湖の女たち の商品レビュー
引き込まれるように2日で読み終えてしまった。 地方の空気感を描くのが上手過ぎる。 内容は好き嫌いかなり分かれそう笑 嫌いではないが刺さらず。
Posted by
なにこれ、、ひどいな。え、吉田修一どうしちゃったの? 男の性欲という性欲を剥き出しにしてる感じ…なんか自嘲小説というか、AVみたい。気持ち悪い…あ、当方女です。いくらなんでも無理矢理すぎない? こんなのが警察って。なんか全てむちゃくちゃ。
Posted by
なんなんこの作品は、幾ら何でも警察官を、警察署を愚弄し過ぎじゃ、こんな女性は世の中には居ない介護施設での事件も未解決、中国での事件も未解決、あんな刑事が最後に事件への内偵なんて!あっそうかそれが著者の狙いか。
Posted by
ラストで週刊誌記者・池田や刑事の圭介がそれぞれに事件解決までこぎつけ救われたが、ざらざらとした読後感は拭えない。 琵琶湖近くの介護療養施設で百歳の男が殺され、事件を担当することになった圭介。そこで働く介護職員の佳代。2人の間にある被虐と嗜虐が混ざり合った関係性がエロティックに描か...
ラストで週刊誌記者・池田や刑事の圭介がそれぞれに事件解決までこぎつけ救われたが、ざらざらとした読後感は拭えない。 琵琶湖近くの介護療養施設で百歳の男が殺され、事件を担当することになった圭介。そこで働く介護職員の佳代。2人の間にある被虐と嗜虐が混ざり合った関係性がエロティックに描かれ、それが事件を解決するのにどう関わっていくのかとドキドキしながら読まされてしまった。刑事に好意を抱き嘘の自白をしてしまい犯人となった冤罪事件を思いだした。犯罪は性と結びつく要素があるのだろうか。真犯人と思しき少年少女にしても思春期の性の目覚めを感じさせる。「津久井やまゆり園」事件で犯人が取り込まれた「優生思想」、薬害問題、過去に遡って713部隊なども絡められている。 終章に数ページにわたり琵琶湖を書き込んである。湖面の水の煌めきや季節の変遷、美しい自然描写などは圧巻だが響かなかった。 吉田修一さんの陽の次作に期待しよう。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
琵琶湖を舞台に、介護療養施設で100歳の男が殺され、別の事件を調べていた週刊誌記者が、その過程に殺された100歳の男が浮上し、何か繋がりがあると、旧満州のハルビンに辿り着く・・・と、凄く面白い展開になってて、ワクワクしながら読み進めていたのに、結局2つの事件に関係性はないのか、真相がわからないままに終わってしまって、私にはがっかりの作品でした。 しかも、刑事である圭介と、最初は主人公なのかな?と思った佳代の関係は一体なんなのか?この作品に必要なのか?イマイチ理解できませんでした。 この作品の読み方が、私にはわからないのでしょうか?
Posted by
老人施設の100歳の男性が殺害されそれか捜査 この本を読むと警察の隠蔽が強く感じられる犯人でない人を犯人に仕立て上げることが出来る それと上司の言葉は嘘であろうと絶対的ちょっと嫌な気分の本だった
Posted by
最後に出てくる湖の夜明けの描写が素晴らしい。ひょっとして著者はこれを描きたくて小説にしたのではないかと思う。 しかし登場人物の突飛な行動に反感を覚えながら、ストーリーには残念ながら入り込めなかった。
Posted by
「悪人」のような歪んだ愛情と「怒り」のようなどこか不気味さを漂わせるミステリ感。 その2作に似た雰囲気を持った作品に感じた。 ブクログで検索したら「湖の男」という洋物ミステリもヒットして表紙の雰囲気が似ているのはオマージュか?
Posted by
「湖の女たち」 今の日本の琵琶湖、そして第二次世界大戦中のハルビン平房湖と二つの時空を渡る閉塞感に苛まれる。 警察職員の正義感 捜査をつぶす権力圧力 警察職員の正義の敗北と諦観 旧陸軍による生物化学兵器研究 厚生省、製薬会社、御用医療者の結託による大規模医療事故 ...
「湖の女たち」 今の日本の琵琶湖、そして第二次世界大戦中のハルビン平房湖と二つの時空を渡る閉塞感に苛まれる。 警察職員の正義感 捜査をつぶす権力圧力 警察職員の正義の敗北と諦観 旧陸軍による生物化学兵器研究 厚生省、製薬会社、御用医療者の結託による大規模医療事故 参考人と警察職員の爛れた関係 「生きる価値のない存在」の抹殺 という展開で、現在の日本に生きる男と女の閉塞、日本社会自体の閉塞感がまざまざと示されてゆく。 「湖の女たち」はすなわち「湖の男たち」でもあった。 、 内容(「BOOK」データベースより) 琵琶湖近くの介護療養施設で、百歳の男が殺された。 捜査で出会った男と女―謎が広がり深まる中、刑事と容疑者だった二人は、離れられなくなっていく。 一方、事件を取材する記者は、死亡した男の過去に興味を抱き旧満州を訪ねるが…。昭和から令和へ、日本人が心の底に堆積させた「原罪」を炙りだす、慟哭の長編ミステリ。
Posted by
高齢者の介護施設で起きた殺人事件をきっかけに、刑事と介護士が特異な関係に陥っていく。 事件の背景には、高齢者や障がい者、性的マイノリティに対して、生産性がないことを理由に差別し排除しようとする現実社会の問題が描かれている。 その一方で、主人公となる刑事と介護士は破滅願望にとらわ...
高齢者の介護施設で起きた殺人事件をきっかけに、刑事と介護士が特異な関係に陥っていく。 事件の背景には、高齢者や障がい者、性的マイノリティに対して、生産性がないことを理由に差別し排除しようとする現実社会の問題が描かれている。 その一方で、主人公となる刑事と介護士は破滅願望にとらわれて、暗く湿った欲望のままに沈んでいく。夢かうつつか曖昧な二人の異様な関係は、若い頃に読んだら嫌悪感しかなかっただろうけれど、閉塞感のなかで現実から逃避する投げやりな姿がやけにリアルで、この作品では不可欠なものだとじわじわと滲みてきた。 政治的な圧力や冤罪事件、戦時中713部隊が満州で行っていた生体実験など、さまざまな暗部にも話は及ぶ。そのため、全体的にやや散漫になってもいるのだが、記者の追う現実の問題と、二人の非現実的な行為とがバランスよく絡み合って重層的な世界を作り出していた。
Posted by