空芯手帳 の商品レビュー
図書館に寄ったら、新着図書で飾られていて、 装丁に惹かれてぱらぱらめくってその場で借りた。 小説で、作家名も知らず、初見で読むのってもうずーっとなかったこと。 筑摩書房の本だったのも大きい。 妊娠5週目、から始まる物語。 淡々とした文章で、ちょうどよい距離の現実感で、興味をそそら...
図書館に寄ったら、新着図書で飾られていて、 装丁に惹かれてぱらぱらめくってその場で借りた。 小説で、作家名も知らず、初見で読むのってもうずーっとなかったこと。 筑摩書房の本だったのも大きい。 妊娠5週目、から始まる物語。 淡々とした文章で、ちょうどよい距離の現実感で、興味をそそられながらするする読めた。 不思議すぎずリアルすぎず、分からないところはそのままで。 小説ってそれくらいがいい。 最近よく耳にする「伏線の回収」という言葉が大嫌いなんです。 つじつま合わせって気持ちイイか?全部に理由って必要か?
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巧みな語りにリードされ、あっという間に読了。会社にいる男性たちのお世話係は仕事外のこと。キレて偽装妊娠するという設定が素晴らしい。手帳や職場も紐づいていて、それゆえに主人公視点の語りの広がりと奥行きが生まれていたように感じた。主人公の静かな怒りに、共感してしまった。
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女性だからと雑務を押し付けられる日々にプツンとキレて、妊娠していますと嘘をつくお話。嘘なのに妊娠アプリで周期を確認したり、妊婦のエアロビに通ったり、だんだんと嘘かホントか分からなくなる感じが歪で面白い。 ただ、妊娠はホルモンバランスの具合で本当にしんどい場面がいくつもあるから、妊...
女性だからと雑務を押し付けられる日々にプツンとキレて、妊娠していますと嘘をつくお話。嘘なのに妊娠アプリで周期を確認したり、妊婦のエアロビに通ったり、だんだんと嘘かホントか分からなくなる感じが歪で面白い。 ただ、妊娠はホルモンバランスの具合で本当にしんどい場面がいくつもあるから、妊婦扱いされて楽できたなぁみたいな描写がいくつも出てくるのは複雑。
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想像妊娠ならぬ、空想妊娠みたいな話で、 周囲の人がなんの疑いもなく彼女をいたわるのが可笑しくて、 それに彼女本人もだんだんと妊娠してるかのような感覚に陥る記述や会話が不気味だった。 今村夏子さん好きなら楽しめるかも?
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途中まではありきたりフェミニズム小説というか、「女だから」という理由で押し付けられてきた色んなことにひとつひとつしっかり怒るというパターンで(とても大事だけど)、正直既視感はあった。偽装妊娠という発想だけで乗り切れるのかなと思った。 解説を読んでなるほどなとは思ったけど、まだ私に...
途中まではありきたりフェミニズム小説というか、「女だから」という理由で押し付けられてきた色んなことにひとつひとつしっかり怒るというパターンで(とても大事だけど)、正直既視感はあった。偽装妊娠という発想だけで乗り切れるのかなと思った。 解説を読んでなるほどなとは思ったけど、まだ私にはよくわからなかった。
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帯の腹が立って偽装妊娠!というわりと ポップな感じなのかな思ったけど 全くそんなことはなく、逆に世にも奇妙な物語のよう。 女性が雑務をして当たり前 女性が妊娠して産んだら子育ても 女性がして当たり前 そんな当たり前を違う、そうじゃないと訴えている 真夜中の散歩中に細野さんにあって 旦那の不満をいうシーン わりと共感した 結果的には妊娠したような描写があったけど 想像妊娠の強者だったってことかな?
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きっかけは時間が経っても片付いていないコーヒーカップ。 紙管専門メーカーで働く紅一点の柴田。 女だからと言う理由で至極当然の様に理不尽な雑用を押し付けられる柴田の取った行動は偽の妊婦を演じる事。 来客への「コーヒー出し」「差し入れ配り」給湯室に溢れる「古紙処理」冷蔵庫や電子レ...
きっかけは時間が経っても片付いていないコーヒーカップ。 紙管専門メーカーで働く紅一点の柴田。 女だからと言う理由で至極当然の様に理不尽な雑用を押し付けられる柴田の取った行動は偽の妊婦を演じる事。 来客への「コーヒー出し」「差し入れ配り」給湯室に溢れる「古紙処理」冷蔵庫や電子レンジ内の掃除、こうした名前のない仕事をまるでロボットにでも言う様に毎日繰り返されたら嫌気が差すだろう。 柴田の復讐とも思える妊婦活動は痛快。 妊婦キーホルダーを付け、マタニティビクスへ通い、ついには産婦人科での検診。 発想がユニークで面白かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
最初は単純に発想が面白いと思い読んでいたが、私は柴田の考えにイラつかせられた。 想像妊娠も週を重ねて後半になると、あれ?本当に妊娠してるの?って思わされる描写が多々出てきて、混乱。 『自分だけの居場所を嘘でもいいから持っておく。人が1人入れるくらいのちょっとした大きさの嘘でいいから』 やっぱり私は全く柴田を理解できず。理屈ばっかこねてめんどくさい子だなと。 お茶出しや、お菓子配りなど女性がやって当たり前っていうことに苛つくのは理解できたが、それが咄嗟に妊娠してるとは柴田はかなりヤバい人。
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ほんタメ!で気になったので読んでみた。偽装妊娠の話。偽装?本当?偽装?となってあやふやに終わるのがこの本の緩くてふわふわした世界観とあっていた。とくに大事件になるでもなく淡々と過ぎていく日常。 やってることは大胆だけど割とバレないしなんだか楽しそうでいいな。偽装妊娠だけど孤立感を...
ほんタメ!で気になったので読んでみた。偽装妊娠の話。偽装?本当?偽装?となってあやふやに終わるのがこの本の緩くてふわふわした世界観とあっていた。とくに大事件になるでもなく淡々と過ぎていく日常。 やってることは大胆だけど割とバレないしなんだか楽しそうでいいな。偽装妊娠だけど孤立感を感じたのと気味の悪い同僚の存在で妊娠て嫌だなと思った。
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文学系YouTuber梨ちゃんが紹介していたのと、【職場にキレて偽装妊娠。】という帯に惹かれ読了。 理不尽な扱いを受けた主人公が、職場の男らに限界を迎えとっさについた妊娠という嘘。 淡々と妊婦役をこなす主人公と、話の途中から、アレ?ん?となって最後までたゆたう流れが読んでいて楽し...
文学系YouTuber梨ちゃんが紹介していたのと、【職場にキレて偽装妊娠。】という帯に惹かれ読了。 理不尽な扱いを受けた主人公が、職場の男らに限界を迎えとっさについた妊娠という嘘。 淡々と妊婦役をこなす主人公と、話の途中から、アレ?ん?となって最後までたゆたう流れが読んでいて楽しかったです!
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