認知バイアス の商品レビュー
心理学の面白いところだけしゃぶり尽くせる本。 実際のところそういう本は死ぬほどあるんだけど、この本は学術的な文脈に沿っていて、よくある誇張も誤解もない点に真の価値があると思う。 この分野に関してもっと専門的な本を読みたいと思っていたのでブックガイドがありがたい。
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9章の【「認知バイアス」というバイアス】が素晴らしい。 心理学の実験が被験者を間違えさせるような出題の仕方をしていたかもしれないことが紹介されている。 他の本の引用が結構多くまとめ本みたいなところもある。 心理学は「再現性の危機」で過去の実験が再現できないということが多々あった...
9章の【「認知バイアス」というバイアス】が素晴らしい。 心理学の実験が被験者を間違えさせるような出題の仕方をしていたかもしれないことが紹介されている。 他の本の引用が結構多くまとめ本みたいなところもある。 心理学は「再現性の危機」で過去の実験が再現できないということが多々あったため、ここで紹介されている実験が本当に有効なのか、また有効であったとしても9章のように「間違えるように誘導していたのでは」という疑問も残る。 「第6章 言語がもたらすバイアス 」が9章の次に面白かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人や自分のバイアスに興味が出て、たまたま見つけた本書。 具体例や様々な文献を元に書かれたもの。各章ごとに参考文献が載せられている。今後、気になる文献を読み進めて、自分の理解を深めていきたい。 最も恐ろしいと感じたのは共同におけるバイアス。 多様性が謳われる現代。個人的には、集団における個々のバイアスが面倒で疎ましい。そういった部分について語られているのかと思えば、そうではなかった。共同体としてのバイアスがメイン。他者は人をおかしな方向へ導く。不合理、非道徳的な集団意思決定を生み出す。 以下、「」本書p.218より 「人の知覚はとても限定的だし、記憶も儚く脆い。知性の根幹をなす概念も時にわずかなサンプルから作り上げられ、偏見や差別を生み出す。・・表面的な特徴に惑わされ、本質を見損なうことがある。 人間に固有の言語。記憶や思考の阻害。 ・・人を愚か者だと断定してしまうのは、それ自体もバイアス。」 ★疑う意識。「事実」を「事実」の問題としてとらえたい。想定とは違う問題を解きたい。批判的思考:前提を鵜呑みにしないスキル。学校はどんな無茶な前提でも文句を言わず認めることを促してしまう隠れたカリキュラムである、これは昨今よくいわれる学校教育のことだろう。 ★創造のための方法は単なる錯覚。誰しも創造的になりたいと考えている。方法で生み出されたものはもうそこで方法ではなくなる。急には起こらない。過去の天才(作曲家など)も、イノベーションを度々起こしていない。イノベーションはサーフィン。時代、他者、タイミング。個人の頭の中で済むものでもない。 ====== 将来は何が起こるかわからない。100年の変化はけた違いのスピード。どうも人はなんでも一次元上に並べたくなる傾向だが、それはやめたほうがいい。・・・ 変化のスピードは速い、予測不能な将来。その準備に相当な道具、自分の経験を積んでおきたい。この道具が俺より賢いかなどという意味のない疑問はやめて、さっさと使うこと!と著者は言う。 脳活動という物理的、生理的な過程に支配された私。脳というご主人に仕えるロボット。無意識や直感の実態、裏の裏を嗅ぐ意識の大切さ。難しく感じるが、私の体というロボットの経験値を上げていきたい。 このよう残しておける言語は便利。 けど、たまには、この便利な言語の存在から離れる時間を作りたい。大切にしたい。とも感じた。
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なぜ認知バイアスというものが存在するか、どのような認知バイアスがあるのかをわかりやすく解説しながら、認知バイアスというものは決して悪ではないということをも人類の進化の過程をたどりながら伝えてくれる一冊。
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ミスリードというより人間は身近な物に左右される 無意識化の誘導、思い込みなど面白かったです 認知バイアス読み解いていきたいです
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各章独立しており何処から読んでもOKだったので興味ある自己決定バイアスのところを中心に読みました。実験結果に基づく理論が興味深く、一見自分で決めていると思うことも周囲の影響を大きく受けていることは特に面白く読みました。自分の周囲の環境や関わる人にも注意を向けていきたいです。
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ブルーバックスにしては珍しく、初心者にもわかりやすく 書かれた「認知バイアス」についての入門書として最適と 言える本。この本から進むべき次の本へのガイドも豊富で 親切設計。ただこれまで多くの脳科学本を読んできた私には どこかで読んで内容を集めた本、というところであった。 読書ガイ...
ブルーバックスにしては珍しく、初心者にもわかりやすく 書かれた「認知バイアス」についての入門書として最適と 言える本。この本から進むべき次の本へのガイドも豊富で 親切設計。ただこれまで多くの脳科学本を読んできた私には どこかで読んで内容を集めた本、というところであった。 読書ガイドは大いに参考にさせて貰いました(多謝)。
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読んでいると人間の脳なんていい加減だなと悲しくなりますが、最終章で救われました。 自分の考え方の癖に気付かせてくれる良書でした。
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このような内容の本を読んだことがなかったので、勉強になった 私たち人間は自分のことを完璧だと思いがちだけど、それは奢った考えだと思った。 自分達人間の認知能力の限界を意識して、謙虚に生きてゆきたいと思った
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人間とは脆くて不確かなものだわ… いろんなバイアスがかかって、絶対なんて何もないし、簡単に歪ませることができる…。 面白くはあるけど、怖いな。 世の中には、このバイアスを良いようにも悪いようにも使われているんだなーと思った。 いきなり暗いけど(笑) いろいろなバイアスを解き明かし...
人間とは脆くて不確かなものだわ… いろんなバイアスがかかって、絶対なんて何もないし、簡単に歪ませることができる…。 面白くはあるけど、怖いな。 世の中には、このバイアスを良いようにも悪いようにも使われているんだなーと思った。 いきなり暗いけど(笑) いろいろなバイアスを解き明かしていて、結構面白かった。
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