(読んだ振りしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法 の商品レビュー
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タイトルに惹かれてブクログに登録、図書館に入荷されているのを発見して即、借りました。 筆者が言うように、「小説の書き方」の本はたくさんあっても、読み方の本はないですよね。この試みは成功じゃないでしょうか。 実際私はこの本を読んで、再挑戦したい本&チャレンジしてみたい本が増えました。 「ドグラ・マグラ」は独身時代に読んで挫折していたんですが、そうか、語り手を信用するからわからなくなるんだ!ということがわかり、再挑戦したい本。 バルザックは昔、参加していた書評家の集まりで皆さんが絶賛していて名前だけ気になっていたのですが、青年漫画と思って読む、とあって目からうろこ。 そして、解説書をいろいろ読んでみるのもおもしろいと知ったのは「源氏物語」。解説者によってさまざまな気づきがあり、学ぶことが多いとのこと。 小説は物語を通して自分の中にある何らかの感情に気づかせてくれるものということを本書で知ることができました。いや、たぶん自分の中で走っていたんだけど、言葉になるとこういう感じだったのね。だから小説読みたくなるんだ。 昨年夏ごろからまた、小説読みたい熱がでてきたので少しずつ読み始めていますが、今年はマンガはちょっとおいといて、小説の方に移行かなぁ。。。と思うきっかけとなった新年初の読了本です(マンガ以外で)。 ■読みたくなった本■ ・カラマーゾフの兄弟 ・金閣寺 ・羅生門(再読) ・ゴリオ爺さん ・ドグラ・マグラ(再読) ・ピーター・パンとウェンディ ・亜美ちゃんは美人
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読み方の、コツを教えてもらえる。タイトルはわかりにくくて良い。小説のテーマを探す、メタファーを理解する、とばされている描写を理解したり、察したりする。又、語り手が嘘をついているんでわ、と疑って見る違和感を感じとる、そこから自由に妄想を広げる等、小説は、自分以上に悩んでいる、苦しん...
読み方の、コツを教えてもらえる。タイトルはわかりにくくて良い。小説のテーマを探す、メタファーを理解する、とばされている描写を理解したり、察したりする。又、語り手が嘘をついているんでわ、と疑って見る違和感を感じとる、そこから自由に妄想を広げる等、小説は、自分以上に悩んでいる、苦しんでいることを教えてくれる。
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ネタバレは、人によって気にしない人もいれば、すごく気にする人もいる。 ネタバレを気にしないから、そのことをずっと疑問に思っていたけれど、この本を読んで、ちょっとスッキリ。 『ストーリー、つまり行き着く先は同じでも、どんな台詞を言わせるか、…作者によって違うはずだ。というか、それ...
ネタバレは、人によって気にしない人もいれば、すごく気にする人もいる。 ネタバレを気にしないから、そのことをずっと疑問に思っていたけれど、この本を読んで、ちょっとスッキリ。 『ストーリー、つまり行き着く先は同じでも、どんな台詞を言わせるか、…作者によって違うはずだ。というか、それをちがわせるのが、…作家としての才能なんだと思う。』 本を読んでいて、特に小説は、まっすぐに進むストーリーはほとんどない。 迂回したり、戻されたり、まるで感情のジェットコースターのように進んでいくのが小説で、その瞬間を楽しみ続けるのがおもしろさだと思う。 確かに、ネタバレを通して、ハイライトと終わりを知ってしまうと、あっけなく感じる。 その通りなんだけど、2回目のジェットコースターがつまらないかというと、必ずしもそうではない。 前とは違った景色を見たり、思わぬところで怖さを感じたり。1度目とは違う味わい方がある。 名作であればあるほど、味が終わることのないガムのように、読み続けることができる。 ただ、それができるようになるには、ちょっとしたコツがあった方がいい。 自分の本の読み方を大切にしつつも、じゃあ文学を研究する人ってどうやって読んでいるのだろう?となんとなく思ったときに、構えることなく、サラサラと読むことができる1冊。
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文章が面白く読みやすい。作者さんの人柄が出ている。自分をバカと書いているがとても文学についての見識が深い人だと思っていたら、なんと大学院で教わった内容とのこと。私もその授業受けてみたいと思った(笑) 紹介されている中で、カラマーゾフと三体が特に気になった。 内容としては、難解な本は先にあらすじを入れる。翻訳は好みの訳で。作者の経歴を知る。作者の思想やメタファーを考える。古典は解説書を色々読み比べる。などなど 一番はっとしたのは、文学的とは細かさ、分かりやすくないこと。という言葉になるほど!と思った。
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一言でいうと小説を読むための攻略本といった体の本です。 小説はゲームと違い、攻略法を自分で考えるよりも攻略法を知った上で読んだほうが圧倒的に楽しめるジャンルなんだなぁという気づきを得られました。 自分はもういい歳なのでこの本に載っているような本の読み方を今から始めるのはちょっと難...
一言でいうと小説を読むための攻略本といった体の本です。 小説はゲームと違い、攻略法を自分で考えるよりも攻略法を知った上で読んだほうが圧倒的に楽しめるジャンルなんだなぁという気づきを得られました。 自分はもういい歳なのでこの本に載っているような本の読み方を今から始めるのはちょっと難しいなぁと思いましたが、若い人は一回読んで欲しい。楽しく読む方法を先に知ってから読めるほうがずっとお得だと思うので。 特になるほどなぁと思ったのは翻訳小説の読み方。言われてみればそりゃそうだなと思うことなのですが、その前に苦手意識が付いちゃうんですよね。そういった意味でも読書経験の浅い人ほどお得になれる本だと思います。 余談ですが、本書に取り上げられている作品で私が読んだことのあるものは三作、読もうとして途中で断念した作品は三作でした。 カラマーゾフの兄弟は是非チャレンジしてみたいと思います。
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著者の年齢が近いこともあり、友達からおすすめの本を薦められているかのように読めました。大学院には行かなかったし、教わったことを面白く捉えられるには受け手の技術もいると思いますが、文系でも大学院行く道もあったんだなーと今更ながら。 ただ読むだけでも楽しめるけど、どの小説も深く読める...
著者の年齢が近いこともあり、友達からおすすめの本を薦められているかのように読めました。大学院には行かなかったし、教わったことを面白く捉えられるには受け手の技術もいると思いますが、文系でも大学院行く道もあったんだなーと今更ながら。 ただ読むだけでも楽しめるけど、どの小説も深く読めるようになりたいです。
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以前夏目漱石の『三四郎』を読もうとして挫折したので、名作小説をどうやったら面白く読むことができるのか興味があって読んだ。 小説の読み方について「なるほど〜こう読めばいいのか」と思ったのと、作者の三宅さんがとても楽しそうに小説を紹介されているのが読んでいて伝わってきたので「私もこ...
以前夏目漱石の『三四郎』を読もうとして挫折したので、名作小説をどうやったら面白く読むことができるのか興味があって読んだ。 小説の読み方について「なるほど〜こう読めばいいのか」と思ったのと、作者の三宅さんがとても楽しそうに小説を紹介されているのが読んでいて伝わってきたので「私もこの本読みたい!」と思った。
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かなりの衝撃 古典文学がご専門だったらしいが現代小説も関係ないのねセンスある人は 今後要注目の作者様
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Kindleで1568円。大学の頃、インチキ文学部生だった私は、足らぬ頭で小難しい文学論、哲学論の講義などに食らい付いていたものの、結局それらには興味が持てませんでした。サラリーマンになった今も私が折に触れて思い出すのは、作品や作家への好きな想いが溢れふすぎる先生の講義です。そし...
Kindleで1568円。大学の頃、インチキ文学部生だった私は、足らぬ頭で小難しい文学論、哲学論の講義などに食らい付いていたものの、結局それらには興味が持てませんでした。サラリーマンになった今も私が折に触れて思い出すのは、作品や作家への好きな想いが溢れふすぎる先生の講義です。そして、この本はそんな講義を思い出させる、楽しい本です。 著者は大学院時代のご専門が日本古典文学だったとのことで、最後に登場する、源氏物語の説明などは、この本の性質上致し方ないのですが、少ない紙数で終わってしまうのが残念なくらい面白かったです。古典文学作品そのものだけでなく古典解釈も含めて楽しめるという姿勢は、おそらく他に紹介されている古今東西の作品についても、底通しているテーマで、源氏の紹介を敢えて最後に持ってきているのも、一つの謎解きになっているような読後感でした。 著者の文学への熱い想いだけでは終わらせず、文学に触れるのを諦めた私のような人間にも、たまにゃそういうのも楽しんでみるかなと思わせるような力を持つ本でありました。
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このタイトルにドキッとしたやついるだろ。そう!そこのあなた! 大丈夫よ安心して、私もそうだった! 小説って作者の文体とか自分との相性の良し悪しがあると思うけど、手に取った作品は面白く、楽しく読みたいじゃないですか。 有名どころに挑戦したいけど、何書いてあるかさっぱり……ってなりそ...
このタイトルにドキッとしたやついるだろ。そう!そこのあなた! 大丈夫よ安心して、私もそうだった! 小説って作者の文体とか自分との相性の良し悪しがあると思うけど、手に取った作品は面白く、楽しく読みたいじゃないですか。 有名どころに挑戦したいけど、何書いてあるかさっぱり……ってなりそうで避けている人もいると思うのだけど、この本自体も読みやすくて、また解説されている方法もトライしやすい。 手にとってみたい有名な作品、でも難しそうという不安を軽くしてくれて「実はね、これはこう読めば面白いんだよ!ほらほら、ひとまず読んでみて!」ってプレゼンしてくれる。 文豪やビッグタイトルに尻込みしてる人ほどおすすめです
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