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ゴーストハント(4) の商品レビュー

4.1

73件のお客様レビュー

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2020/12/28

1~3巻の解説や帯などで、4巻は怖いと知り、心してかかったのですが、想像以上に背筋が凍る内容でした。でも面白い。 ジェットコースターの上りのように、からからと音を立てながら冷たい風を浴びて行くような恐怖と緊張がある前半。ジェットコースターと言うよりはフリーフォールで振り回されたよ...

1~3巻の解説や帯などで、4巻は怖いと知り、心してかかったのですが、想像以上に背筋が凍る内容でした。でも面白い。 ジェットコースターの上りのように、からからと音を立てながら冷たい風を浴びて行くような恐怖と緊張がある前半。ジェットコースターと言うよりはフリーフォールで振り回されたような感覚の後半。この、怖いけど読みたい怖いけど……!の繰り返しの中毒感に、とても読み応えがあります。 今回はチーム・ゴーストハントに加えて依頼者・安原くんも味わいのある人物で好感がもてました。じわっと来るホラーとは裏腹に個性ある彼らのやり取りに安心もあり、このバランスの良さも良いです。 結末は「因果応報」の言葉がよぎる、後味の悪さと救いのギリギリのラインが攻められており、ヒトの心の深さを考えさせられる内容でした。

Posted byブクログ

2020/12/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

安原少年登場の第4巻。 初めて読んだ子どもの頃から好きだったけど、大人になって改めて読み返すと、安原少年ほんと……どうすればこんなできた高校3年生男子になるの!?という思いでいっぱい(笑)。親御さんの教育方針を伺いたいわ。 前作に引き続き学校での事件で、無理解な教師、大人たちに対する少年少女たちという構図も近いけれど、より強く行き過ぎた管理教育の弊害みたいなものを感じさせる。時代背景もあるんだろうな。今ここまでの学校はあまりないのでは? 今の若い子は、ここに同感できるのかな。私の時ですらここまでは……まあ、当時としてもいきすぎだから麻衣たちの反応になるのかな。 事件そのものとその解決方法もまた前回に近いというか、リンさん大活躍の巻。あと、夢の中の微笑むナル登場……泣いちゃうわ~。 セクハラおじさんみたいな絡みをしたぼーさんをからかい返して 「大人をからかうもんじゃありません」と言われ 「子どもをからかうからですよ」とさらりと返す安原少年の機転の利き方、 会話のセンスにしびれるわ。かなり昔に書かれた小説だけど、 大人は子どもを守る、男女に変な絡みをしない、 子どもには子供の意思があり、それを尊重すべき、 弱者への愛あるまなざし等々に、今更ながら安心できる作風なんだなあと感心した。 子どもの頃はそういうのはわからなかったけど、今大人になって読み返してしみじみ思う。 そして、解説を書いた子は私は知らなかったんだけど、こうして今の若い子も読む機会が増えていって、自分が懐かしく読めるだけではないことが、ファンとしては本当にうれしい。 ほんと、文庫版でもだしてもらえてよかった~。

Posted byブクログ

2020/12/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ゴーストハントシリーズ4作品め。 2020年6月から順々に文庫本化され、拝読していますが相変わらずとても楽しく読めました。 小野不由美先生のホラー作品の持ち味である『怪現象の原因が明確に提示され、解決されること』が遺憾なく発揮され読後は一種の清涼感すらあります。 以下ネタバレ もともとまじないなどが起点となるホラーが好きな私は、学校に集まる霊が喰い合いをしているという描写でピンときました。 自分の予想と小説内での進行が合致してくのはこれほどまでに気持ちの良いものかと。 蟲毒というテーマは大好きなのですが、その残酷さも理解しているため呪詛返しはどこに着地するのか不安でしたが、さすがナル(というか小野不由美先生)。期待を裏切らず、暗い気持ちになることのない結末を示してくれました。ありがとうございます。 次は2021年の3月、5作目『鮮血の迷宮』ですね。 今から楽しみでなりません。

Posted byブクログ