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夜がどれほど暗くても の商品レビュー

3.7

42件のお客様レビュー

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2023/01/05

一流紙と言われる「週刊春潮」の副編集長・志賀倫成の大学生の息子・健輔が、自身の大学講師にストーカー殺人を犯し、自らも自殺したとの疑いがかかった。 強引に取材していたのが、一変して、取材される対象となった。 夫婦して、精神が疲弊していく日々。 そんな時、被害者遺族である奈々美と出会...

一流紙と言われる「週刊春潮」の副編集長・志賀倫成の大学生の息子・健輔が、自身の大学講師にストーカー殺人を犯し、自らも自殺したとの疑いがかかった。 強引に取材していたのが、一変して、取材される対象となった。 夫婦して、精神が疲弊していく日々。 そんな時、被害者遺族である奈々美と出会う。 加害者遺族だけではなく、被害者遺族にまで牙を剥く、人間の汚さ、怖さで、途中までは、心が押しつぶされそうになったが、後半から、志賀と奈々美との心が触れ合いつつある様子に、救われた。

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2022/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

~2022.10.23 最初から急展開。志賀の絶望が生々しい。健輔のことを知らなかったと反省する心、奈々美と徐々に打ち解けていったこと、「逃げるような真似だけはしたくない」というセリフが印象的だった。最後のどんでん返しが見事。 加害者家族だけでなく、被害者家族への攻撃。マスコミ、SNSによる誹謗中傷。人の心の闇。 故意に他人を踏みにじることは絶対にしたくない。自分の弱さにしっかり向き合っていきたいと思った。 苦しみを味わい成長する。 苦しみに耐えて努力を続ければ、思いがけないことが起こる。

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2022/09/08

ドキドキする場面もありましたが、全体的に違和感がある場面の方が多く、設定や展開が雑だなという印象でした。

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2022/08/27

WOWOW ドラマ 上川隆也主演 またまた気が短くなった私は犯人が知りたくて最後の方をのぞき見 附箋 ・心の病は焦っても意味がないんです。あったことをなかったことにはできない。過去を踏み越えて明日を生きるようにしないと、いつまで経っても事件の影に怯えて暮らす羽目になる ・過去に...

WOWOW ドラマ 上川隆也主演 またまた気が短くなった私は犯人が知りたくて最後の方をのぞき見 附箋 ・心の病は焦っても意味がないんです。あったことをなかったことにはできない。過去を踏み越えて明日を生きるようにしないと、いつまで経っても事件の影に怯えて暮らす羽目になる ・過去に遡らなければ解決できない問題に悩み始めるのは鬱の傾向だ

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2024/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

加害者家族への容赦ない仕打ちが現実的に書かれており、自分に置き換えながら読むと非常に辛い気持ちになってくる。 徐々に自分の中の複雑な思いを整理しながら前を向こうとする志賀を応援しつつ読み進めていくと後半で急に真犯人が判明する。 もう少しこの判明するまでの伏線が書かれているともっと良かったのではないだろうか

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2022/05/21

WOWOWドラマを先に観てから読みました。ドラマはかなり原作に沿って作られてるのが分かって、WOWOWドラマやっぱり凄いってなりました。

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2022/05/17

久々のミステリー。 人間の汚い部分をこれでもか、と盛り込んでいるから、ミステリー要素よりもそこへの問題提起の印象が強い。 仲が良かった人に突然裏切られる、不特定多数の人間から罵られる…そういうことがあり得るとわかっていてもイメージできないことが、いとも簡単に自分の身に降り掛かって...

久々のミステリー。 人間の汚い部分をこれでもか、と盛り込んでいるから、ミステリー要素よりもそこへの問題提起の印象が強い。 仲が良かった人に突然裏切られる、不特定多数の人間から罵られる…そういうことがあり得るとわかっていてもイメージできないことが、いとも簡単に自分の身に降り掛かって来る。 このタイトルの意味を考えると、明けない夜はない、みたいな意味に捉えられるが、純粋なハッピーエンドではないだけに、他の意味があるのだろうか…と思ってしまう。

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2022/03/15

善意の暴力とか、無駄な正義とか、いろいろ考えた。自分にそれらが向かってきたら?とても恐ろしい。 途中、どうにも辛かったが、読後感は良かった。

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2022/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一人息子を失い、社会的信用を失い、今は妻も失いかけている。この上、自負さえ奪おうというのか。 「インターネットのなかった時代は加害者家族に対する誹謗中傷はとても限定的なものだったんです。それがネット社会になると加害者家族のプライバシーをあばくことが正義だという間違った風潮が広まってしまいました。残念ながらこの風潮が下火になることは望めないでしょうね」 「医療行為には成果が期待されます。期待は性急さに繋がります。心を痛めた人に性急さを求めるのは酷というものです」 「アルコール依存症の回復施設なら、ある程度の矯正や性急さは必要なんです。あれは精神疾患であると同時に肉体疾患でもありますから、早急に依存体質から脱却させなくちゃいけない。しかし犯罪関係者の家族の心の病は焦っても意味がないんです。あったことをなかったことにはできない。過去を踏み越えて明日を生きるようにしないと、いつまで経っても事件の影に怯えて暮らす羽目になる」 もう自分には二度と安らかな日常も温かな団欒も戻ってこない。そう思うと胸の痛みがじわじわと広がっていく。当たり前のように自分の選んだ仕事をこなし、当たり前のように家に帰る。事件が起きる前は気に留めることもなかった毎日が、今は果てしなく遠い出来事のように思える。 いや、そもそも子供の将来や希望を母親に任せきりという時点で、親として失格なのではないか。自分は働いて給料を家に入れているというのは単なる言い訳で、慣れない面倒な仕事をしたくなくて、慣れた面倒ではない仕事に逃げているだけではないのか。 どうして息子と向き合おうとしなかったのだおう。 どうしてった数分の話し合う時間を作ろうとしなかったのだろう。 被害者遺族と加害者家族の確執もそうです。お互い、直接の責任はないはずなのに憎み合ってしまう。周囲の人間が憎み合わなきゃ変だと煽る。でも、後に残された人は全員が被害者じゃないでしょうか。

Posted byブクログ

2021/12/21

「被害者が突然加害者になり、加害者が被害者になりうる」、とはこの小説にある言葉だ。被害者も場合によって誹謗中傷、嫌がらせなども被る場合もある世の中なのだ。世の中の情が薄っぺらく細く狭くなったことで、ちょっとした世の中の矛盾にでも憤りを感じる人が増えているのは頷ける。特にTwitt...

「被害者が突然加害者になり、加害者が被害者になりうる」、とはこの小説にある言葉だ。被害者も場合によって誹謗中傷、嫌がらせなども被る場合もある世の中なのだ。世の中の情が薄っぺらく細く狭くなったことで、ちょっとした世の中の矛盾にでも憤りを感じる人が増えているのは頷ける。特にTwitterやSNSでの一言が最も簡単に悪夢に引っ張り込み、引き込まれるのだ。人は弱者には何事も強要したがる動物なのか。

Posted byブクログ