希望病棟 の商品レビュー
病気が治ってハッピーエンドの物語と思っていたら治ってからの患者、施設の高校生桜子と国会議員の妻貴子の生き直しの人生が貧困問題を絡めながら面白い展開を見せ人生悪いばかりではないと着地する。 謎の聴診器がキーアイテムのこの物語、摩周湖先生のミスリードも楽しかったし、何より厨房の桃山さ...
病気が治ってハッピーエンドの物語と思っていたら治ってからの患者、施設の高校生桜子と国会議員の妻貴子の生き直しの人生が貧困問題を絡めながら面白い展開を見せ人生悪いばかりではないと着地する。 謎の聴診器がキーアイテムのこの物語、摩周湖先生のミスリードも楽しかったし、何より厨房の桃山さんが気に入った。
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やっぱり垣谷美雨さん大好き。 拾った聴診器を患者の胸にあてると、その患者の本心が聞こえてくるという現実離れした設定ながら、女性の貧困や奨学金返済問題などの社会問題、それに目を向けない国会議員など時事を盛り込んでいるので不思議とファンタジーと感じない。 姑の変貌は一番意外かな。...
やっぱり垣谷美雨さん大好き。 拾った聴診器を患者の胸にあてると、その患者の本心が聞こえてくるという現実離れした設定ながら、女性の貧困や奨学金返済問題などの社会問題、それに目を向けない国会議員など時事を盛り込んでいるので不思議とファンタジーと感じない。 姑の変貌は一番意外かな。 こういう政治屋(政治家でないところがミソ!)一家の一員なのにカトレア荘で1ヶ月も修行して、貴子の風俗店経営も認めて、そんなに柔軟な人いる?!と思わずにはいられない。 でも垣谷さんの本は最後は丸くほっとする展開が多いので、らしいと言えばらしい。 続編を期待します!
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だいぶ色んなテーマぶち込んできたなあ、というのが第一印象。とっ散らかっていると言えなくもない。 孤児で女子高生のガン患者と、衆院議員を夫に持つガン患者と、空気の読めない発言をしてしまう看護師の視点でそれぞれ語られる物語。 コミュニケーションの話なのかと思えば、ガンと治験の話、生き別れになった人のDNA鑑定の話、選挙の話になったり、女性の貧困問題を語ってみたり、無戸籍のこどもの話とか、もろもろ。 ちゃんとハッピーエンド方向に向かう安心感はあります。
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第一弾の〝後悔病棟〟からの続きではあるが、主人公がバトンタッチし、治験によって患者の病状が回復するという奇跡が起こることで湧き上がる感情に共感できた。 理想と現実を行き来しつつ、行動力のある登場人物達に励まされた。 ルミ子のその後も読んでみたい。岩清水か部長でも面白いかも。
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黒田摩周湖(29)は患者の気持ちが分からない医師 先輩医師早坂ルミ子は、役目を終えた「不思議な聴診器」を摩周湖に引き渡したが… DNA研究を専門としている黒田摩周湖は、 末期癌の患者に、「癌を抑制するDNAスイッチをオンにする」という治療を施す。 治験を受ける二人の患者を、摩周湖が担当。 小出桜子、児童養護施設に暮らす高校二年生。 谷村貴子、衆議院議員・谷村清彦の妻、36歳。 不思議な聴診器が聞かせる、彼女たちの抱えた問題と孤独に、摩周湖は放って置けないものを感じて… なぜこの二人なのか、ということは物語が動いていくうちに分かってくる。 以前ほど聴診器の活躍は無いようだ。 前作は章ごとに患者が異なり、死を前にして過去をやり直したい話が主体だったが、今作では、登場人物たちが自分の足で未来に向かって進んでいる。 養護施設の調理師の桃山さん、貴子の夫の対立候補の有馬弁護士など、力を添えてくれる人々もいる。 人は多かれ少なかれ、表と裏に別の顔を持つ。 貴子の夫やその友人の東条は特にひどい。 代議士や弁護士を全員信用できなくなるほど。 垣谷美雨の強烈な風刺。 貴子の姑の「パートでも一生懸命働けば、月30万円くらいは稼げるでしょう?」発言とか。 でも、この姑は世間知らずだっただけで、決して愚かな人では無かった。 だって自分の息子が馬鹿だって分かってたも〜ん。 『読者は自分に中にある偏見や固定観念と向き合うことを余儀なくされるだろう』 と解説に書かれている。 貧困女性が進学や生活のために大きなお金を稼がなくてはならない時、最後の手段は風俗で働くことしかない。 最初は皮肉で言っているのかと思っていたが、読んでいくうちに、繰り返し出てくるし、どうやら本気らしいと分かる。 もちろん、風俗だけはやめなさい、言語道断、というキャラも出てくる。 しかし解説者は、それが偏見や固定観念と言いたいのだろうか? ちょっと違うと思う。 私は、貴子の姑と同じく、風俗には反対だ。 しかし、風俗で働いている女性を特別視したり蔑んだりするつもりは全くない。 お金に困った女性が性を売り物にすることでしか働けないように仕向ける男社会、そして、女性を働かせて搾り取る男が許せないと思っている。 いつぞやの芸人の「お金に困れば、キレイなオネーちゃんが風俗で働きます」という発言が表している、そういう輩の考え方が許せないだけだ。 垣谷美雨がこの作品で繰り返し、「貧困女性が進学や生活のために大きなお金を稼がなくてはならない時、最後の手段は風俗で働くことしかない」と書くのは、その肯定というより、その現状に目を向けて、という訴えである。 一番許せない野郎は、こういう女性の窮状を知ろうとせず、何も対策しない、貴子の夫に代表される政治家たちだろう。
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貧困、特に女性の貧困を描いている。自分は貧困に直面したことがないので「人に親切にしたいのはヤマヤマだが、限度がある」という1節は自分の心情を的確に言い当てられて苦しかった。自分も何かしなければと思うのだけど、本を読み終わるとそれも忘れてしまうだろうということが予想できてしまい、落ち込む。
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内容(「BOOK」データベースより) 神田川病院に赴任した女医の黒田摩周湖は、二人の末期癌の女性患者をみている。先輩のルミ子に促され、中庭で拾った聴診器を使うと患者の“心の声”が聞こえてきた。児童養護施設で育った桜子は、大人を信じていない。代議士の妻の貴子は、過去に子供を捨てたこ...
内容(「BOOK」データベースより) 神田川病院に赴任した女医の黒田摩周湖は、二人の末期癌の女性患者をみている。先輩のルミ子に促され、中庭で拾った聴診器を使うと患者の“心の声”が聞こえてきた。児童養護施設で育った桜子は、大人を信じていない。代議士の妻の貴子は、過去に子供を捨てたことがあるらしい。摩周湖の勧めで治験を受けた二人は快方に向かい、生き直すチャンスを得る。“従順な妻”として我慢を強いられてきた貴子は、驚きの行動に出て…!?孤独と生きづらさを抱えてきた二人はどのような道を歩むのか。共感の嵐を呼んだヒューマン・ドラマ『後悔病棟』に続く感動の長編。
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前作より全然いい! 書き方も読みやすくなっていい! 主人公も変わってよかった。 前作の大嫌いなお医者さんがまた出てくるけど、全く成長してない… 末期癌の患者さんのお二人の話 死を目前にして、やり残したことを後悔し悔やんで人生をやり直したい… そんな思いをしながら闘って治験を受けてって、タイトル通りの希望病棟。 後悔、希望、、、 続きは何になるんだろー?
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続編があるのかな。 次の主人公は、ルミ子先生の再登場?それとも、摩周湖のお母さんと笹田部長の昔の話?
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この手の作品も十分面白い。第二弾なので、今後も続くことを祈ります。定年とか老後とかのテーマが多い作家さんなので、毛嫌いしてる人がいたらこの作品はおすすめです。
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