緊急提言 パンデミック の商品レビュー
見返し 本書は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックという一大危機を人類が迎えるなかで、著者が緊急に発表した見解を収録したものだ。 日本オリジナル版。 前半は「タイム」誌と「フィナンシャル・タイムズ」紙と「ザ・ガーディアン」紙への寄稿である。 後半はNHKのETV特集のインタビ...
見返し 本書は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックという一大危機を人類が迎えるなかで、著者が緊急に発表した見解を収録したものだ。 日本オリジナル版。 前半は「タイム」誌と「フィナンシャル・タイムズ」紙と「ザ・ガーディアン」紙への寄稿である。 後半はNHKのETV特集のインタビューだ。 「ユヴァル・ノア・ハラリとの60分」として方法された。 それぞれ単独でも読みごたえ、見ごたえのある内容だが、みな切り口も異なるので、いずれも評判が高かったこれらの記事やインタビューをすべてまとめて読み、著者の目を通して今回のコロナ禍をより多面的・多角的に眺め、考える機会を提供するというのが、本書刊行の狙いとなる。 「訳者あとがき」より
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サピエンス全史の著者として有名なユヴァル・ノア・ハラリさんが全世界を大混乱に陥れたコロナウィルス(COVID-19)について語ったインタビュー本です。当時は在宅ワークや時差出勤が始まり、働き方が柔軟になった一方、飲食業や観光・旅行業界が大打撃を受け色々と大変な時期でした。ただ、一...
サピエンス全史の著者として有名なユヴァル・ノア・ハラリさんが全世界を大混乱に陥れたコロナウィルス(COVID-19)について語ったインタビュー本です。当時は在宅ワークや時差出勤が始まり、働き方が柔軟になった一方、飲食業や観光・旅行業界が大打撃を受け色々と大変な時期でした。ただ、一番大変なのは社会に形成される”一方的な雰囲気”だった気がします。著者のユヴァル・ノア・ハラリも同じ様な事を語られていますし、多くの方も感じたんじゃないかな~。
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私たちが科学を信頼し合っていて、独立した専門機関だけが最新のテクノロジーを駆使できる状態において、私たちは『プライバシー』と『健康』両方を享受できるということ。 二つの選択肢を前提に議論されるものも、一旦冷静になって考えると、両方享受できるのではないか?という新たな視点を得ら...
私たちが科学を信頼し合っていて、独立した専門機関だけが最新のテクノロジーを駆使できる状態において、私たちは『プライバシー』と『健康』両方を享受できるということ。 二つの選択肢を前提に議論されるものも、一旦冷静になって考えると、両方享受できるのではないか?という新たな視点を得られた。
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人はプライバシーと健康のどちらかを選ぶかと言われたら、たいてい健康を選ぶ。全体主義的な監視政治体制を打ち立てなくても、国民の権利を拡大することによって自らの健康を守り、コロナのパンデミックに終止符を打つ選択がえきる。
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2021年12月に読んだため、少し状況が変わってきてはいたが(こき下ろされているトランプ政権が終わっているなど)、ハラリ氏の明晰な世界分析が冴え渡る書籍だった。 感染状況よりも、その非常事態の中で緊急的に執られる措置の多くがコロナ後も効力を発揮し続けるであろうことに警鐘を鳴らす。...
2021年12月に読んだため、少し状況が変わってきてはいたが(こき下ろされているトランプ政権が終わっているなど)、ハラリ氏の明晰な世界分析が冴え渡る書籍だった。 感染状況よりも、その非常事態の中で緊急的に執られる措置の多くがコロナ後も効力を発揮し続けるであろうことに警鐘を鳴らす。テクノロジーと独裁が結び付くことで、かつてなかったレベルの監視社会が実現してしまうと。 そして、人類が種としてコロナに打ち勝つことは疑う余地がないとしつつ、これを、人類の強力と信頼の機会とするのか、グローバルな協力体制を築けず安定した未来に向けた体制を構築できなかった敗北の歴史の契機とするのかは、非常事態を生きる今の我々の決断と賢明さにかかっているという。
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【琉球大学附属図書館OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC03106061
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サピエンス全史で鋭い論理を組み立てた著者なので、パンデミックにどう考えたか期待したが、意外とありきたりの内容だったので少しがっかり。 人権思想を全く根拠がないと一刀両断にしたのが、なぜ民主主義は守るべきというのかは不思議。 歴史学者が時事問題ではさっぱり的を外すというのはありがち...
サピエンス全史で鋭い論理を組み立てた著者なので、パンデミックにどう考えたか期待したが、意外とありきたりの内容だったので少しがっかり。 人権思想を全く根拠がないと一刀両断にしたのが、なぜ民主主義は守るべきというのかは不思議。 歴史学者が時事問題ではさっぱり的を外すというのはありがち。
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パンデミック前に書かれた著作を読み、コロナ禍の現在はどう考えているのか知りたかった。理想は理想、現実は現実、相変わらず視野の広さに感服する。どうしても現状を乗り越えることに齷齪してしまうが、感染者数の増減に一喜一憂せず、未来を見据えた選択をしていかなければならないと思った。
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1年前の世界中がコロナ第一波に怯えロックダウンに明け暮れていた状況下にあって、変異ウイルスを予見し、ナショナリズムに固まらずにグローバルに協調することを呼びかけ、また監視社会の到来への警戒を説いている著者の冷静な論説に感服。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
パンデミックに立ち向かうために必要なのは「脱グローバル」ではなく「グローバルな協力体制」である。アメリカというグローバルなリーダを失った世界において、グローバルでの協力が不足している。各々の国が自国を保護し、他国を敵視しているが、コロナに対しては逆効果である。たとえ自国が上手く医療体制を築けていても、医療体制の整わない国でコロナが蔓延してしまったら、その国から再度パンデミックが始まってしまう。しかも更に凶悪な細菌となって。「全世界的な医療体制を整えること。」がコロナに打ち勝つ方法である。
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