鬼滅の刃(23) の商品レビュー
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終わってしまったー。それが悲しいけれど、もっと引き延ばせたであろう最終決戦やらその後のエピソードをぎゅっとまとめて、もっと読みたかったよーーという感じで終わらせているのが絶妙。そしてそして、この物語で伝えられる大事なことがもう一度復習できて、もう一度じっくり読んで泣きたいよ。大切な人を守りたいと思ったとき、こんなに強く荒れるだろうか。私も心の強さが欲しい。そのために心を鍛えたい。そんな風に思いました。また、「生きている」とのことがいかに尊いことか。「当たり前」の毎日が続いていることがどれだけの奇跡の積み重ねかなんてことも考えさせられました。映画からの続編も楽しみです。やはり戦いの迫力は映像の方がすごいと思うので。期待しています!
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全巻お借りしたので一気読み。 それにしてもしんどい。一つ一つの戦いが重いし、長いし、つらい。鬼に勝っても爽快感があるわけではなく、鬼にもつらい過去がある事を知り、だからと言って不幸を理由に彼らが行ってきた事が許される訳でもなく。本来、争いや戦闘の結末は勝つにせよ、負けるにせよ悲し...
全巻お借りしたので一気読み。 それにしてもしんどい。一つ一つの戦いが重いし、長いし、つらい。鬼に勝っても爽快感があるわけではなく、鬼にもつらい過去がある事を知り、だからと言って不幸を理由に彼らが行ってきた事が許される訳でもなく。本来、争いや戦闘の結末は勝つにせよ、負けるにせよ悲しいものなんだよなぁ、という事を改めて思い知らされた気がします。 とはいえ、凄惨な戦いを描いては居るけれども、なんというのか、優しい話だな、と思いました。 理不尽な悲劇を抜け出すのは友情だったり、周囲の環境だったり、家族なんだなぁ。というか少年漫画でここまで家族愛を描いた作品も珍しい気が。脈々と受け継がれていく生命と、その記憶。いや、綺麗に終わりましたね。ホント、途中で脱落していく隊士がつらくて泣かされましたよ…
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【あらすじ】 鬼の始祖・鬼舞辻無惨と炭治郎たちの戦いは最終局面へ…!! 珠世が身を挺して投与した四種類の薬が、無惨を衰えさせ、追い詰めていく。炭治郎と禰豆子、そして鬼殺隊の運命は!? 永きにわたる鬼との闘争、ついに決着の刻!! ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ すっ...
【あらすじ】 鬼の始祖・鬼舞辻無惨と炭治郎たちの戦いは最終局面へ…!! 珠世が身を挺して投与した四種類の薬が、無惨を衰えさせ、追い詰めていく。炭治郎と禰豆子、そして鬼殺隊の運命は!? 永きにわたる鬼との闘争、ついに決着の刻!! ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ すっきりキレイに完結してよかったです!息つく間もない壮絶なバトルシーンも迫力があってとても好きです。 最初この作品を手に取ったキッカケは、たしか帯に「富樫先生絶賛」と書いてあったからだったと記憶しています。その後、しばらく読んでいましたがイマイチテンションがあがらず、読書友達と「鬼滅の刃はなぜこんなに人気があるのか?」というテーマで深夜まで盛り上がったりしていました。でも、最終局面が近づくにつれて面白くなってきて、やっぱり少年漫画はいいなと思えました。
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インスタントなトラウマと努力主義、カバー袖で延々と繰り返される読者への感謝の言葉に一貫したものを感じた。展開含めどこか上滑りしていくような印象を抱き続けるが"どうしていつもお兄ちゃんばっかり苦しいめにあうのかなあ どうして一生懸命生きてる優しい人達がいつもいつも踏みつけ...
インスタントなトラウマと努力主義、カバー袖で延々と繰り返される読者への感謝の言葉に一貫したものを感じた。展開含めどこか上滑りしていくような印象を抱き続けるが"どうしていつもお兄ちゃんばっかり苦しいめにあうのかなあ どうして一生懸命生きてる優しい人達がいつもいつも踏みつけにされるのかなあ"には重みが、誠実であることにすがるしかない人生を生きる人間の絞り出すような声がある。圧倒的な強者=鬼に対し、あくまで劣った弱者=人間として立ち向かうという態度。修行と成長の循環は少年マンガの王道ではあるが、それ以上にこの作者にとっての必然に思える。それにしても、とってつけたような(結果的に最後となる)修行パートから間髪いれず最終決戦になだれ込むのは、端的に疲弊なのでは?
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発売日にKindleで買って、やっと紙の本も買いました。 色々まとまってないけど、とりあえず感想。 まず珠世さんの薬について。 相手よりも強さを得る、のがジャンプの王道だったけど、そういうのじゃなく勝っていいんだ、ってすごく現代的。 高校野球でもその他の競技でも最近はただ練習を重ねるんじゃなくて、論理的に合理的にトレーニングやってるのと同じく。 伊之助の悲鳴嶼さんの足と冨岡さんの手を返せって泣いてんの、かなりきたわー。 そして、善逸も足が潰れても何度も何度も技出してる。わかってるのに。自分のでは決定打にならないこと。わかってるのに、積み上げようとしてる。健気すぎて泣ける。炭治郎にぎりぎりでかけてる言葉もマジで泣ける。絶対死なない!って。自分を顧みずに。 無惨がキモい赤ん坊と化した後、隠の人たちも戦ってんのがすごいいい。 伊黒さんと蜜璃ちゃんの最期は本当に泣けたわ。 鬼殺隊に属する柱の中で入った由来が鬼への復讐(もしくは鬼に由来する)でないのは、煉獄さんと宇髄さんと蜜璃ちゃんの3人。煉獄さんは代々だし、お父さんのこともあるし、宇髄さんは出自からの償いもあるとしたら、純粋に蜜璃ちゃんだけが命をかけられるまでの動機があることがすごいし、伊黒さんに出会えてよかったなぁと思う。このカップルはめちゃくちゃ好き。 来世では幸せそうでよかった! 炭治郎の鬼化。 まさか、そうくる?と思ったけど、流石に無惨様がそんなに簡単に日光で死ぬわけないよねーって。 わかってたよ。 善逸の「もうみんな戦えないよ。禰
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-憎と愛と慈の輪廻- 今、全巻読み終わり虚脱状態。漫画作品でここまで心身ともに巻き込まれたものは久しぶり。 少年漫画の王道の展開でありながら、見栄を切る一歩手前で予測の斜め上をいくストーリーが秀逸。 格闘を描く漫画は一瞬が間延びしていく傾向があるけど、この作品はスピード感とモ...
-憎と愛と慈の輪廻- 今、全巻読み終わり虚脱状態。漫画作品でここまで心身ともに巻き込まれたものは久しぶり。 少年漫画の王道の展開でありながら、見栄を切る一歩手前で予測の斜め上をいくストーリーが秀逸。 格闘を描く漫画は一瞬が間延びしていく傾向があるけど、この作品はスピード感とモノローグのカットインが絶妙で感情移入しながらもテンポが落ちない。 全てのエピソードに「慈愛」が織り込まれているのが素晴らしい。それもさりげなく。 そして愛が憎に変異し、その憎は時代を超えて受け継がれ太り、巨大な負のエネルギーに膨れ上がっていく。 途中、その負の連鎖が現実世界の歴史を想像させて辛くなる。大義の元に若者達が無謀な捨て駒になる姿。しかし作者はその血の輪廻に「慈愛」という楔を打ち込んで砕いた。 現実の血の連鎖は砕けるのだろうか? 我々はその鎖の巨大さに足がすくみ動かなくなる。自分の力だけではどうにもならないと「世の中こんなものさ」と心の奥に隠れてしまう。 でも、「現実」に「理想」は押しつぶされる。でも不思議なことに現実は時代とともに激変するが、ひとの理想は過去から変わらない。イデオロギーは生まれては消えていくが、ひとを想い、ひとを助ける慈愛は過去も未来も普遍だ。 大きなものに寄り添わなと不安なとき、自分の心に訪ねてみたい。 「100年後の自分」を この作品かこれほどのブームになり、幅広い年代の人が没頭してるのをみて、性別や年齢でひとを一絡げに語ったりマーケティングするのって本当に意味ないなぁと思った。 生まれた時に抱っこしてた小さな姪が、中学生になってこの作品全巻を貸してくれた。LINEで熱く鬼滅を語る彼女を見て、この作品のテーマをふたたび噛み締めた。 大切なものは変わらず傍にある。
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いやあ見事に「少年ジャンプ」の王道、「友情・努力・勝利」を体現した「少年マンガ」だった。 かつて「漫画の奥義 作り手からの漫画論」(知恵の森文庫)において「新しいSFマンガはどういう内容のものなりますか」と聞き手の石子順に答えて手塚治虫はこのように答えている。 「未来の友情です...
いやあ見事に「少年ジャンプ」の王道、「友情・努力・勝利」を体現した「少年マンガ」だった。 かつて「漫画の奥義 作り手からの漫画論」(知恵の森文庫)において「新しいSFマンガはどういう内容のものなりますか」と聞き手の石子順に答えて手塚治虫はこのように答えている。 「未来の友情ですね。ものすごく冷たい未来社会の管理機構の中にただひとつ残ったものは、親子関係でもなく、師弟関係も駄目になって、友情だと思う。」 ハリウッド映画では、いつも最後に残るのは親子関係である。けれども、おそらくそれはキリスト教世界の究極の価値観だろうと思う。日本ではいっとき、国家やムラ社会がそれを体現している時代があった。現在はもっともっと細分化していく。その時残るのは果たして家族だろうか?いや、日本のマンガは決して家族を最後には残さなかった。いつも「友情」を残したのである。そんものはもう古い?果たしてそうか?その説得力のある反論がこのあまりにも多く売れてしまったこのマンガだろう。 平成に移って、「努力はもう古いよ」とも言われてきた。どんなに努力しても、運が悪ければ精神をやられて一生を棒に振るのが今の社会じゃないか?死んで異世界転生して英雄になれば良いじゃん。政治を見ろよ。特権階級はコロナになっても無症状でも即入院できるんだぜ。と言われるのが現代である。でも竈門炭治郎は、諦めず、真っ直ぐ、弛まず、努力し続けた。そのあまりにもの純粋さ、誠実さに遂には世の中の大多数の大人さえも納得してしまったのが、このマンガである。 結末は最終巻の表紙を見れば明らかだろう。それにしても、あまりにも多くの犠牲者を出し過ぎたのではないか?鬼殺隊はほとんど無謀な戦争映画のようにバタバタと死んでいった。主要な柱も、あの場面ならば生き残っても許されたはずなのに死んでゆく。ホントに「鬼殺し」は「人間」の生命よりも価値があったのか?もちろんマンガにおいては「登場人物の死」は方便である。慎重に扱わなければならないが、何かの価値観を目立たせるために行うことである。では、その価値観とは何か。私は、永遠の生命よりも大切な、それは繋げてゆく想いであり、友情であったと思う(決して共同体、ましてやお国を守ることではない)。わざわざ付け足した最終9ページに渡る作者のメッセージは、そのことを描いたものである。ホントは「勝利」など少し工夫すればいくらでも覆らせることができた。ホントはイヤミス大好きな作家ならば、不安材料を最後に残すことができた。けれども吾峠呼世晴さんはそれをしなかった。わざわざ現代編を作って、決して転生などではなく、想いを繋げたことを証明してみせた。鬼舞辻無惨の復活は、流石に100年経てばもう有り得ない。大正年間の大量不審死も、ちょうど1918年前後のスペイン風邪として歴史の闇に沈んだ事になったのではないか?でも、現代においても、語り部は残っていることも描かれている。完全無欠の勝利である。 「鬼」とはなんだったのか? このマンガにおける「鬼」に関して鬼舞辻無惨だけは、どこからみても滅しなければいけない存在として描かれた。 しかし、ホントはそんなにわかりやすい「鬼」は、なかなか居ない。暫くすると、漫画界は様々なバリエーションの「鬼マンガ」を描くことだろう。けれども、それはこの漫画の責任ではない。
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全てはチームプレイで輪廻繋がる想い。全て言語化+みんな過去がある説明多いが、キャラの魅力と展開の面白さ熱さで引き込まれる。
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大正ファンタジー活劇冒険譚、完結! 弱体化しつつも強烈な攻撃を放つ、無惨。だが夜明けは近い! 鬼殺隊の全力と陽光が、ついに無惨を滅した。だが炭治郎は・・・。 炭治郎戻って来い・・・絶対負けるな・・・こっちだ炭治郎・・・ 帰ろう・・・家に帰ろう! 197話~第205話を収録。 結末...
大正ファンタジー活劇冒険譚、完結! 弱体化しつつも強烈な攻撃を放つ、無惨。だが夜明けは近い! 鬼殺隊の全力と陽光が、ついに無惨を滅した。だが炭治郎は・・・。 炭治郎戻って来い・・・絶対負けるな・・・こっちだ炭治郎・・・ 帰ろう・・・家に帰ろう! 197話~第205話を収録。 結末に追加書き下ろし14P、おまけ25Pでの堂々たる完結! 珠世としのぶの薬で弱体化する、無惨。だが、まだ強烈な攻撃が。 それを受けながらも奮闘する伊之助と善逸の叫びが響く。 無惨に対する「命を、仲間を返せ!」 炭治郎に対する「生きることだけを考えろ!」 炭治郎も柱たちも死力を振り絞って立ち向かう。 そして夜明け。滅する無惨だが自分の夢を叶えさせるため、 炭治郎に血と力を注ぐ・・・最強の鬼の王になれ! だが、禰豆子が、死した仲間が、生きた仲間が手を差し伸べる。 鬼のいない世界へ。未来へ。 笑顔の表紙が印象的な完結巻! その内容の濃さに心が揺さぶられました。号泣! 力あれども1人だけでは叶わなかった。 だが、その想いは永遠に不滅で、受け継がれる。 多くの仲間へ・・・闘う仲間、助ける仲間、祈る人々・・・鬼滅の想い。 そして、鬼のいない世界への願いはかなえられました。 一巻からブレること無く炭治郎を思いやる、義勇。 成長した伊之助と善逸。珠世の簪を手に、涙ぐむ愈史郎。 玄弥と重ね、禰豆子を撫でる実弥の微笑み。 炭治郎、禰豆子、多くの者たちの笑顔の清々しいこと! 数々のの犠牲がありましたが、生まれ変わって 幸せな人生を歩ませようとする、作者の心意気に感謝! 最後のおまけの描き下ろしは、この物語の集大成でしょう。
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10日ほどで読み終えた。すごく密度の濃い作品だった。16巻以降は一晩の出来事。 炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助は生き延びて、おそらく幸せに暮らしたことだろう。
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