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夜がどれほど暗くても の商品レビュー

3.7

42件のお客様レビュー

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2024/09/15

ミステリーに最近ハマってしまった。 主人公は大手出版社の副編集長だったが、息子がストーカー殺人容疑、そして自殺したと疑いがかかり人生が一変する。スキャンダルを追う立場から追われる立場になる。その中で仕事、生活を見つめ直す姿は「炎上ではない俺」の主人公でも見た。自分の正義は他人にと...

ミステリーに最近ハマってしまった。 主人公は大手出版社の副編集長だったが、息子がストーカー殺人容疑、そして自殺したと疑いがかかり人生が一変する。スキャンダルを追う立場から追われる立場になる。その中で仕事、生活を見つめ直す姿は「炎上ではない俺」の主人公でも見た。自分の正義は他人にとっては正義ではないことを感じさせれてくれる。 加害者の親と被害者の娘が次第に距離を縮めていく展開は綺麗事な展開か?とも思ったが、両者の心の有り様を細かく描写されていて圧巻。 回収が怒涛で、めちゃくちゃすっきりというわけではないが、息子が亡くなったことには変わりはない。悲しいが、家出した妻ともやり直せるだろうし、諦めない姿勢がかっこいい。

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2024/08/08

さすがに中山作品だけあって、読者をひっぱる力、ページを閉じさせない力は強い。主人公(加害者の父)と被害者遺族の関係については、物語だから当然かもしれないが、ちょっと出来過ぎの感もある。犯罪の関係者は被害者加害者問わず中傷して良いという社会現象は本当に醜い。この描写もある程度事実ら...

さすがに中山作品だけあって、読者をひっぱる力、ページを閉じさせない力は強い。主人公(加害者の父)と被害者遺族の関係については、物語だから当然かもしれないが、ちょっと出来過ぎの感もある。犯罪の関係者は被害者加害者問わず中傷して良いという社会現象は本当に醜い。この描写もある程度事実らしいので恐怖だ。下世話な仕事をしていると自覚のある主人公のヒーローっぷりもおもしろくて、共感できる人もいるだろう。主人公と少女の関係性がこの物語の主軸なので、ラストのどたばた種明かしは読みなれてるし、まあ納得。

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2024/07/07

春潮社の花形雑誌の副編集長の志賀は 家庭をかえりみず、仕事第一、他人にもそれを押し付けがちな高圧的な仕事人間。そんな志賀の息子が 自分の通う大学講師をストーカーし、その夫婦を殺害、自殺するという事件を起こす。仕事は左遷、ネットにさらされ、妻は家を出、会社にも抗議電話が鳴り響き、体...

春潮社の花形雑誌の副編集長の志賀は 家庭をかえりみず、仕事第一、他人にもそれを押し付けがちな高圧的な仕事人間。そんな志賀の息子が 自分の通う大学講師をストーカーし、その夫婦を殺害、自殺するという事件を起こす。仕事は左遷、ネットにさらされ、妻は家を出、会社にも抗議電話が鳴り響き、体も心もズタズタにされていく。そのなか、被害者家族である中学生の奈々美に出会い、被害者家族であるにもかかわらず、いじめや誹謗中傷にひとりさらされている事実を知り、体をはって護ろうと動き出す。その後、ストーカー殺人事件は、思わぬ展開を見せ、真犯人が現れて…と続く。志賀や奈々美の加害者、被害者家族の葛藤や気持ちの変化、社会の冷たさはよくわかるが、犯人逮捕があまりに急で「あらっ?」という思いも。3人を殺した理由も「あらっ?」それですか?火事場から奈々美を救出するくだりなど、なかなか はらはらしたのにね。

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2024/06/24

大手出版社の春潮社「週刊春潮」 副編集長の志賀 ある日、彼の大学生の息子が大学の講師と夫を 殺害後に自殺する 講師夫妻には中学生の1人娘の奈々美と志賀は出会う 悪を叩き、暴き、世間に問う側から 叩かれる側になり 職場、家族、世間から居場所をなくしていく志賀が痛々しい 加害者家族...

大手出版社の春潮社「週刊春潮」 副編集長の志賀 ある日、彼の大学生の息子が大学の講師と夫を 殺害後に自殺する 講師夫妻には中学生の1人娘の奈々美と志賀は出会う 悪を叩き、暴き、世間に問う側から 叩かれる側になり 職場、家族、世間から居場所をなくしていく志賀が痛々しい 加害者家族と被害者遺族が分かりあうことは 現実ではとても考えられない 非現実的ではあるけれど引き込まれる小説 面白かった

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2024/06/10

七里先生の作品好きなんですが、解説にもあるように閉店が速すぎて(あえて早ではなく速)ものたりないときがある これもその一つ

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2024/05/24

有名な出版社で記者として奮闘していた志賀。 突如息子が殺人事件の容疑者として死亡。 加害者の親となった志賀の生活は一変し、妻との別居、被害者の娘との出会い等数々の困難が降りかかる。 読み物としても面白く、志賀のキャラクターも憎めない。読み応えある一冊。

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2024/05/06
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※このレビューにはネタバレを含みます

中山七里さんには珍しく、少し最後の展開が早急だったような、、?中山七里さんの描くどんでん返しが大好きなので期待していただけに、少し残念(中山七里さんファンはそこを期待して手に取りますよね?!)。でも、言葉選びのセンスというか、こんな言葉で描くか!という驚きを今作品でも味わうことができたので満足です(私はこの要素も中山さんの小説を読む時に期待ポイント)。夜がどれほど暗くても、というタイトルの通り、暗いトンネルもいつかは終わるというような、深い絶望の後に明るさを添えて描くところが、中山七里さんっぽくて好きです。 p173「わたしはともかく世間はあなたを批判していますよ」「〇〇には申し訳ないと思わないのですか」「良識に照らし合わせていかがなものか」全ては己を安全圏内に置きながら、世間やら良識やらを盾にして気に食わない相手を叩いているに過ぎない。己一人では影響力がないのを誰よりも知っているから、大樹に隠れて石を投げているのだ。そうした有象無象の思惑の集合体が正義になる例が少なくない。 私たちはSNSを日常的に使っていて、それによって自分が「追う側」だと勘違いしているのではないか?私たちはいつでも「追われる側」に陥る可能性があり、その時に「追う側」の醜悪さに気づく、それはとても残酷だと思った。

Posted byブクログ

2024/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中山七里さんにしてはちょっと珍しい路線!前半は地獄絵図で辛すぎました…… いつしかの調べによると、誹謗中傷を行う人は1%にも満たないそうですが、纏まるとすごい数になってしまう。 あまりにもドン底な日々を見せつけてきたあとの、奈々美ちゃんと志賀さんの奇跡シーンは嬉しすぎました。 いいじゃないの、そんな展開があったって…! 本当よかった…残された人間全てに希望と幸あれ…

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2024/02/14

2/3くらいまでサスペンス性も無く鬱展開で面白くない。 最後で怒涛のの無理クリ展開 エピローグも短く呆気なかった。

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2024/01/17

今の時代によくあっているなと思った。傷口が見えないから平気で傷つけられる。本当にその通りだと思った。自分だけが被害者、自分だけが可哀想なんて思うもんじゃないなと。弱いものいじめて何が楽しいんだかって思うけど、結局人間の恥ずべきところかつ真理なんやなって思う。

Posted byブクログ