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はじめてのスピノザ の商品レビュー

4.1

67件のお客様レビュー

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    21

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/05/22

むかし難解すぎて挫折していたスピノザ。著者がとてもわかりやすく整理してくれました。 最初にデカルトとOSが異なると言ってくれたので、読み進めやすくなった。 自由のところは特に共感した。私たちは自由の意味を履き違えているのかもしれないと。 そして最後の章のデカルトにあたる回収の...

むかし難解すぎて挫折していたスピノザ。著者がとてもわかりやすく整理してくれました。 最初にデカルトとOSが異なると言ってくれたので、読み進めやすくなった。 自由のところは特に共感した。私たちは自由の意味を履き違えているのかもしれないと。 そして最後の章のデカルトにあたる回収の部分もとても興味深く読めた。今度はエチカを傍らに読んでみたい。

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2022/03/16

文學界での若様との対談から國分先生の著作に興味を持ったリトルトゥースへ。「中動態の世界」の中にもスピノザさんの主張が取り上げられる箇所が多くあるので、ぜひ本作から読んでみてください。

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2022/02/12

とっても面白く、わかりやすかったです。 スピノザの倫理学のロジックをしっかりと理解できたつもりになりました。 「物の本質は「力」である」、「自由意志は存在しない」などなど今までのものごとの捉えかたをひっくり返されるような内容が次々とでてきました。 自分であれやこれや考えながら、概...

とっても面白く、わかりやすかったです。 スピノザの倫理学のロジックをしっかりと理解できたつもりになりました。 「物の本質は「力」である」、「自由意志は存在しない」などなど今までのものごとの捉えかたをひっくり返されるような内容が次々とでてきました。 自分であれやこれや考えながら、概念を自分のものにしていきたいと思います。

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2022/01/04

自由とは自発性のことではない。 我々は何かを理解するプロセスにおいて自身の認識する「力」を認識する。自らの行為において自分の力を表現できているとき自由であると言える。 自分が受け取れる刺激の幅を広げてくれるものは何か?自分が何をしているときに楽しいと感じるのか。自分のコナトゥス...

自由とは自発性のことではない。 我々は何かを理解するプロセスにおいて自身の認識する「力」を認識する。自らの行為において自分の力を表現できているとき自由であると言える。 自分が受け取れる刺激の幅を広げてくれるものは何か?自分が何をしているときに楽しいと感じるのか。自分のコナトゥスをうまく働かせて活動能力を増大させる組み合わせを実験によって見つけながら生きているとき自由である。 僕にとっては、やはり学びがこれまでの世界を違ったものに見せてくれる、まさに刺激の幅を広げてくれるもの。強制されることなく学び、他者に証明することはできない自身の変容を経て真理に到達する。近代科学OSでは走らせることのできなスピノザ哲学を知ることでもっと自由になれる。 #読了 #君羅文庫

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2021/09/23

自由についての章が私にとって1番印象的であった。自由とは何か、自分が誰からも何からも制約を受けずに思い通りに出来ること、曖昧にそんな風に思っていた。そんな自由など獲得できるのかという思いがあったが、スピノザの視点を知り少しずつ獲得して行けそうな楽な気持ちになった。

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2021/09/19

哲学者・国分功一郎によるスピノザの倫理学入門書。Eテレ『100分de名著』の増補改訂版とのこと。 冒頭から『組み合わせとしての善悪』『物がもっている力を本質と考える』と、今の社会にこそ必要ではないかという物事の捉え方が説かれていて、ここまででもう読んでよかった。 「はじめに」で「...

哲学者・国分功一郎によるスピノザの倫理学入門書。Eテレ『100分de名著』の増補改訂版とのこと。 冒頭から『組み合わせとしての善悪』『物がもっている力を本質と考える』と、今の社会にこそ必要ではないかという物事の捉え方が説かれていて、ここまででもう読んでよかった。 「はじめに」で「思考のOSが違う」と言うように、今の状態で全部理解し移行するのは難しいかもしれないけど、スピノザ哲学のインストールによって生きやすくなるように感じる。 元々はオードリー若林が著者と文學界で対談するということで興味を持ち衝動買いした本。ここ最近の言動の根底に流れているもの、その一端を感じられたような気がする。

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2021/09/07

・スピノザとデカルトのosがちがう。デカルトは近代哲学的な証明主義。我思うゆえに我あり。疑いを前提とした思想。スピノザは主体性の変容。わからん。 ・神は完全なものであるからして、外部的ではない。無限である。わしらは全員神の中にいる。万物は神の容態のひとつ。 ・善悪がない。全て...

・スピノザとデカルトのosがちがう。デカルトは近代哲学的な証明主義。我思うゆえに我あり。疑いを前提とした思想。スピノザは主体性の変容。わからん。 ・神は完全なものであるからして、外部的ではない。無限である。わしらは全員神の中にいる。万物は神の容態のひとつ。 ・善悪がない。全ては組み合わせ…相対的。活動能力がたかまることが良いこと。完全性を高めること。 ・各個体はそれぞれに完全である。 ・意志は無から有を産むこと。合理性がない。自由意思など存在しない。なんらかの原因が影響している。 ・意志を信仰のように扱っていないか。 ・自由とは能動的であること。自らが原因であるようなことを作り出すこと。自らの力が表現されている行為。

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2021/08/20

「エチカ」についてわかった気にさせてくれた。 荘子の「万物斉同」の考え方を思わせる善悪の考え方、同じく荘子の「道」に近い「神」の考え方は日本人にも馴染みやすいと思う(個人的には科学とも親和性高いと思うんですよね)。そして近年の神経科学の知見にも通じる意志と意識の関係についてもとて...

「エチカ」についてわかった気にさせてくれた。 荘子の「万物斉同」の考え方を思わせる善悪の考え方、同じく荘子の「道」に近い「神」の考え方は日本人にも馴染みやすいと思う(個人的には科学とも親和性高いと思うんですよね)。そして近年の神経科学の知見にも通じる意志と意識の関係についてもとても面白かった。「自分が」そう思っていることも、思わされているに過ぎないと疑わなければならない。 「コナトゥス」についてはなるほどな、というところ。エチカも読んでみます。

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2021/08/16

読了。スピノザなんて名前ぐらいしか知らなかったけれど、こうして読んでみるとかなりまともなことを言っているし、同時代の哲学者とは少々毛色の違う人のような気もした。 特に意志の自発性が書かれているところは必読。この自己責任社会にあって、スピノザが投げかける意志の問題はとても深い。 ま...

読了。スピノザなんて名前ぐらいしか知らなかったけれど、こうして読んでみるとかなりまともなことを言っているし、同時代の哲学者とは少々毛色の違う人のような気もした。 特に意志の自発性が書かれているところは必読。この自己責任社会にあって、スピノザが投げかける意志の問題はとても深い。 また、組み合わせとしての善悪の話や、「完全・不完全とは?」といった内容が書かれている部分はハッと気付かされるものがある。 そして、この本を読んでから著者の他の本や記事、動画などを観ると一層理解が深まると思う。

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2021/08/14

息子が持っていたのを借りて読んでみた。 高校の倫理の学習では全く学ばなかったスピノザでしたが、非常にわかりやすい(ということは筆者の主観によって要約されたり割愛された部分もあるのかな?)解説で、興味深く共感的に読むことができました。17世紀までに作られたメインストリームの思想とは...

息子が持っていたのを借りて読んでみた。 高校の倫理の学習では全く学ばなかったスピノザでしたが、非常にわかりやすい(ということは筆者の主観によって要約されたり割愛された部分もあるのかな?)解説で、興味深く共感的に読むことができました。17世紀までに作られたメインストリームの思想とは違うオルタナティブなスピノザは、現代社会でこそ活用できるものだと感じました。

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