海と山のオムレツ の商品レビュー
イタリアの作家カルミネ・アバーテの短編集。 著者の生い立ちとともに多くの料理が語られる。ドイツに出稼ぎに行く父、オリーブオイルの収穫、そして地元の辛い唐辛子を使った料理など。 イタリアの料理はいろいろ調べ作ってきたとおもうのだがまあまだ知らな料理があるんだなぁと思いました。また著...
イタリアの作家カルミネ・アバーテの短編集。 著者の生い立ちとともに多くの料理が語られる。ドイツに出稼ぎに行く父、オリーブオイルの収穫、そして地元の辛い唐辛子を使った料理など。 イタリアの料理はいろいろ調べ作ってきたとおもうのだがまあまだ知らな料理があるんだなぁと思いました。また著者が日本料理なども食べているのでびっくり。料理がちゃんとでてくるのは豚の角煮でした。豚のロースト(アリスタ)だって美味しいとおもうけどね。サルシッチャもいいんじゃない。クヌーデルはあまり好みでないのにえらく褒めていたので美味しいクヌーデルたべてみたいですね。小説としては佳作といったところ。 美味しいものに寄りかかって人は生きるってとこかな?
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一人の男の話 お話ごとに少しずつ大きく成長し父になる それぞれの過程での変化もあり 主人公と父の対比もあり なにより食事が美味しそう
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翻訳を読むのは苦手だけど、美味しそうな南イタリアの郷土料理の描写に釣られてするする読めた。その地方で話される少数言語や、仕事がなくて出稼ぎをせざるを得ない環境についても勉強になった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
おいしい小説。特に辛いもの(唐辛子)好きには堪らない。 南イタリア・カラブリア出身の著者(1954年生まれ) の自伝的短編集。様々な人に出会って成長していく主人公の淡々とした成長物語。ドラマティックなことは そんなに起こらないけれど読んでいて心が落ち着く。 父親がドイツに出稼ぎに行き寂しい思いをしたり 友達と悪ふざけをしたり、少し年上の友人から 書物を借りたり、ありふれた体験とともにあるのは その土地の材料で母親たちが作ってくれる料理。 それがすごくおいしそう!料理の描写は個人的に 江國香織さんを彷彿とさせました。 1960年代のイタリアの貧しい村では 父親たちはドイツに出稼ぎに行き家族でドイツに 移住することもある、ということを知りました。
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イタリア南部の村で生まれ育った著者の自伝的短編集。どれにも美味しそうな料理や果物、飲み物が関わり、さすが食の国イタリアと思わないわけにいかない。それも高級なレストランではなく、母親や祖母の作る家庭料理だったり、地元の食材だったり、裕福とは言えない村の人々の豊かな暮らしがうかがえ、...
イタリア南部の村で生まれ育った著者の自伝的短編集。どれにも美味しそうな料理や果物、飲み物が関わり、さすが食の国イタリアと思わないわけにいかない。それも高級なレストランではなく、母親や祖母の作る家庭料理だったり、地元の食材だったり、裕福とは言えない村の人々の豊かな暮らしがうかがえ、家族の愛情あふれる日々も素晴らしい。 心温まるものが残る。
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大蒜とオリーブオイル、様々な火をふくほど辛い唐辛子。畑でとれたじゃが芋に、毎年つぶす豚。 あまりにおいしそうな料理の数々と家族の伝統、村のこと、労働者としてでた外国でのこと、恋人との人生の描写。 食べることは生きること "足し算の"人生における、どんどん豊かに...
大蒜とオリーブオイル、様々な火をふくほど辛い唐辛子。畑でとれたじゃが芋に、毎年つぶす豚。 あまりにおいしそうな料理の数々と家族の伝統、村のこと、労働者としてでた外国でのこと、恋人との人生の描写。 食べることは生きること "足し算の"人生における、どんどん豊かになる(食品添加物なんて不要な)味覚。 "アルベリアのシェフ"の人柄、その料理に心底心惹かれる。
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どれもこれも美味しそうで、生唾物です。温かさや匂いや味が、著者の思い出と共に伝わってくる。美味しそうで幸せそうで、あまりにもいい話で、まるで童話のようだった。
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