとか思う。 若さ故の浅はかさとか、弱さを感じる。 でも共感できないから、辛さとか描写が上手く出来る人じゃないと伝わらない気がした。 あとはAIについては、著者の知識不足を感じる。 何かあるのかと期待したけど、どっかから掻い摘んだ程度の知識。 ストーリー的に、若さと才能の苦悩、人と人工知能の融合みたいな感じだけど…。 味気無いというか、だらだら読み進めて終わったーって感じ。 読み終えた後の感情は、別の将棋アニメ面白かったなーという別のこと。 正直微妙。
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