1,800円以上の注文で送料無料

海をあげる の商品レビュー

4.1

250件のお客様レビュー

  1. 5つ

    101

  2. 4つ

    76

  3. 3つ

    44

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    6

レビューを投稿

2021/08/22

沖縄、その土地以外に住む者にとっては美しい海と観光の島なのだろう。 もちろん、沖縄戦のことも米軍基地のことも知っていても。 私も偉そうなことが言えた人間ではない。 しかし私はつい数年前まで観光目的で沖縄に行けなかった。 観光で行ってはいけないところだと考えていたから。 数年前、や...

沖縄、その土地以外に住む者にとっては美しい海と観光の島なのだろう。 もちろん、沖縄戦のことも米軍基地のことも知っていても。 私も偉そうなことが言えた人間ではない。 しかし私はつい数年前まで観光目的で沖縄に行けなかった。 観光で行ってはいけないところだと考えていたから。 数年前、やっと沖縄に行ってみてわかったこともあると思う。 そこにルーツを持ち、そこに暮らす人間ではないけど、傍観者でいてはいけないとは思う。 何かできるのか、私にできることはあるのか、ゆっくり考えてみたい、外からの人間として。

Posted byブクログ

2023/07/20

私は沖縄のことを何も知らなかった。 聴く耳を持つことすらしなかった。 沖縄のひとたちの、抱えてるものの大きさに、語られることのない生活に、著者にあげると差し出された手を前に言葉が出てこない。

Posted byブクログ

2021/08/08

静かな部屋でこの本を読んでいた私です。 私は違う、と思っていた私です。 私には共感する力がある、と思っていた私です。 でも、それってどうなんですか? 自分を問い始めました。#読了

Posted byブクログ

2021/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館予約の本を受け取ったときには、なぜその本を予約したのかすっかり忘れている。 「海をあげる」 かわいいな。なんかファンタジーの本だったかな? とんでもない間違いだった 沖縄生まれの著者のエッセイ 12編の最後 「海をあげる」 その意味に胸をわしづかみにされドキドキが収まらなかった 静かな部屋でこの本を読んでいた私は著者から託された せめてこの本を友人に薦めよう 一度見ただけの沖縄の海 優しい言葉で綴られる著者の厳しい人生 娘さんへの眼差しはそれはそれは優しい 積極的な活動の後に襲ってきた絶望 そうさせてきたのはだれ? 無関心な日本全体 辺野古の海も、富士五湖が埋め立てられると全く違った反応になるだろう あとがきが重い ≪ 沖縄の 赤く変わった 青い海 ≫

Posted byブクログ

2021/07/12

読み終わると呆然とする。沖縄、同じ日本なのに、日本人なのに私は全く分かっていなかった、沖縄の苦しみを知らなかった。普天間基地のこと、どこか遠い国のことのように聞き流していた。 【アリエルの王国】が一番ささった。 「でもね、風花。大人たちはみんな知っている。護岸に囲まれたあの海...

読み終わると呆然とする。沖縄、同じ日本なのに、日本人なのに私は全く分かっていなかった、沖縄の苦しみを知らなかった。普天間基地のこと、どこか遠い国のことのように聞き流していた。 【アリエルの王国】が一番ささった。 「でもね、風花。大人たちはみんな知っている。護岸に囲まれたあの海で、魚やサンゴはゆっくり死に絶えていくしかないことを。卵を孕んだウミガメが、擁壁に阻まれて砂浜にたどりつけずに海のなかを漂うようになることを。」 赤く濁った海をもう一度青の王国に戻せたらいいのにね。そう思うけど、夢物語。今も海は壊されている。なんて人間は浅はかで自分勝手なんだろう、と反省。多くの人に知って欲しいこと、盛りだくさんです。

Posted byブクログ

2023/05/08

【基地と「海をあげる」】 沖縄の宝であり 著者自身も愛する美(ちゅ)らの海が、土砂で破壊されていく。県民の総意を全く無視する形で工事が進んでいく。これまでもあらゆる方法で抵抗してきたがもう万策尽きた。本書は私たち「本土」に住む者たちにこう訴えている。 「どうして沖縄だけがこんな仕...

【基地と「海をあげる」】 沖縄の宝であり 著者自身も愛する美(ちゅ)らの海が、土砂で破壊されていく。県民の総意を全く無視する形で工事が進んでいく。これまでもあらゆる方法で抵抗してきたがもう万策尽きた。本書は私たち「本土」に住む者たちにこう訴えている。 「どうして沖縄だけがこんな仕打ちを受けなければならないのか、もうこれ以上沖縄に軍事基地はいらない、辺野古に基地はつくらせない。どうしても必要なら本土でつくってください。 本土の皆さんはご存じですか、国土の僅か0.6%の土地に日本全体の70%以上も基地があることを。知っていても無関心な人、知らなかったので無行動な人、これ見方を変えれば私たちへの「無意識の差別」になります。 本土の皆さん達の「無意識の差別」が、日本政府の横暴な行為を許しているのです。 沖縄のきれいな海も軍事基地もあげます。本土の皆さん必要なものなら逃げないで一緒に支えましょう。」(山内輝光/本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会)

Posted byブクログ

2021/06/26

この本に対して、私が何を言っても間違っているように聞こえてしまうのではないかと思った 「辺野古の新基地の是非を問う県民投票が実施されることが決まった」 「県民投票が実施される直前になって、宜野湾市、うるま市、沖縄市、宮古島市、石垣市の市長が、自分の街に住んでいる住民には投票させ...

この本に対して、私が何を言っても間違っているように聞こえてしまうのではないかと思った 「辺野古の新基地の是非を問う県民投票が実施されることが決まった」 「県民投票が実施される直前になって、宜野湾市、うるま市、沖縄市、宮古島市、石垣市の市長が、自分の街に住んでいる住民には投票させないと勝手に決めた」 これらの事実をなんとなくしか知らなかった私は、こんな住民の声を無視した差別・加害が日本で行われていることに驚いた

Posted byブクログ

2021/06/26

言葉にならない。 簡単に言葉にしてはいけないような気もする。 けれどこの本に出会い読んだことを絶対に忘れたくないから、読んだばかりのこの気持ちを書き留める。 わたしは沖縄の美しい海を知らない。 一度計画された沖縄旅行も、台風で中止になった。 基地のことも詳しく知らない。 大学の...

言葉にならない。 簡単に言葉にしてはいけないような気もする。 けれどこの本に出会い読んだことを絶対に忘れたくないから、読んだばかりのこの気持ちを書き留める。 わたしは沖縄の美しい海を知らない。 一度計画された沖縄旅行も、台風で中止になった。 基地のことも詳しく知らない。 大学の授業で取り上げられた時、この同じ日本でひどいことがあるものだと、簡単に流してしまったことを今とても恥ずかしく思う。 わたしは自分の地元を愛している。 幼い頃に歩いた細い道、電車のホームから見える真っ直ぐにのびた線路、遠くに見える街、公園の大きな丘から見渡せる緑とわたしたちが暮らす家々。 なんて事のない所だけれど、たくさんの緑に癒される。 上間さんが話す沖縄に、わたしは自分の地元をおもっていた。 自分の愛するふるさとが消えゆく姿をみるのが、どんな辛さ、絶望なによりも怒りだろうか、今のわたしには表せる言葉が無い。 本に登場した彼らは今なにをしているんだろうか。 この沖縄で暮らすちいさな子供たちは、どんな大人になっていくんだろう。 月曜日になればわたしはまた働いて、きっとこの本で感じたことを少しずつ忘れてしまう。 けれどこの本を机の目の前にある本棚へさして、いつも目に入る場所におこうと思う。 沖縄のことをもっと知ろう。 この本を読む前の自分には、もう戻れない。

Posted byブクログ

2021/06/04

もらって嬉しいものはなんでしょうか。 いらないものはどうしてもいらないもの。 以前は欲しかったものも、今となっては手に入らない。 そうなると欲しくなるのだろうか。 あるもので我慢するしかないのだろうか。 人は移ろいゆく。変わるのはどちらか。

Posted byブクログ

2021/05/27

素晴らしかった。 書いてあるのは沖縄での生活のこと。基地があるという日常や調査の断片の記録。なのにまるで巫女のような、祈りのような言葉で、、優しいのに力強く、切実でヒリヒリしている。わたしたちはそれぞれに海を託されているのだな。

Posted byブクログ